【営業職選考】自分らしい自己PRの書き方を徹底解説!
はじめに
営業職は、やる気や元気をアピールすれば良いだけではありません。
人気の営業職はライバルとなる就活生もたくさんいます。
一方、企業の側としては営業職の活躍次第で業績にも大きな影響を与えるため、自社にマッチした、自社に貢献できる人物を求めています。
企業に対して自分を売り込むには、なぜ、その企業に自分が必要なのかをアピールするのがポイントです。
「自己PRを準備していて、気が付いたら全部の企業で同じことを言っている…」ことはありませんか。
ここでは自分らしい自己PRを書くために意識してほしいこと、アピールすべきポイント、自分らしさの3つをご紹介します。
【営業職選考】自己PRで意識してほしいこと
就活では第一志望の企業があるにせよ、確実に入社できるよう、いくつもの企業を受けるのが基本です。
第一志望に向けた練習を積みたいという場合も含め、どの企業でも同じような自己PRをしていませんか。
自己PRを考えるときには意識してほしいことがあります。
前提となる考え方が間違っていると良い自己PRは書けないので、その点から見直していきましょう。
自分中心の自己PRになってませんか?
就活を始めるにあたり、自己分析が必要と言われます。
自己PRは自分の強みや経験からの学びをアピールする場であるので、自己分析を徹底したうえで作る人も多いのではないでしょうか。
ですが、ここにリスクが潜んでいます。
自己分析から始めた人が陥りがちなミスとして、自分の強みだけを強調する自己中心的な内容になってしまう方がいます。
すると、どれも似た自己PRになってしまうので注意が必要です。
自己PRは面接官の視点で考えよう
「自己分析が大切なのだし、自己PRなのだから、自分の強みを伝えて何がいけないの?」「自分中心の話をするのが、自己PRではないの?」と不思議に思われるかもしれません。
ですが、就活は企業が求める人物を選ぶ場です。
面接官にとって、あなたの自己PRがどう映るかがポイントになります。
つまり、自分中心の主観ではなく、客観的に自分を見て、もし、あなたが面接官であったら、どんな自己PRをする人物を採用したいと思うかの視点から作成する必要があるのです。
【営業職選考】企業が自己PRで見ているポイント
自己PRは、自分の強みを企業に知ってもらうためのものですが、それだけではありません。
重要なのは「その企業に適した強みを持っているかどうか」ということです。
たくさんの企業を受けている就活生ほど、ほとんどの企業で似通った自己PRを書いてしまいがちです。
しかし、企業ごとに欲している人物は異なるので、どこでも通用するような当たり障りのない内容では、印象に残らないまま終わってしまいます。
では、企業は自己PRから何を読み取っているのでしょうか。
以下で、詳しく解説していきます。
人柄や物事の考え方
自己PRは、過去の経験で培われた強みをアピールするものなので、そこからその人の人柄や行動指針、物事の考え方などを見ることができます。
例えば、サークルなどといった団体での活動の話をしているのに、自分自身の行動や実績についての話ばかりしている人は、何かを実行して成し遂げる力はあるものの、協調性はないだろうと判断されるでしょう。
企業は、基本的にチームでプロジェクトを進めることが多いので、協調性を求められます。
一方で、一人で黙々とタスクを遂行する力が求められている企業も少なくありません。
このように、企業や職種によって求めている人物像が異なっているので、自分が受けるところに合わせたアピールポイントを考えることが選考を通過するためのポイントです。
社風とマッチするか
業務に活かせる力を持っているかどうかも大切ですが、新卒の場合は社風にマッチした人材かどうかを重視して見られているケースが多いです。
理由は近年の離職率の高さが関係しています。
大卒者の約30%が3年以内に離職していると言われていますが、採用や育成に多大なコストをかけている企業にとって、早期離職は大きな痛手となります。
そのため、採用する前に社風とマッチする人材かどうか、自己PRを見て判断しているのです。
自己PRを書く際は、まず企業HPやOB訪問によって企業の特徴を把握して、それに沿うようなアピールをすると好印象になります。
企業研究は入社後のミスマッチを防ぐことにもつながるので、時間をかけて行いましょう。
【営業職選考】企業が営業職に求めている人材
さて、いよいよ本題である営業職の選考対策に移っていきます。
みなさんは、営業職に向いている人と言えばどんな人を思い浮かべるでしょうか。
おそらくほとんどの人が「コミュニケーションが得意な人」と答えるでしょう。
もちろんそれも必要ですが、話すのが得意なだけでは営業の仕事は務まりません。
仮に学生の時点で人との会話が苦手だったとしても、社会に出ればいくらでも鍛えることができます。
では、どんな人材が求められているのか、以下で詳しく解説していきます。
コミュニケーション能力がある
営業と聞いてまず頭に浮かぶのは、コミュニケーション能力でしょう。
それはただ単に、商品の説明がうまくできるということではなくて、相手との関係を深める力のことを指します。
営業には、新規開拓や既存顧客へのフォローなど種類がいくつかありますが、何に従事するにしても相手との信頼関係の構築が必要不可欠です。
提案する商品がどれだけ良いものであっても、営業担当が機械的に商品の説明をするだけの人、矢継ぎ早に契約の話を持ち掛けてくような人だった場合「この人とは契約したくない」と思われてしまいます。
そのため、これまで関わりのなかった他者と良好な関係を築き上げて、何かを成し遂げた経験などをアピールできれば、良い印象を与えることができるでしょう。
論理的思考力がある
顧客に対して商品やサービスをプレゼンする際に、単純にマニュアルに沿ってサービスの説明をしているだけでは、契約の締結は不可能と言っても過言ではありません。
そこで必要になるのが、論理的思考力です。
例えばOA機器の営業をするにしても、企業によって業務内容や従業員数などの状況が異なっており、抱えている課題もさまざまです。
そこで、各企業の情報を収集して分析し「自社サービスを導入する必要性」を相手に合わせて用意する必要があります。
つまり、こちらが売り込んでいるものの魅力や利点を述べるだけでなく「御社にどういった費用対効果をもたらすのか」ということを明確な理由とともに伝えなければならないのです。
こういった論理的思考力をアピールできれば、内定への大きな一歩となります。
ヒアリング力がある
営業は、話す力と同じくらい「聞く力」が重要となる職業です。
なぜなら、相手のことをよく知らない状態では、こちらが用意しているサービスをどのように提案すれば良いのか未知数だからです。
とくに新規のお客様と対面した際は、まずは雑談をしながら互いの緊張をほぐしていきます。
続けて、相手の現状や潜在的に抱えているニーズ・課題などを聞きだしていくという手法が基本中の基本です。
このように、相手をよく理解することで初めて、顧客に寄り添った提案ができるようになります。
同じ商品であっても伝え方次第で、印象はがらりと変わります。
どのように伝えるのが適切なのか、最初のヒアリングで見極めることが契約につながるのです。
【営業職選考】アピールすべきポイント
面接官の視点で考えるとは決して「嘘をついて自分を取り繕え」というわけではありません。
面接官が見たいポイントをご紹介しますので、業界ごと、企業ごと、職種ごとに見せる強みを使い分けていきましょう。
営業に適した強み
自己分析をして自分の強みを挙げていくのは良いですが、その強みは営業職に求められているものなのでしょうか。
そこが自分中心ではなく、面接官目線で自己PRを考えるうえで大切なポイントです。
たとえば、「私の強みは思いやりがあることです。」と自己PRして、面接官の心を動かすでしょうか。
介護職や医療関係、接客業ならともかく、営業職としては最初に求められる強みではありません。
また、営業職向けの強みであっても、より営業職に当てはまる表現にする工夫も大切です。
たとえば、「数字に強い」なら「明確な数値目標に向かって努力できる」といった形です。
ここでは代表的なアピールポイントを2つ紹介しますので、より詳しくは「営業職 向いている人いない人」の記事をご覧ください。
コツコツ努力できる
営業職のイメージが漠然としている方にとっては、「コツコツ努力できる」ことは、営業職の強みとしてのアピールとして弱いと思いませんか。
営業職は猪突猛進で、積極的に働きかけていく、営業トークでどんどん交渉していく、パワフルな体育会系のイメージを持っているかもしれません。
ですが、営業職が継続的に成果を上げていくには、地道な努力は欠かせません。
日々、見込み客を開拓し、継続的にコンタクトを取っていくことが、安定的な成果につながっていくからです。
人当たりがいい
「人当たりがいい」ことも、営業職の強みとしては弱いと思いませんか。
押せ押せモードでまくしたてないと、契約なんて取れないと思われるかもしれません。
ですが、ご自身が営業されたときのことを考えてみましょう。
洋服やスマホなどを勧められたとき、相手のペースで押し切られるより、話しやすい雰囲気、相談しやすい感じ、安心できる感じのほうが、買ってみたくなるはずです。
誰にでも受け入れられやすく、信頼してもらえる人当たりの良さは大切です。
営業職への理解度
面接官が求める営業職像として、「コツコツ努力できる」ことや「人当たりがいい」ことに、少しイメージが違ったと思った方は、自分が目指す営業職への理解度が足りないのかもしれません。
営業職と一言で言っても、企業によって業務内容は違いますし、ターゲット客の特徴も異なります。
就職して、営業職として、どんな風に活躍したいかイメージできていることをアピールしなくてはなりません。
自分が目指す営業職への理解度は、意外と抜けがちです。
以下でご紹介する2つのポイントは、あくまで一例ですので、以下のリンクを参考に受けたい企業の営業職を分析してみましょう。
理解度をさらに深めたい方はこちらをご覧ください
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法人営業のアピールポイント
BtoBとも呼ばれる法人営業職として活躍をしたいなら、どんな点をアピールポイントにすれば良いのでしょうか。
法人営業で成果を上げていくためには、顧客との信頼関係が重要になります。
なぜなら、BtoBでは高額なお金が動いたり、継続的な取引が発生したり、大量の発注を受けるからです。
信頼関係を築いていける強みとして、細かな気配りがあることや、時間を守るなどの誠実さをアピールしてみましょう。
新規開拓営業のアピールポイント
新規開拓営業で活躍したい方は、どのような点をアピールポイントにすれば良いのでしょうか。
新たな見込み客を得るには、相手のニーズを探る力が必要です。
まったく関心のない相手のもとにいくら通い詰めても、時間の無駄になり、いつかは訪れません。
成績が上がらない新人がおかしがちなミスとして、最初は断っても、熱意が伝われば、振り向いてもらえるというものです。
本当に相手にニーズがあるか、いつかは訪れるのかを含めて探ることができる、相手の気持ちを理解できる共感力をアピールしましょう。
【営業職選考】自己PRの書き方の基本
では、自己PRはどのように書けば良いのでしょうか。
同じ内容を伝えるのでも、どの順番やどのポイントを押さえるかで、伝わり方が違ってきます。
書くときだけでなく、面接で話すときにも役立つ、自己PRの書き方の基本をご紹介します。
①結論:活かせる強みを伝える
まず、結論からスタートします。
営業職として活躍するための、あなたの強みは何なのか、一番伝えたいことを簡潔に伝えましょう。
「私の強みは○○です。」からスタートすることで、面接官も、その後に続く話への興味が湧いてきます。
②過去:エピソードで強みを補強する
最初の結論で述べた強みが、なぜ強みと言えるのかの理由を、エピソードとともに紹介しましょう。
ただ、○○が強みだと言われても、言葉で一言言うだけなら、誰でもできます。
それが本当にあなたの強みであることを説得するために、過去に実際に経験したエピソードで補強する必要があるのです。
新卒では、営業で成功したといった圧倒的な実績はないのが普通です。
伝えたい強みとエピソードが一気通貫していることが何よりも大事になります。
③未来:貢献できることを伝える
過去のエピソードを伝えると満足してしまう人がいますが、そこで終わってはいけません。
ここは就活の場であり、自己PRして面接官にあなたが良いと選んでもらう必要があります。
そのためには、最後の売り込みとして、入社後にその強みや経験を活かして、どのように会社に貢献できるか、どんな営業職として活躍できるのか、将来像や働き方を具体的に思い描けていることをアピールすることが大切です。
自己PRの例文
3つのポイントを踏まえた例文をご紹介します。
これはあくまで、構成にポイントを置いた一例に過ぎません。
ご自身に合わせて、基本の構成を踏まえて作成してみてください。
私は軽音楽サークルに所属していましたが、会場を借りてライブを開催するにあたり、1,500円のチケットで100席を埋めないと赤字になる状態でした。
当初5名で20人分ずつ均等に分けてチケット販売を担当したのですが、開催日まで10日間しかない時点で40枚しか売れていないことが発覚しました。
そこで、私が10日で40枚をすべて売り切ることを目標に掲げ、学校でのチラシ配布やSNSでの拡散、知り合いに個別にメールや電話で連絡する方法に取り組み、無事に8日間で目標を達成できたのです。
数値目標を明確にすることで、何をすべきかが見えてきます。
この強みを活かし、入社後も求められるノルマや自分で掲げた成長目標に向かって契約を獲得し、御社に貢献していきたいです。」
【選考対策】自分らしい自己PRの書き方
漠然とした営業職のイメージから、自分中心的に自分の強みをアピールするのとは異なり、自分がなりたい営業職の将来像を明確化したうえで、面接官視点でアピールポイントを考えると、内容は大きく変わってくるはずです。
ここでご紹介してきたことを意識するだけで、ひと一倍練られた自己PRになっていることでしょう。
さらにワンランクアップした自分らしい自己PRを作るために、より説得力を高めることができる、意識すべきポイントをご紹介します。
数字や実績を入れよう
エピソードを紹介する際に、どんな問題に直面したかを述べ、自分の強みを活かした結果、具体的にどう変化が起きたのかを数字や実績を示して紹介するのがポイントです。
具体的な数字などのデータを紹介することで、客観的に評価できるポイントを面接官にアピールできます。
単に話を語るだけでなく、客観的なデータを示せることで、見聞きしただけでは語れないエピソードになります。
営業職は仕事でも数字を求められますので、面接官を動かす一押しポイントになります。
エピソードの背景を語ろう
エピソードはただ結果を伝えるのではなく、「問題→行動→結果」の順で話すとより伝わりやすくなります。
どんな問題に直面し、あなたが最初にアピールポイントとして挙げた強みを活かして、どのような行動をし、どんな結果がもたらされたのかの順に構成しましょう。
エピソードを伝える場面はほかにもありますので、志望動機の書き方も参考にしてください。
詳しくは「営業職 志望動機」の記事もご確認ください。
まとめ
多くの就活生の中から選ばれるためにはほかとは異なる差別化された自分らしい自己PRをすることが大切です。
そのためには自分中心で強みを述べるのではなく、面接官の視点で、アピールすべきポイントを押さえることが大切です。
どんな営業職になりたいのか将来像を明確にし、その企業で活躍、貢献するイメージを持って、面接官が求める強みをアピールしましょう。
企業に合わせ、あくまでも自分だけのアピールを作ることが必要です。
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