【営業職の見極め方】営業職を見極めるための軸と方法

【営業職の見極め方】営業職を見極めるための軸と方法

目次
  1. はじめに
  2. 【営業職の見極め方】さまざまな営業職
  3. 【営業職の見極め方】職種を見極めるための軸
  4. 【営業職の見極め方】企業を見極めるための軸
  5. 【営業職の見極め方】こんな会社は要注意
  6. 【営業職の見極め方】効果的な転職活動のためにやるべきこと
  7. まとめ

はじめに

営業職は、好みがわかれやすい職種のひとつです。

人とのコミュニケーションが好きなことは大前提ですが、成果を上げるために闘争心が燃えるという方は向いていますし、ノルマに抵抗がある人は向いていないと言えるでしょう。

未経験から始める人が多いぶん、自分に合っているかどうか、見極め方に疑問を持つ人も少なくありません。

今回の記事では、営業職への転職を考えている人に向けて、業界の選び方や応募先企業の見極め方、転職活動の注意点などを網羅的に解説しています。

営業職と一口に言っても様々な業界や業態が存在しますから、自分にぴったりの営業職を選択できるよう、ぜひ最後までお読みください。

【営業職の見極め方】さまざまな営業職

営業職は、世の中の企業のほとんどに存在すると言っても過言ではない職業。

しかし、取り扱っている商材によって、その業態はさまざまです。

法人向けの商材なら法人営業ですし、個人顧客向けなら個人営業に分類されます。

ここからご紹介するのは、法人営業と個人営業の詳細や、そのほか少数派で存在する営業職の種類についてです

それぞれどのようなプロセスで販売契約まで行うのかも含めて、みていきましょう。

法人営業(BtoB営業)

法人営業は、BtoBのビジネスで活躍する営業職です。

BtoBとは「Buisiness to Buisiness」の略で、法人に対して取引をするビジネスモデルを指します

代表的な業界でいうと、下記が該当します。

法人営業(BtoB営業)で代表的な業界

・人材業界(人材紹介、人材派遣、求人広告など)

・IT業界(SaaS、Slarなど)

・コンサルティング

・メーカー

・商社

上記の業界は、自社で扱う製品やサービスを提供する相手を法人としています。

営業が実際に商談相手とするのは企業によって異なりますが、経営者と直接やりとりすることも多いため、ビジネスに関するある程度の知識も必要です。

後述する個人営業よりは若干高いスキルが必要ですが、その分キャリアを積めばどの業界でも重宝されるので、長期的にキャリアアップが可能とも言えます。

個人営業(BtoC営業)

個人営業は、BtoCのビジネスで活躍する営業職です。

BtoCとは「Buisiness to Customer」の略で、一般消費者である個人に対して取引するビジネスモデルです。

例えば下記の業界が代表的です。

個人営業(BtoC営業)で代表的な業界

・保険

・自動車(販売)

・不動産

・通信

・インフラ

商談相手が一般消費者なので、お客様として相手をする年齢層や性別はかなり幅広いことが特徴です。

消費者は法人と違って論理的に考えて購買することは少ないため、営業は感情に働きかけるようなトーク術が求められます

コミュニケーション能力が高い人や、人見知りせず会話の引き出しが多い人に向いていると言えるでしょう。

その他の営業職

営業職は先述したBtoB・BtoCに分られるのが基本ですが、それ以外にもさまざまなタイプが存在します。

少数派ですが「BtoG」や「GtoC」などのビジネスモデルです。

BtoGは「Buisiness to Government」の略で、企業から政府に取引を持ちかける営業職

GtoCは政府から個人に提供しているサービスの取引モデルです。

営業職が存在するのはBtoGの方で、例えば建設会社やゼネコンが公共工事を提供する際に活躍します。

道路工事などの公共工事は、複数の企業がプレゼンで競うようにして契約を獲得するため、BtoBやBtoCの営業とは違った形の営業スタイルが基本です。

【営業職の見極め方】職種を見極めるための軸

職種を見極めるためには、職業に対する理解を深める前に、まず自分を理解することが大切になります。

なぜなら、さまざまな営業職ではそれぞれ向き・不向きがあるからです。

営業職未経験から転職を検討している人は、自己分析をした上で向き・不向きを整理しましょう。

法人営業では全然目が出なかった人が、個人営業に転職をした途端にメキメキと成長をし始めたという例もありますし、その逆も然りです。

簡単ではありますが、それぞれのビジネスモデルにおける営業職で、向いている人の特徴をまとめたので参考にしてください。

法人営業に向いている人

・論理的思考能力がある

・感情型ではない

・冷静な判断力がある

・分析スキルに自信がある

個人営業に向いている人

・周りに「ノリが良い」と言われる

・人見知りをせず誰とでも仲良くなれる

・相手に感情移入して会話ができる

また、扱う製品やサービスによって選択肢を整理するのも良いでしょう。

自分の興味のある分野なら営業をしていて楽しいと思えてきますし、興味はなくともやり続けることで知識がためられそうならキャリアアップを期待しながら働けます。

さらに細分化して考えると、選択する企業の環境や働き方、方針なども整理できてくるでしょう。

転職の軸は、自分の本来の思考に沿って考え、なりたい姿や叶えたい生活スタイルなどの理想も取り入れながら決めていきましょう。

【営業職の見極め方】企業を見極めるための軸

営業職としてキャリアを積み上げるためには、一つの企業で長く地道に働き続けることが得策です。

そのため、転職先選びの基準も慎重に行いましょう。

考えるべきことは2つ。

ひとつは「私生活を大事にしたい」のかで、もうひとつは「スキルをつけて成長したい」のかです。

ワークライフバランスの大切さや働き方改革が推進されていますが、実際にはこの2つを両立することは難しいのが現状です。

ノー残業でストレスフリーな職場環境だと働きやすさでは満足できるかもしれませんが、与えられた仕事量や賃金が少なく、物足りなさを感じてしまうかもしれません。

スキルをつけるためにガツガツ働ける環境だと、残業に追われてプライベートの時間が削られることも覚悟しなければならないでしょう。

自分に合った企業を見極めるためには、自分はどちら派なのか、ある程度決めておく必要があります

これを精査するためにも、自己分析を行っておくのがおすすめです。

ワークライフバランス重視の人が見極めるポイント

ワークライフバランス重視の人は、仕事に重きをおくよりもプライベートを充実させることを優先するでしょう。

そのため、柔軟性のある働き方を提供していたり、社員の給与に安定性のある会社を選択するのが良いでしょう。

その指標になるのが、福利厚生や基本給の指標です。

福利厚生が充実しているか

企業を見極めるための軸として、私生活を大事にしたい人にとって、「福利厚生が充実しているか」は重要なポイントです。

働きやすい環境が整っているか、給与以外にプラスαの待遇が用意されているかは、働くことばかりに価値を見出せない私生活重視派には、その企業で仕事を続けていくうえで外せない要素です。

例えば、下記のような労働環境はワークライフバランス重視の人におすすめです。

ワークライフバランス重視の人におすすめな労働環境

・リモートワーク可能

・フレックスタイム制

・ノー残業デーあり

・誕生日休暇など特別休暇が豊富

そのほかにも、家事や育児と両立したい方に向けた働き方を提供している会社もおすすめです。

男性の育休取得実績があったり、子どもの育児手当などを付与している会社は、社員の定着率が高い傾向にあります。

働きやすい職場環境をしっかりと見極めるには、SNSや社員の口コミサイトなどもチェックしておくのが良いでしょう。

安定して給与が支払われるか

快適なワークライフバランスを送るには、働きやすい労働環境が整っていながらも、ゆとりのある生活が送れるよう一定水準の給与が保証されていることが大切です。

営業職は、成績に応じて収入がアップするなど高収入を目指せると言われています。

もっとも、成果を上げ続けるには業務時間外にも顧客をフォローしたり、顧客の都合に合わせて土日や夜間も問わず商談に出向いたりする必要があります。

労働時間が私生活にまで及ぶことも少なくないでしょう。

長時間労働分を基本給で割って時給換算すると、1000円ほどしかないケースもあります。

会社の方針によっては、契約が取れるまで帰宅しにくかったり冷遇されてしまうことも。

成果のために時間が必要になり、私生活がないがしろになってしまうおそれもあるので、会社の人間関係にも着目して選ぶことが大切です。

決められた月給で営業ができる、基本給や保証給があるなど、給与体系もよく確認しておきましょう。

バリキャリ志向の人が見極めるポイント

理想とするキャリアプランを叶えるために営業職に転職をしたい人は、長期キャリア形成の実績や身につくスキルの豊富さを重視して選ぶのが良いでしょう。

先述したワークライフバランス型の人が選ぶ職場としてはネガティブ要素もありますが、バリキャリ思考型の人なら忙しさにもやりがいを感じて働けることでしょう。

長期キャリア形成

長期的にキャリアアップできるかどうかを見極めるには、実際に働いている社員がどのようなステップで昇格をしてきたかのヒストリーに着目してみましょう。

営業職からスタートしてのキャリア形成といっても、営業のトップになって部下や営業所を束ねるといったキャリアのほか、営業で得たスキルを活かして他の職種で成果を上げるという方法もあります。

未経験から営業職をスタートした人が、営業マネージャーを経て新規事業部の開発リーダーになったりした例もたくさんあります。

求人情報をチェックするときは、そうした社員のサクセスストーリーがないか探してみてください

自分が目指したいキャリアを明確にしたうえで、自分が理想とするキャリアを開拓した人がいるかをリサーチしておきましょう。

身につくスキル

営業職を経験して身につくスキルは幅広く、他の業界やキャリアチェンジして社会的価値を高め続けるのに役立ちます。

まず確認しておきたいのが、あなたが営業職として活躍し成長する中で、どんなスキルを身に着けたいかを明確にすることです。

営業職として磨けるスキルとしては、コミュニケーション力や提案力、プレゼン力や交渉力、話術や話法、クロージング力などが挙げられます。

専門性の高い業界なら、資格取得に役立つスキルも身につくでしょう。

自分が理想とするキャリアプランに必要なスキルが得られるかどうか、チェックしてみてください。

【営業職の見極め方】こんな会社は要注意

営業職を選ぶ際に見極めるポイントとして、選ばない方が良い会社もチェックしておきましょう。

働いている人や退職した人からの評判が悪かったり、求人情報の内容が薄い会社には要注意です。

ではどのようにしてそれらの会社を見極めれば良いか、具体的にチェックしてみましょう。

社員の口コミサイトで評判が悪い

最近ではインターネット上で、社員の口コミサイトが目立つようになりました。

大手転職サイトが開設している口コミサイトには、誰もが知っている有名企業から地方の小さなベンチャー企業までさまざまな会社の情報が載っています

口コミをしている人は基本的に実際に働いている人や、退職をした人です。

これらのサイトを細かく見れば、求人情報には出ていない実態を把握することができるでしょう

また、そのほかにもInstagramやTikTokなどのSNSもみてみましょう。

過去に悪評のあった会社は、SNS上で検索すると悪いコメントばかり書かれていることがあります。

もちろん、百聞は一見にしかずというように口コミだけを参考にするのはナンセンスです。

書かれていることが正しいかどうか見極めるためには、その他の情報にも目を向けて整理してください。

報酬体系が不明瞭

営業職の求人募集でよくあるのが、報酬体系が不明瞭であることです。

基本給しか書かれていなかったり、インセンティブがあるかないかがわからない会社は注意しましょう。

報酬体系が不明瞭ということは、求職者に対してアピールできる給与システムを用意していないということにもつながります。

求人探しをするときは、営業職の平均給与がいくらなのか、具体的にどのような仕組みで昇給をしていくのかなど細かくチェックしておきましょう

離職率が高い

離職率は入社してみないと定量的に把握できるものではありませんが、先述した口コミサイトなどを見るとある程度確認することができます。

大抵の口コミサイトには社歴が記載されているので、3年未満で退職をした人がどれだけいるかをチェックしてみましょう。

一般的には入社3年未満の退職は「早期離職」と言われています。

早期離職する人の離職理由の大半は、会社に対する不満が蓄積されたことによるものです。

早いスパンで入れ替わりが激しいと、職場環境や福利厚生などに問題があるかもしれません

 

【営業職の見極め方】効果的な転職活動のためにやるべきこと

転職活動での営業職の見極め方を理解したら、次に実践すべきことは実際に応募をして選考対策をすることです。

せっかく良い会社にであっても内定がもらえなければ元も子もありませんので、今からお伝えする3つのことを実践し、内定率を上げましょう。

自己分析で適性を見極める

自己分析は転職活動を始める最初のフェーズと言っても過言ではないくらい、大切な行動です

自分の性格的な強みや弱み、思考性を言語化することで、職業の適性がわかるようになります。

BtoBとBtoCのどちらに向いているのか、どのような業界が適しているのかが分かれば、求人探しを圧倒的に効率よく進めることができます

そもそも営業職を選んで良いのかも見えてくるでしょう。

なお、自己分析をする方法については「【転職成功】自己分析とは!超簡単にできるやり方から本格的な方法まで徹底解説」の記事でまとめているので、ぜひチェックしてみてください。

業界研究をする

業界研究とは、対象の業界についての情報を徹底的に調べて知識を積み上げる行為です。

転職面接ではその企業ならではの時事ネタや専門的な話をされることがあるため、業界についての知識量が多いほど有利になります。

例えば自動車業界の営業職に転職をするとした場合、自動車の歴史や国内のシェア、海外での価値などについて広い観点で調べるのが良いでしょう。

不動産業界だとしたら、不動産や資産運用の仕組みについて知っておくのがベターです。

そのほかにも、専門性の高い業界の営業職の面接は、あまり知られていない業界用語などが飛び交う場合があるのでチェックしておきましょう。

企業研究をする

企業研究は応募先企業の情報を徹底的に調べることで、業界研究の企業バージョンといったイメージです。

企業研究をするタイミングとして一般的なのは、応募先企業が決まった段階です。

しかし、しっかり見極めてから応募したい方は求人探しのタイミングで行っても良いでしょう。

対象の企業のホームページをチェックすることはもちろん、外部のメディアに出ている情報や社員の口コミサイト、SNSまで網羅的に調べてみましょう。

応募を迷っている段階で企業研究を行えば応募すべきかどうかの判断になりますし、書類選考前に行えば効果的なレジュメが作成できるようにもなります。

まとめ

自分に合った営業職が何かを見極めるために大切なのは、まずあなた自身の適性を把握することです。

今回ご紹介した通りまずは自己分析を行い、その上で見えてきた適性に合わせて会社を選びましょう。

じっくり見極めるにはそれなりの時間と労力がいりますが、調べたら調べただけ見極めの精度が上がるはずです。

なお、より効果的な見極めをするには、転職エージェントを使うのもおすすめです。

転職エージェントに登録をすると、担当のキャリアアドバイザーとの個別面談から適性を判断し、あなたにぴったりの求人を紹介してくれます。

やりたいことや避けたい条件なども整理して紹介してくれるので、良い会社に出会える確率が上がるでしょう。

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