20代のハイクラス人材が選ぶべき転職の道すじとは?おすすめの転職サイト&エージェントを一挙紹介
はじめに
20代で一定以上のポジションで働いた経験を持っていたり、高度な専門技術を有しているハイクラス人材の多くは、より高待遇な環境でキャリアアップし続けるために転職をすることも少なくありません。
しかし実際に求人媒体に目を向けてみると、20代向けの求人には「未経験OK」「既卒」「第二新卒」などのワードが多く、ハイクラス人材には向かない案件も目立ちます。
そこで今回は、20代ハイクラス人材に特化した転職サイトと転職エージェントをまとめてご紹介します。
人材業界の大手各社と、それぞれの特徴についてご紹介するので、自分に合った転職活動方法を見つける参考にしてください。
20代で「ハイクラス人材」と呼ばれる基準
そもそも「ハイクラス人材」と呼ばれる基準に疑問を持つ20代の方も少なくないでしょう。
ハイクラス人材には明確な定義はありませんが、一般的には年収が高かったりマネジメント経験があったり、専門職の場合は希少価値の高い技術を有している人を指します。
具体的にどのような人が「ハイクラス」と呼ばれやすいか、見ていきましょう。
年収800万円以上が相場
年収はその人の社会的価値を測る重要な要素になりうるものです。
20代でいうと、年収800万円以上を基準とした収入を得ている人は「ハイクラス人材」と呼ばれるに値するでしょう。
平均的な20代サラリーマンの年収が400万円〜600万円ですから、相場よりも200万円も高い年収を得ている人は十分高収入です。
年収800万円というと、就職難易度の高い超大手企業だったり国の機関に所属する研究職などが該当します。
いずれも高い学歴が必要であり、険しい道を突破してきた人が手に入れられるポジションです。
マネジメントなどの経験が豊富
ハイクラス人材は単純に地頭が良く仕事が出来るだけでなく、経験の豊富さも求められます。
とくにほとんどの企業のハイクラス採用で重要視されているのが、マネジメント経験です。
トップに立って複数のメンバーを育成した経験や、チームを牽引して成功してきた実績は、どの企業のどんな職業でも役に立ちます。
実際にハイクラス人材の求人媒体などでは、応募者に求めるスキルとしてマネジメント経験が記載されていることがあります。
採用する企業側はその組織を将来的に飛躍に導くことを期待しているので、マネジメント経験はまさにその指標と言えるでしょう。
高度な専門技術を持っている
技術職や研究職、士業など専門知識を有する分野においては、希少価値の高い専門技術・資格を持っている人をハイクラス人材と呼びます。
例えばIT技術者だとすると、基本情報技術者やITパスポートなど一般的なIT資格を有している人と、システム監査技術者などの超難関と言われている資格を有している人では明らかに後者の方が重宝されます。
また、資格だけでなく、経験してきた分野における希少価値の度合いも重要です。
未経験から入社して現場で学びながら身につけてきた人より、一定水準の経験がないと入れない現場での経験を持つ人の方が重宝されるでしょう。
補足|「エグゼクティブ層」との違い
ハイクラス人材と類似するキーワードとして、「エグゼクティブ層」があげられます。
エグゼクティブ層とはハイクラス人材よりもさらに上のランクの人材を指す用語で、主に役職にフォーカスして決められる層です。
ハイクラス層よりもさらに希少価値が高いですが、20代だと「エグゼクティブ層」と呼べる人はなかなかいません。
基本的には20代でハイクラス人材と呼ばれるキャリアを得て、30代で役職についた人を指すので、20代のハイクラス層が転職市場で戦うライバルにはなりえないでしょう。
企業が求める20代ハイクラス人材
20代でハイクラスと呼ばれる基準は先述のとおりですが、企業がハイクラス人材に求めることはスキルや経験の豊富さだけではありません。
目標をどれだけ効率的に達成できるかの調整力や、自立して仕事に取り組める力、チームとの調和が取れる協調性なども求められます。
ここからは、企業が20代ハイクラス人材にどのようなものを求めているのかをご紹介します。
志望動機や自己PR作成において最も重きを置いてアピールしたいことでもあるので、チェックしておきましょう。
マネジメント経験
ハイクラス人材である指標の一つとして、マネジメント経験を持っていることをご紹介したとおり、実際にほとんどの企業のハイクラス採用ではマネジメント経験の有無と実績が見られます。
単純にマネジメント経験をしたという事実だけでなく、あなたがマネジメントしたことで残せた功績やチームの人数、マネジメント歴の長さなども重要視されるのが一般的です。
これからの転職活動でマネジメント経験をアピールするには、その経験をできるだけ定量的に伝えられるように工夫しましょう。
定量的に残せた功績
マネジメント経験を持つ人がハイクラス人材と呼ばれるに値することは先述のとおりですが、実際に残せた功績がどの程度だったのかはあなたのレベルを測る重要な要素になります。
チームの個々のメンバーの達成率をどの程度キープできたのか、あなたがマネジメントをしたことでどの程度利益を出せたのかは、転職先の企業がかなり重視する点です。
マネジメントした人数
マネジメント経験があるといっても、その規模は人によってさまざまです。
同じ職業でも、3名程度の少人数編成のチームのマネジメントをした人と、10名以上の大規模組織のマネジメント経験者では、後者の方が重宝されます。
もちろんアピールポイントとして重要視したいのは功績ですが、マネジメント経験の規模の大きさはあなたが将来的に組織のトップとしての役割をまっとうできるかの指標になります。
自立性と協調性
ハイクラス人材は、仕事を学んで覚えるのではなく即戦力として活躍できることが求められます。
今までの知識と経験を活かしてその組織を強化する目的で採用されるのですから、当然のことです。
さらに、個人プレーで業績を上げるのではなく協調性も重要です。
あなたを採用したことで、その組織にどういう影響が出るのかも見られます。
今までになかったやり方や、浸透していなかった知識をチームに与えることで組織力がさらに強化されるでしょう。
自分の高いビジネススキルを持って率先して仕事に取り組む自立性と、それをチームにも落とし込んで一緒に切磋琢磨できる協調性の高さが求められるのです。
目標設定力
どの職業でも、必ず目標が与えられます。
営業なら売上目標、技術職なら納期とクオリティが求められるでしょう。
与えられた目標を必ず達成するためには、期日までにどう行動するかを自分で設計する必要があります。
上から指示されたことに忠実に行動するだけでなく、自分なりに効率的にスケジューリングすることで、目標にスピード感持って近づけることができます。
推進力
ハイクラス人材の指標でもあるマネジメント経験は、どの職場でも上手に活かし続けられなければなりません。
経験は過去の産物に過ぎませんから、その武器をどう役立てるかがポイントです。
企業が即戦力となるハイクラス人材を求めている背景は、強い組織を作ることです。
持っているスキルや経験をもとに新しい組織に落とし込むことで、組織はより強固なものになります。
チームを牽引するつもりで推進し続ける力は、どの職場でも重宝されるでしょう。
業界や市場の熟知度
未経験の業界ではなく、今まで経験したことのある業界に転職をする場合、ハイクラス人材に求められるのが、その業界や市場に関する知識の豊富さです。
いくら高度なビジネススキルを持っていても、業界知識がなければ即戦力としては働けません。
入社してすぐに実務に出られるレベルでないと、ハイクラスとは言えないでしょう。
男女別|20代ハイクラス人材におすすめの業界&仕事
今まで経験したことのない業界へのチャレンジやジョブチェンジを希望する20代ハイクラス人材も少なくありません。
20代というまだ若い年齢ですから、幅広い経験を積みたいという気持ちもあるでしょう。
そこでここからは、20代ハイクラス人材におすすめの業界や職業を、男女別にご紹介します。
男性は高収入、女性は管理職に進みやすい業界をご紹介しているので、ぜひ目的に合わせてチェックしてください。
20代ハイクラス男性におすすめの業界&仕事
20代ハイクラス男性の転職は、高収入で安定的に働ける大手企業がおすすめです。
人気の企業だけあって内定をもらうのは簡単なことではありませんが、無事に転職成功できれば大幅な年収アップものぞめるでしょう。
金融業界
金融業界全体の平均年収は850万円前後と言われており、転職した直後でも高い基本給が保証される可能性が高いでしょう。
とくに男性の平均年収は高く、社会的信用度も高いことが金融業界の特徴です。
男性は家や車を購入することが多いですが、ローンを組む際の上限額が高くなることも期待できます。
なお、金融業界の求人はエージェントの非公開求人に多く、管理職や専門職が豊富にあります。
誰でも見られる公募型の求人媒体にはあまり載っていないので、転職をするならエージェントを通すのが良いでしょう。
インフラ業界
インフラ業界は、水道・ガス・電気など人々の生活になくてはならないライフラインを提供する業界です。
そのため、需要はいつの時代も劣ることはなく、安定的にキャリアを積むことができます。
なお、インフラ業界に身を置く企業はごまんとありますが、ハイクラス人材の転職先としておすすめなのは、電力会社やガス会社などの大元の会社です。
とくに大手地域電力会社などでは平均年収が700〜800万円前後と高く、入社すると年次昇給で安定的に給与がアップする傾向にあります。
こちらも公募型の求人媒体にはあまり見られないため、エージェントの非公開求人を狙うのが良いでしょう。
不動産業界
不動産業界は売買や賃貸などさまざまな業態がありますが、20代ハイクラス人材の転職先としておすすめなのが不動産デベロッパーや売買仲介の営業職です。
これらは一度の取引金額が数千万円〜数億円以上と高額なため、高度なビジネススキルが求められます。
いずれも営業職なので体力的にきついと言われていますが、フィジカルに自信がある男性ならおすすめです。
不動産に関わる資格を取得すればキャリアの幅も広がりますし、独立する選択肢もできるでしょう。
MR
MR(医療情報担当者)は、20代でも年収1,000万円以上稼ぐハイクラス人材が多くいる職業です。
即戦力として入社後も継続的な学習が必要であり、全国転勤も多いというデメリットはありますが、高い年収と管理職になっている若手人材も多く、安定的にキャリアアップできる環境です。
ただし、高い専門性が求められる業界なので、転職をするなら医薬品や医療に関係する職務の経験を持っていることが基準となるでしょう。
20代ハイクラス女性におすすめの業界&仕事
20代のハイクラス女性に転職先としておすすめなのが、女性管理職が多く活躍している業界です。
これからの人生において、キャリアアップだけでなく結婚や子育ても視野に入れている女性の場合は、生活とのバランスがとりやすい労働環境であることも重視した方が良いでしょう。
保険業界
保険業界はとにかく女性が多く活躍している業界です。
正社員としてなら、ハイクラス人材を女性管理職として採用したい企業も少なくありません。
また、プレーヤーとして営業現場で数字を上げることが好きなら、業務委託で高収入を目指すこともできるでしょう。
ベンチャー企業
ベンチャー企業は業界・職業問わず女性の出世に積極的な傾向があるため、ハイクラス女性は重宝されます。
ベンチャー企業の平均年収は低い傾向にあるものの、ITベンチャーなどでは少ない人数で多くの利益を上げていることから一人当たりの基本給を多く設定しているところも存在します。
管理職として採用されるハイクラス人材であれば、転職先によっては高収入も高いポジションも両立することでしょう。
人材業界
人材業界は男性の割合が多い職場なので、女性が重宝される傾向にあります。
とくに管理職のほとんどは営業上がりの男性なので、外部から新しい風を吹かせてくれる女性マネージャーを求めている企業も少なくありません。
なお、人材業界の求人は未経験OKの営業職募集が多いため、ハイクラス女性が転職をするなら管理職候補に絞り込んで探すのが良いでしょう。
不動産業界
こちらはハイクラス男性におすすめの業界としてもご紹介しましたが、女性も非常に働きやすい業界です。
営業職はフィジカル面である程度自信がある人でないと難しいですが、きつい環境だからこそ女性の離職率が高く、女性は重宝されます。
離職率が高い業界ゆえに労働環境を改革して女性の出産や育児に協力的な傾向も見られ、長きにわたって活躍できる環境とも言えるでしょう。
20代のハイクラス人材におすすめの転職サイト&エージェント
20代のハイクラス人材を求めている企業を探そうとすると、未経験OKの求人に埋もれてしまい、なかなか思うような案件には辿り着けないでしょう。
ただやみくもに求人媒体を網羅するより、ハイクラス人材に特化した転職サイトやエージェントを選ぶのが得策です。
ここからご紹介するのは、ハイクラス人材におすすめしたい転職サイトとエージェント8社です。
それぞれの特徴やメリットを絞り込んでご紹介するので、これからの転職先選びの参考にしてください。
転職サイト
転職サイトは、自らそのサイトに登録をすることで求人に応募することができる仕組みです。
後述する転職エージェントのように面接サポートや給与交渉等はありませんが、誰も介さないからこそ手っ取り早く転職活動を進めることができます。
次よりご紹介する3つの転職サイトは、ハイクラス人材を募集する求人案件数が多いことで人気なので、ぜひ優先してチェックしてみてください。
1.AMBI
AMBIは大手人材エージェントのエンジャパンが提供する、ハイクラス人材向けの転職サイトです。
登録している人材の8割が大卒以上であり、その過半数がMARCH以上と言われています。
学歴に自信はなくとも、年収400万円以上であれば登録することができるので、ハードルは低いと言えるでしょう。
また、エン・ジャパン独自の適性検査である「ジブン分析」を利用することで適職やキャリアの方向性が分かるようになるため、キャリアプランに悩んでいる方にもおすすめです。
2.リクナビNEXT
リクナビNEXTは日本最大級の転職サイトで、求人案件数の多さを誇っています。
未経験人材を対象とした求人も多いですが、そもそもの母数が多いためにハイクラス人材向けの求人案件も多く存在します。
会員登録後は数ある求人の中から自分で選んだ案件に応募することもできますし、レジュメを登録して企業からのスカウトを待つこともできます。
また、スカウトを送る企業の中には高待遇かつ高収入が期待できる非公開求人も多く、まさにハイクラス人材に適した転職が叶うでしょう。
3.マイナビ転職
マイナビ転職はマイナビ社が提供する求人媒体で、リクナビの競合とも言える求人案件数の多さが特徴です。
また、扱っている求人案件の86%(2024年9月時点)がマイナビにしか掲載されていないため、希少価値の高い求人案件に出会える可能性があります。
取り扱っている業界は幅広いですが、金融業界や学校法人の求人などハイクラス層向けの案件も豊富で、最低年収も高い傾向にあります。
掲載企業によっては職場のリアルな日常が分かるブログや写真もあるので、転職後の職場環境が気になる人にもおすすめです。
転職エージェント
転職エージェントは、求職者と求人企業のマッチングを目的としており、転職活動におけるあらゆるサポートが受けられるのが特徴です。
担当のキャリアアドバイザーと個別面談後、スキルなどの適性を判断した上で相性の良い企業を紹介してくれます。
また、求人紹介だけでなく、面接対策アドバイスや書類添削のサポートもしてくれます。
状況に応じて面接日程の調整や給与交渉などもしてくれるので、在職中で忙しい中転職活動を行わなければならないハイクラス人材におすすめと言えます。
1.doda X
doda Xは一般的な転職エージェントとは違い、スカウト型の転職サービスです。
約6,300人の厳選されたヘッドハンターが在籍しており、登録後はヘッドハンターを介してスカウトが届く仕組みを採用しています。
スカウトがほとんどだからこそ、大手企業の非公開求人保有数も豊富で、そのほとんどが管理職などのハイクラス人材を求めています。
また、有料会員登録をすればキャリアコーチングを受けることもできます。
これから長い人生におけるキャリア形成に悩みのある20代にとっては非常にありがたい存在となるでしょう。
2.リクルートエージェント
リクルートエージェントは、リクルート社が提供する転職エージェントサービスです。
人材業界のトップに君臨するリクルート社だからこそ、長期的な採用市場動向を熟知しており、各業界に精通した転職アドバイスを受けることができます。
また、保有している求人案件の半数近くが非公開求人であり、希少価値の高い案件に出会える確率も高まります。
転職に関するオンラインセミナーやLIVE配信なども定期的に開催しており、戦略的に転職準備をすることもできます。
3.ビズリーチ
ビズリーチはスカウト型の転職サービスで、7,800人以上の優秀なヘッドハンターから求人紹介を受けることができます。
また、保有している求人案件のうち3分の1は年収1,000万円以上と、プロフェッショナル人材に適していることも特徴です。
国内大手メーカーや商社、外資系企業など、通常ルートでの転職では倍率の高い求人案件を厳選して紹介してくれるので、効率的に優良求人を探すことができます。
4.JAC Career
JAC Careerは、20代ハイクラス人材に特化した転職エージェントです。
保有している求人案件数は先述した3つのエージェントよりも少ないものの、分野ごとの細かなサポートが受けられるのが特徴です。
とくにIT・デジタル分野には強く、目まぐるしく変わる市場動向を熟知した上で面接対策などのアドバイスが受けられます。
5.リクルートダイレクトスカウト
リクルートダイレクトスカウトは、リクルート社が提供するスカウト型の転職サービスです。
同じリクルート社が提供するリクルートエージェントとは違いスカウト型なので、両方登録しておくと安心でしょう。
なお、こちらにはdoda Xやビズリーチのようにヘッドハンターが在籍しているわけではありません。
文字通り、企業からダイレクトにスカウトをもらえる仕組みなので、効率的に転職活動を進めることができます。
専用アプリがあるのも大手リクルートならではの特徴で、アプリ内で企業と直接やりとりができたり、AI分析で相性の良い求人案件と出会えることもメリットです。
20代のハイクラス転職はエージェントが圧倒的におすすめ
20代のハイクラス人材が、社会的価値を活かして転職するのに最もおすすめなのが、転職エージェントを活用することです。
先述した5つのエージェントはスカウトが受けられたり適性診断からぴったりの案件に出会えたりと、効率よく転職活動を進めることができます。
いくらキャリアの豊富なハイクラス人材とはいえど、20代で初めて転職活動をするのは簡単なことではありません。
プロに任せることで転職に関する知識が身につきますし、忙しい中でも無駄のない効率的なルートで転職ができるでしょう。
まとめ
20代のハイクラス層は希少価値が高く、どの企業でも目をひく人材です。
しかし、転職をしてこの先長いキャリアを成功させられるかどうかは、転職活動方法にかかっています。
求人媒体の選び方や案件を探す基準、年収をどれだけ高く保てるかなどを考慮すると、一人でやみくもに転職活動を進めるのは得策とはいえません。
ときにはプロに任せたり、計画的に転職準備をしてスカウトを待ったりと、慎重に進めるのが良いでしょう。
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