大学中退と就職率の関係|正社員になるためのポイントも解説
はじめに
「今後の人生を考え、大学を中退しようと考えている。」
「やむを得ない理由で、大学を中退してしまった。」
大学を中退する理由は、さまざまです。
中退自体は滞りなく行えても、その後の就職について頭を抱えてしまう、ということもあるのではないでしょうか。
今回は、大学中退と就職率の関係について解説します。
大学中退者が就職するまでの手順や就職成功のポイント、最終学歴に関する疑問についても解説しているので、大学中退をマイナス要素と捉えている方にとっての参考情報となれば幸いです。
【大学中退者の就職率】現状の数値
厚生労働省のデータによれば、大学中退者の就職率は約34%となっています。
これを、同年齢層で大学を卒業した者の正社員就職率(69.1%)と比較すると、その差は明らかです。
大学中退者の就職率は、大卒者のそれと比べて約半分しかなく、これは非常に厳しい現実と言えます。
さらに、過去5年間で4年制大学を卒業した者の就職率は97.52%と、非常に高い数字を示しています。
これを考慮に入れると、大学中退者の就職率の低さがより顕著に見えます。
つまり、大卒者と比較して大学中退者の就職の道は一層厳しく、これは否応なくマイナス要因として考えられるでしょう。
そのため、大学中退者は就職活動において、大卒者に比べて多くの障害を乗り越えなければならないという現状が浮き彫りになります。
高卒と比べた数値
大学中退者の就職率について考察すると、高校卒業者のそれと比較しても、中退者の方が低いという結果が見受けられます。
具体的な数値を見てみましょう。
厚生労働省の調査によれば、2020年の段階で大学中退者の就職率は約50%となっています。
これに対して、高校卒業者の就職率は約58%と、大学中退者よりも約8%高い率となっています。
この結果から、大学中退者が高卒者と比較して、就職の面で苦労していることがわかります。
また、文部科学省の調査によると、2019年の大学中退者の就職率は約60%であり、これは大学卒業者の就職率(約90%)と比較すると、非常に低い数字です。
これらの調査結果から見て取れるのは、大学中退者が就職市場で適応することが難しいという現実です。
【大学中退者の就職率】そもそも就職は可能?
大学中退者でも就職は可能です。
大学卒業者よりも就職率は低くなりますが、しっかりと準備をすれば、希望する企業に就職することはできます。
ただし、前述したように、大学中退者の就職率は決して高くなく、大卒と比べて「厳しい」と言わざるを得ません。
後ほど紹介する大学中退者の就職率が低い理由や、中退していても就職を成功させられるポイントを、しっかり理解しておく必要があるでしょう。
【大学中退者の就職率】なぜ低い?
大学中退者の就職率は、なぜ低いのでしょうか。
ここでは、大学中退者の就職率が低いとされる主な理由を3つ紹介します。
- 就職ハードルの高さ
- 就活における準備不足
- 無職・フリーター期間の長さ
就職ハードルの高さ
大学中退者の就職率が低い背後には、いくつかの要因が存在しますが、その主要な理由は、就職へのハードルの高さにあります。
まず一つ目の理由として、学歴においてフィルターをかけている企業の多さが挙げられます。
多くの企業では、採用の際に大学卒業以上の学歴を必要とする場合が多く、これが大学中退者にとっては大きな障害となります。
近年はこの学歴フィルターを撤廃しようとする企業も増えていますが、それでもまだ多くの企業で学歴を重視する傾向にあるでしょう。
次に、企業が求めるスキルや知識の不足も大きな理由の一つです。
大学中退者は、大学を卒業することなく社会に出るため、専門知識やスキル、更には社会人として必要なコミュニケーション能力や問題解決能力を十分に身につけていない可能性があります。
これが、大学中退者が企業にとって魅力的に映らない一因となっています。
さらに、大学卒業者と比べて社会人としての経験が少ないことも、大学中退者の就職率を押し下げる要因です。
大学卒業者はアルバイトやインターンシップなどを通じて、社会人としての経験を積むことができますが、大学中退者はそのような経験が少ない可能性が高いでしょう。
これらの要素が、大学中退者の就職率が低い理由として挙げられます。
就活における準備不足
大学中退者の就職活動が難航する原因として、準備不足が挙げられます。
準備不足は具体的には自己分析不足、企業・業界研究不足、そして面接対策不足の三つに大別されます。
まず、自己分析不足についてみてみましょう。
自身の強みや弱み、そして価値観を理解することは自分自身がどのような企業や職種に適しているのかを見極める上で非常に重要です。
しかし、自己分析が十分に行われていない場合、自分にとって最適な職種や企業を見つけることが困難になります。
これが就職活動を難しくする一因となります。
次に、企業・業界研究不足です。
自分が興味を持ち、将来働きたいと思っている企業や業界についての深い理解があると、その企業が求める人物像や必要なスキルを把握することができます。
しかし、十分な調査が行われていない場合、企業の期待に応えることができず、選考に落ちる可能性が高まります。
最後に、面接対策不足も大きな問題です。
面接は自分を最も直接的にアピールできる機会であり、企業に良い印象を与えるチャンスです。
しかし、面接での受け答えを十分に練習していないと、自分の魅力を十分に伝えることができず、企業からの評価が低くなる可能性があります。
これらのミスは、大学中退者の就職率が低い一因となっています。
適切な自己分析、企業・業界研究、そして面接対策を行うことで、より良い就職活動を展開することが可能です。
無職・フリーター期間の長さ
厚生労働省の調査によれば、大学中退者の就職率は無職・フリーター期間が長引くほど低下する傾向にあります。
具体的には、無職・フリーター期間が1年以下の場合、就職率は約30.2%となりますが、これが5年以上に及ぶと、就職率は約42.3%にまで下がるのです。
この理由としては、まず企業が求めるスキルや経験の不足が挙げられます。
無職・フリーター期間が長いと、スキルや経験を磨く機会が失われ、企業の要求に応えられなくなります。
次に、社会人としてのブランクも大きな要因です。
企業は即戦力となる人材を求めており、一定期間社会から離れていると、そのブランクがネガティブな評価となり得ます。
最後に、無職・フリーター期間が長いと、就職活動へのモチベーションが低下してしまうこともあります。
このような課題を克服し、大学中退者が就職活動を成功させるためには、無職・フリーター期間をできるだけ短くすることが重要です。
大学を中退した後は、早急に就職活動を開始し、自身のスキルを磨きつつ、社会との接続を維持することが求められます。
これにより、企業が求めるスキルや経験を身につけ、社会人としてのブランクを防ぎ、就職活動へのモチベーションを維持することが可能となります。
【大学中退者の就職率】実態について
ここでは、大学中退者の就職に関する実態について、以下4つの視点から解説します。
- 「再入学」した場合の就職について
- フリーターになるリスク
- キャリアにおける悪影響
「再入学」した場合の就職について
大学中退者が「再入学」した場合の就職率についてですが、一概には言えません。
再入学が就職に有利に働くケースと不利に働くケースが存在します。
まず、就職に有利となるケースですが、再入学した大学で真剣に学び、卒業資格を取得した場合はその一例です。
また、再入学中に新たなスキルを身につけたり、経験を積んだりすることも、企業にとって魅力的な要素となります。
さらに、大学を中退した理由を明確に説明できる能力も重要です。
これは、自己分析力やコミュニケーション能力を示すもので、企業から好意的に評価される可能性があります。
一方で、就職に不利となるケースもあるでしょう。
再入学した大学を再び中退してしまった場合、企業から見て不安要素となります。
同様に、再入学中に何も学ばなかったり、自己成長につながる経験を積まなかったりすると、企業はその期間を無駄な時間と感じるかもしれません。
また、中退理由を明確に説明できない場合も、自己理解や問題解決能力が不足していると捉えられ、不利となります。
したがって、再入学することが必ずしも就職に有利とはならず、どのようにその期間を活用し、自身の成長につなげるかが重要となります。
フリーターになるリスク
大学中退者がフリーターになるリスクは、主に3つ存在します。
まず一つ目は、収入の不安定さです。
フリーターは正社員に比べて収入が不安定で、シフトに入れない日が続くと収入が減る可能性があります。
また、アルバイト先の売上減少により雇用契約が終了することも考えられます。
二つ目のリスクは、社会人としてのスキルや経験が身につきにくいことです。
フリーターの仕事は正社員と比べて専門性が低い傾向にあり、キャリア形成に不利となることがあります。
三つ目は、就職の難しさです。
フリーター期間が長引くと、企業が即戦力として活躍できる人材を求めるため、就職活動において不利となる可能性があります。
これらのリスクを避けるために、大学中退者がフリーターになる前には、就職活動を真剣に行い、フリーターになる理由を明確にし、フリーター期間をできるだけ短くすることが求められます。
また、その期間中にもスキルや経験を積むことが大切です。
一方、大学中退者がフリーターになった場合でも、正社員への就職を目指し、積極的に行動することが重要です。
さらに、新たなスキルや経験を身につけること、そして悩みや問題があれば周囲の人に相談することも忘れてはなりません。
キャリアにおける悪影響
大学中退がキャリアに及ぼす悪影響は、いくつか考えられます。
まず一つ目は、就職活動の難易度が上がることです。
多くの企業が大学卒業以上の学歴を採用条件に設けているため、大学中退者は応募時点で不利になる可能性があります。
二つ目の影響は、就職先の選択肢が狭くなることです。
大学卒業者向けの求人情報は多く存在しますが、大学中退者向けの求人情報は限られています。
三つ目は、収入が低くなる可能性があることです。
統計上、大学卒業者は生涯で稼ぐ賃金が大学中退者よりも高い傾向にあります。
四つ目の影響は、社会人としてのスキルや経験が不足することです。
大学では専門知識やスキルのほか、コミュニケーション能力や問題解決能力など社会人として必要な能力を身につけることができます。
これらが十分に身についていない大学中退者は、社会に出て困難を感じるかもしれません。
最後に、大学中退者は自己評価が下がり、コンプレックスを抱える可能性があります。
周囲の大学卒業者と比べて自分が劣っていると感じることがあります。
これらの問題を解決するためには、自己啓発を続け、社会人としてのスキルを身につけることが重要です。
【大学中退者の就職率】就職までの手順
大学中退者が就職に至るまでには、以下の手順を踏むことが推奨されます。
まず、自己分析が必要です。
自分の強みや弱み、価値観、興味や関心を明確に理解することで、自分に合った企業や業界を見つけるための第一歩となります。
次に、興味のある企業や業界の研究を行います。
その企業や業界が求める人物像を理解し、自分がその条件に合致するかを確認しましょう。
そして、必要なスキルや経験を習得します。
資格取得やアルバイト、ボランティア活動などを通じて、求められる能力を身につけることが重要です。
次に、就職活動を始めます。
早めに準備を始め、自己PRや志望動機を明確にしましょう。
また、面接対策も必要不可欠です。
最後に、周囲の人々からのサポートを受け入れましょう。
家族や友人、大学やキャリアセンターなど、自分を支えてくれる人々の力を借りることも、成功への道のりをスムーズに進めるためには大切です。
これらの手順を踏むことで、大学中退者でも成功した就職活動が可能となります。
自己分析から始まり、企業研究、スキル習得、就職活動の準備、そして周囲のサポートを得るという、一貫したプロセスを経て、自分に適した職を見つけることができます。
【大学中退者の就職率】成功のポイント
大学中退者が就職を成功させるには、以下に挙げるポイントを理解し、実践に移すことが大切です。
- 仕事探しにおける基準の明確化
- 中退理由を前向きなものへ落とし込み
- 履歴書の内容の充実化
- 面接対策の実施
- 空白期間への配慮
- 資格取得
仕事探しにおける基準の明確化
大学中退者が就職を成功させるためには、自身の求める仕事の基準を明確にすることが重要です。
大学中退者が就職に苦労する理由としては、企業が求める学歴やスキル、経験の不足、そして就職活動への準備不足が挙げられます。
これらの課題を克服するためには、自分に合った仕事を見つける基準を設定することが有効です。
その基準を明確にすることで、自分に合った仕事を見つけやすくなるだけでなく、無駄な時間や労力を省くことができ、就職活動に集中できます。
基準を明確にするためのポイントとしては、自分の強みや弱み、価値観、興味・関心、希望する職種、希望する勤務地、希望する年収などがあります。
そして、これらの基準を明確にする方法としては、自己分析や企業・業界研究があります。
さらに、職業カウンセラーに相談することも有効です。
自身の強みや弱みを理解し、興味・関心を持つ業界や企業を調査し、希望する職種や勤務地、年収を明示することで、自分に最適な仕事を見つけるための道筋をつけられるでしょう。
中退理由を前向きなものへ落とし込み
大学中退者が就職の成功へとつなげるために大切なことは、中退理由を前向きな視点へとシフトさせることです。
これは単に中退の事実を言い換えるのではなく、中退から得た学びや成長をアピールすることを意味します。
それを適切に伝えることで、採用担当者に良い印象を与え、自己の強みや成長を強調し、就職活動に対する自信を得ることが可能となります。
前向きな中退理由を落とし込むためのポイントは、中退理由を正直に伝えること、中退からの学びや成長を具体的に伝えること、そして今後の目標を明確に伝えることです。
これらを行うことで、中退経験が自分の成長の一部であるというポジティブな印象を与えることができます。
そして、中退理由を前向きに伝えるための手段としては、自己分析や企業・業界研究、職業カウンセラーへの相談が有効です。
自身の経験や学びを理解し、それをどのように活用できるかを探求し、適切な表現方法を見つけることで、就職活動を成功に導くことができます。
履歴書の内容の充実化
大学中退者が就職を成功させるためには、履歴書の内容を充実させることが大切です。
履歴書は、応募者の最初の印象を形成し、企業が採用を判断する重要な資料となります。
大学中退という学歴のハンディキャップを克服するためには、履歴書にしっかりと工夫をこらすことが求められます。
履歴書を充実させるためのポイントは、学歴以外の強みをアピールすること、中退理由を正直に伝えること、そして中退から得られた学びや成長を具体的に伝えることです。
また、具体的なスキルや経験も重要で、誤字脱字のチェックや読みやすさも忘れてはなりません。
大学中退者が履歴書でアピールできるポイントとしては、アルバイトやボランティア活動、資格取得、自己啓発、課外活動、語学力などが挙げられます。
これらは学歴以外の経験として評価されます。
中退理由を伝える際には、簡潔に伝えること、ネガティブな表現を避けること、反省していることを伝えること、再発防止策を伝えることも重要です。
履歴書は、自己を売り込むための重要なツールです。
時間をかけて丁寧に作成し、自分自身の強みを最大限に活かしましょう。
面接対策の実施
大学中退者は、学歴というハンディキャップを克服するために、面接でのアピールが重要となります。
まず、自己分析が必要です。
自分の強みや弱み、価値観、興味・関心、スキル、そして過去の経験を理解し、中退理由を明確にすることが求められます。
次に、希望する企業や業界を徹底的に研究します。
企業が求める人物像、企業の価値観、事業内容、そして競合他社について理解することは、面接での成功につながります。
さらに、想定質問とその回答の準備も重要です。
志望動機、自己PR、学生時代に頑張ったこと、中退理由、空白期間、そして将来のキャリアプランについて考え、適切な回答を用意しましょう。
模擬面接を家族や友人、大学のキャリアセンターで実施することで、実際の面接に向けた準備を整えることが可能です。
そして最後に、身だしなみも重要な要素です。
清潔な髪型と服装、挨拶の仕方、そして態度は、企業への最初の印象を左右します。
これらの面接対策を踏まえて、大学中退者でも十分に企業にアピールし、成功へとつなげることができます。
空白期間への配慮
大学中退者が就職に成功するためには、大学中退後の空白期間への対応が重要です。
空白期間とは、大学中退から就職活動を始めるまでの期間を指します。
この期間が長いと、「なぜその期間があるのか」、「その間何をしていたのか」などの問いに対する適切な答えを求められることがあります。
空白期間への配慮としては、その期間を正直に説明し、何をして過ごしていたのか具体的に説明することが求められます。
また、その間に得られた経験や学び、成長なども伝えることで、中退後の自己改善の証とすることができるでしょう。
さらに、空白期間を埋めるための具体的な努力もアピールポイントとなります。
空白期間を説明する際には、ネガティブな表現を避け、反省の意志を示すこと、そして再発防止策を伝えることが重要です。
空白期間を埋めるための方法としては、アルバイト、資格取得、ボランティア活動、自己啓発などが挙げられます。
これらの活動は自己成長につながり、企業に対するアピールポイントにもなります。
資格取得
大学中退者の就職において、資格取得が有利に働く場面が存在します。
資格取得には以下のようなメリットがあります。
まず、学歴のフィルターを突破しやすくなる点です。
これにより、企業が求める特定のスキルや知識を証明できます。
また、就職活動の選択肢を広げ、自己PRや志望動機の強力なアピール材料とすることも可能です。
しかし、資格取得にはデメリットも存在します。
取得には時間と費用がかかること、必ずしも就職に繋がるわけではないこと、そして取得した資格が希望の仕事に活かせない可能性もあること、これらを覚えておくことが重要です。
資格を取る際には、以下の点を考慮すると良いでしょう。
希望する職種や業界で必要な資格を選ぶこと、自分の能力や興味・関心に合った資格を選ぶこと、取得にかかる時間と費用を考慮すること、そして資格取得後のキャリアプランを考えることです。
これらにより、資格取得が就職活動における有利な武器となるでしょう。
【大学中退者の就職率】学歴に関するおさらい
大学中退者の学歴は「高卒」です。
学歴に関して、曖昧な知識しかないと実感している方もいるかもしれません。
ここでは、学歴に関して以下の視点でおさらいをしてみましょう。
- そもそも最終学歴とは
- 「最終学歴=最後の学歴」は誤り?
- 学歴の正式な順番
自身の状況を整理しつつ、最適な就職活動をするうえでの参考情報としてお役立てください。
そもそも最終学歴とは
「最終学歴」とは、個人が最後に取得した学位を指す言葉です。
これは、個々の人が学業を修了または卒業した最も高い学位レベルを示しています。
具体的には、どの学校でその学位を取得したのか、その学校の所在地、取得した学位の名称、学位を取得した年度、そしてその学位が何の専攻分野であったのかといった情報が含まれます。
これらの情報は、学歴としての総合的な評価を形成する重要な要素です。
「最終学歴=最後の学歴」は誤り?
「最終学歴」とは「最後に通った学校」ではなく、卒業または修了した最も高い教育機関を指す概念です。
具体的には、最終的に卒業した教育機関とその学位が最終学歴となります。
例えば、大学を中退した後に専門学校を卒業した場合、最終学歴は「専門学校卒業」となります。
ここでは、大学中退は「途中で退学した」ことになるため、最終学歴とは認定されません。
学歴の正式な順番
学歴を正式に記載する際の順番は通常、次のようになります。
学歴を正式に記載する順番
- 大学院博士課程修了
- 大学院修士課程修了
- 大学卒業
- 高等専門学校卒業
- 専門学校卒業
- 短期大学卒業
- 高等学校卒業
- 中学校卒業
- 小学校卒業
「同じレベルの学校、例えば高等専門学校や専門学校、短期大学などを複数卒業した場合、最後に卒業した学校が最終学歴となります。
これは、最新の学歴が最も正確な能力を反映すると考えられるためです。
履歴書や職務経歴書に学歴を記載する際は、この順番を守って記述することが推奨されます。
正確で整然とした情報は、自身のプロフィールを適切に伝えるために重要です。
【大学中退者の就職率】最終学歴に関する疑問
最後に、最終学歴に関するよくある質問とその回答をまとめているので、参考にしてください。
Q.大学を中退した場合の最終学歴は?
大学を中退した場合、最終学歴は高校卒業となります。
そして、履歴書や職務経歴書に学歴を記載する際は「20XX年3月 ○○高等学校 卒業」のように表記しましょう。
大学中退の記載については状況によります。
中退期間が1年未満であれば、記載しない選択も可能です。
しかし、1年以上の中退経験がある場合は、その経緯や学んだことを簡潔に書くと良いでしょう。
例えば「20XX年4月~20YY年3月 〇〇大学 ○○学部 在籍」等と記載し、その下に「理由や学んだこと」を短く追記すると、自己PRにも繋がります。
Q.大学在学中の場合の最終学歴は?
大学に在籍している場合、学歴は正式には「大学在学中」と表記されます。
これはまだ卒業していないためです。
履歴書や職務経歴書に学歴を記入する際の例としては「学歴:20XX年3月 ○○高等学校 卒業、20XX年4月 ○○大学 ○○学部 入学」という形が一般的です。
さらに、卒業予定年月を明記する場合は「学歴:20XX年3月 ○○高等学校 卒業、20XX年4月 ○○大学 ○○学部 入学(20XX年3月 卒業見込み)」となります。
特に大学在籍中に就職活動を進める場合、卒業見込み年月を明確に伝えることは非常に重要です。
これにより、自身の状況を適切に伝えることが可能となり、企業側も採用計画を立てやすくなります。
Q.予備校・フリースクールの最終学歴は?
予備校やフリースクールは、学校教育法に基づく教育機関ではないため、これらの機関を卒業・修了したとしても最終学歴とはなりません。
最終学歴とは、文部科学大臣あるいは都道府県知事によって設置・認可された学校を卒業または修了したことを指します。
これは、学校教育法に基づく制度としての学歴が認められているためです。
予備校やフリースクールは、その性質上、学校教育法に基づいた教育制度とは異なります。
そのため、これらの機関で得た卒業・修了証明書は最終学歴として認められないのです。
しかしながら、予備校やフリースクールで取得した資格や単位は、就職活動や転職活動においては評価されることがあります。
これは、学歴とは異なり、具体的なスキルや知識を証明するもので、企業にとっては採用の際の参考情報となるためです。
そのため、予備校やフリースクールで学んだことや得た資格は、自己PRの材料として有効に活用できます。
まとめ
今回は、大学中退と就職率の関係性について解説しました。
大学を中退しても就職自体は可能ですが、就職率は低くなっているのが実情です。
仮に大学を中退して就職活動を行う際は、中退がネガティブ要因にならないよう準備する必要があります。
就職までの手順や成功のポイント、学歴に関する知識を整理しつつ、大学中退がマイナスに働かないような就職活動を行いましょう。
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