退職代行は非常識?使ってもいい・使わない方がいい理由まとめ

退職代行は非常識?使ってもいい・使わない方がいい理由まとめ

目次
  1. はじめに
  2. 【退職代行における「理由」】利用者の傾向
  3. 【退職代行における「理由」】利用する理由
  4. 【退職代行における「理由」】利用したくない理由
  5. 【退職代行における「理由」】周囲から反感を買う理由
  6. 【退職代行における「理由」】利用してもいい理由
  7. まとめ

はじめに

退職を検討していても、以下のように考える方も多いのではないでしょうか。

「企業に退職の意向を伝えにくい」
「体調やメンタルが不安定で伝えるのが難しい」

そこで活用したいのが、退職手続きや企業との交渉を代行してくれる「退職代行サービス」です。

退職代行は退職における不安な作業を代行してくれる便利なサービスではあるものの、企業と直接やりとりをするわけではないため「非常識だ」と言われることも懸念されるでしょう。

そこで今回は、退職代行サービスを使用すべきかどうか、以下の視点から解説します。

  • 退職代行を利用する人の傾向
  • 退職代行を利用する主な理由
  • 退職代行を利用したくない理由
  • 退職代行が周囲から反感を買う理由
  • 退職代行を利用してもいい理由

退職を視野に入れていても思うように行動できていないという方は、ぜひ本記事で紹介した内容を参考にしてください。

【退職代行における「理由」】利用者の傾向

2023年10月の時点で、退職代行サービスの利用率は約2%に達しています。

この統計は、エン・ジャパンが運営する「エン転職」という総合求人サイトが実施したアンケートに基づいています。

調査結果によれば、退職代行サービスについては72%の人が認知しており、特に20代では8割以上がサービスの存在を知っていると答えています。

利用者がサービスを選んだ主な理由は「退職を直接言い出すのが難しい」というもので、約3割の人々が「今後も退職代行サービスの利用を考えていない」と回答しています。

一方、日本労働調査組合による全国の20〜49歳の企業員を対象とした調査では、退職時に退職代行を利用する可能性があると答えた人は21.9%にのぼりました。

退職代行サービスの利用者には、一般の企業員や保育士、医療従事者などが多く、主に20代から30代前半の若年層が利用しているようです。

【退職代行における「理由」】利用する理由

ここからは、退職代行を利用する主な理由について、以下6つの視点から解説します。

  • 企業と直接やりとりをしたくない
  • 引き継ぎをしたくない
  • 即日退職をしたい
  • 退職の旨を言い出しづらい
  • 自分で退職を伝えられる人間関係ではない
  • 体調・メンタルが安定していない

ここで紹介する理由に自身が当てはまっているかどうか、客観的に分析することで自身が「退職代行サービスを利用すべきか」を判断しやすくなるでしょう。

企業と直接やりとりをしたくない

退職代行サービスは、社員が企業との直接的な退職交渉を避けたい場合に利用されるサービスです。

このサービスを通じて、退職希望者の代わりに、退職代行業者が企業に退職の意思を伝え、退職に関連する手続きをサポートしてもらえるでしょう。

利用者は、退職代行サービスを利用することにより、企業との直接的な書類や情報のやり取りを避けることができます。

退職代行業者が企業に退職の意思を伝えた後、通常は企業側が退職を承認します。

仮に企業側が退職代行の利用に異議を唱え、「本人と直接話をしたい」「退職を認めない」といった場合でも、退職代行業者が対応してくれるため、利用者は安心して手続きを任せることができるでしょう。

引き継ぎをしたくない

労働者が退職する際に、法的な観点から見ると、引き継ぎの義務や責任を負う明確な根拠は存在しません。

このため、退職代行サービスを利用して退職する際も、引き継ぎに関する法的な責任は特に生じません。

しかし、実務上は、依頼者が担当していた業務が企業の運営に重要である場合や、管理職のような責任ある立場にある場合は、引き継ぎを行わないことで企業に実害を与え、トラブルに発展することも考えられます。

そのため、特定の職務においては引き継ぎの重要性が高まり、トラブルの予防のためにも適切な引き継ぎを考慮することが望ましいです。

また、法的には退職日以降に残務処理や引き継ぎを行う義務はなく、退職後に無給でこれらの作業を行わせることは労働基準法に違反する行為となります。

退職後に残務処理や引き継ぎを行うことに関する誓約書があったとしても、それに基づいて無給で作業を行わせることは許されません。

そのため、退職代行を利用する際には、これらの法的側面を理解し、適切な対応を取ることが重要です。

即日退職をしたい

退職代行サービスを使用すると、法的な観点から見ると、実質的に即日退職は可能です。

通常、労働基準法では退職の意志を企業に伝えた後、2週間が経過すれば退職が認められることになっています。

この2週間の間に有給休暇を利用することで、職場に出勤せずに退職日を迎えることができます。

つまり、退職代行サービスに依頼した日から有給を使えば、事実上、その日から退職状態になると言えるでしょう。

しかし、職務上の引き継ぎが必要だったり、後任の人員配置が整っていなかったりする場合は、企業側が即日退職に簡単に同意するとは限りません。

もし企業が即日退職を認めない場合、このような交渉は弁護士でなければ行えません。

したがって、弁護士資格を持たない退職代行サービスでは、即日退職の実現が難しいことがあります。

このような状況に直面した際には、企業との交渉を含めたサービスを提供する業者を選ぶことが望ましいでしょう。

退職の旨を言い出しづらい

退職を申し出る際に直接話すのが難しい状況の際にも、退職代行サービスの利用がおすすめできるでしょう。

退職代行サービスを使えば、退職者本人が企業と直接対話することなく、代行業者を介してスムーズに退職プロセスを進めることが可能です。

特に、企業との直接的な交渉や引き継ぎ作業を避けたい、あるいは退職を承認してもらうのが困難な場合には、退職代行サービスの利用が有効です。

これにより、退職過程でのストレスを減らし、より円滑な退職を実現することが望めます。

自分で退職を伝えられる人間関係ではない

職場の人間関係に問題がある場合、退職代行サービスの活用が一つの解決策になり得ます。

退職代行サービスを使うことで、職場との直接的なやりとりを避けることができ、状況によっては出社せずに退職処理を進めることも可能です。

また、退職代行を介すことで、企業からの不快な対応を受けるリスクを減らせます。

特に、弁護士が関与する退職代行サービスでは、万が一のトラブルにも最後まで責任をもって対応してもらえるメリットがあります。

多くの場合、企業へ社員本人への直接的な連絡を控えるよう依頼することができますが、法的な強制力はないため、企業側が直接本人に確認を取る場合があることは考慮しておかなければなりません。

体調・メンタルが安定していない

退職代行サービスは、体調・メンタルが安定していない場合の利用もおすすめです。

体調不良やメンタルの不調が原因での退職は、法的に認められています。

民法第628条によれば、やむを得ない理由があれば労働契約を解除できるため、体調不良はこの条件に該当します。

正社員を含む雇用期間の定めのない労働者は、退職を申し出てから2週間後に契約を終了できる権利を持ちますが、特別な事情がある場合、即時に契約解除することも可能です。

体調不良を退職の理由にする際、診断書の提出は必ずしも求められませんが、退職が企業都合と見なされる場合は、その理由が企業の環境に起因することを示すために診断書が有効です。

そのような状況での退職では、事前に労働基準監督署や弁護士に相談することも考慮に入れておくべきでしょう。

【退職代行における「理由」】利用したくない理由

退職代行を利用したいと考える理由が多くある中で、利用したくないと考える人も少なくありません。

ここでは、なぜ退職代行サービスを利用したくないのか、その理由を以下4つの視点から解説します。

  • 「逃げている」と思われたくない
  • 礼儀のない人間と思われたくない
  • お金をかけたくない
  • 円満退社ができない

「逃げている」と思われたくない

退職代行サービスを利用すると、職場から「逃げている」と思われるのではないか?という懸念から利用を控えるケースがあります。

結論、退職代行サービスを利用したからといって「逃げている」わけではありません。

退職代行サービスは、労働者の退職の自由を基本原則としており、利用することで、労働者は企業に直接退職の意思を伝える必要がなくなります。

一般的に、退職代行サービスを用いても、転職先にその事実が知られるリスクは低いとされています。

ただし、退職代行サービスの利用に際してはいくつかの懸念があるのも事実です。

例えば、サービス利用後も企業からの連絡が来る可能性、転職活動中や新しい職場での退職代行の利用が知られるリスク、弁護士以外の退職代行業者では企業との交渉が難しい点などが挙げられます。

退職を言い出せないような職場環境の場合は、その職場を「ブラック企業」と捉え、早急に脱出を図ることが望ましいとの見解もあります。

礼儀のない人間と思われたくない

礼儀のない人間と思われたくない、そんな理由から退職代行サービスの利用を見送る人もいるでしょう。

事実、退職代行サービスを利用することについては、一部の人々から礼儀を欠く行為と捉えられることがあります。

これは、挨拶や業務の引継ぎを行わず、直接的な退職の申し出を避けること、また、突然の退職が業務に影響を与える可能性があるためです。

とはいえ、退職代行サービスを利用することや、そのサービスを通じて即日退職を実行すること自体は違法ではありません。

ただし、社会的な認識や企業文化によっては否定的に捉えられることもある点には注意が必要です。

なお、退職代行サービスは、有給休暇の消化や未払い給与の交渉など、特定の条件下での交渉を行うことはできず、主に退職の意思を企業に伝え、企業からの連絡を利用者に代わって受け取る役割を担うだけになるため注意しましょう。

お金をかけたくない

お金をかけたくないという理由から、退職代行サービスの利用を敬遠しているという人も多いのではないでしょうか。

外部のサービスを依頼するため、お金がかかるのは事実です。

退職代行サービスを利用する際には、一般的に約3万円から5万円程度の料金が必要です。

この価格帯はサービス提供業者によって異なり、特に労働組合が運営する退職代行サービスでは、加入費用の関係で3万円から6万円の範囲で料金が設定されることが一般的です。

労働組合が運営する退職代行サービスの利点としては、団体交渉権があるため、企業との交渉が可能という点が挙げられます。

基本的に退職代行サービスの料金には、退職意思の伝達のみが含まれており、その他の交渉事項に関しては追加料金が発生する場合があります。

したがって、サービスの詳細内容や料金体系については、利用前に各業者に確認することが重要です。

円満退社ができない

退職代行サービスを使うと「迷惑」になり、円満退社ができないのでは?と不安に感じることもあるでしょう。

退職代行サービスを使用すると、いくつかの点で円満退職が困難になることがあります。

まず、このサービスは従業員が直接上司に退職の意志を伝えないため、企業側から見た場合にマイナスの印象を持たれることがあります。

また、業務の引き継ぎを行わずに退職を進める場合、企業の業務に支障をきたす可能性があり、円満な退職が難しくなることもあるでしょう。

しかしながら、退職代行サービスを利用した場合でも、従業員自身が退職の意志を表明した場合と同じように、企業は基本的に退職を拒否することはできません。

そのため、企業側も円満退職を目指して行動することが望ましいでしょう。

退職代行サービスの利用者は、上司や同僚に直接挨拶する機会がなく、退職することが多いため、円満退職を望む場合はこのサービスの利用を慎重に考えるべきです。

また、退職代行サービスの利用には、本来退職においてかかるはずではない費用がかかることを念頭に置いておくことが重要です。

【退職代行における「理由」】周囲から反感を買う理由

退職代行を利用すると、以下3つの理由から周囲が反感を買うことがあります。

  • 引き継ぎや挨拶がない
  • お世話になった企業への恩がない
  • 辞めた後のことについての配慮がない

退職代行を「利用したくない」と感じる理由につながるものもありますが、あくまで退職するのは自分自身です。

反感を買う理由自体は把握しておいて損はないものの「こういう意見もある」程度の認識でいる方が、退職がしやすくなるかもしれません。

引き継ぎや挨拶がない

退職代行サービスを利用した場合、引き継ぎや挨拶が不十分になり、それが原因で同僚からの反感を招くリスクがあるとされています。

退職代行の利用により円満退職を図るためには、可能な限り引き継ぎを行うことが推奨されます。

ただし、法的には労働者が退職する際に引き継ぎを行う義務や責任があるわけではありません。

しかし、引き継ぎを全く行わずに企業に実害をもたらす場合、トラブルの元になる可能性があります。

特に、信義則に基づく引き継ぎが必要と考えられる状況で、これを怠り企業に損害を与えた場合、債務不履行による損害賠償を求められる可能性があることを理解する必要があります。

また、退職代行サービスを利用すると、多くの場合、企業は退職を拒否することができません。

退職代行サービスを通じて退職の連絡がされた場合、企業が社員本人に連絡を取ることを制限することが一般的ですが、これに法的な強制力はありません。

お世話になった企業への恩がない

退職代行サービスの使用に関しては、企業への感謝の念が欠けていると見なされる場合があります。

しかし、退職代行サービスは弁護士と異なり、代弁行為や団体交渉権を持っていないため、依頼者の退職意向の伝達に限定されます。

依頼者の代理人として具体的な要求や交渉を行う行為は、非弁護士行為とされ、法律に違反します。

また、民間企業により運営される退職代行サービスは交渉権を持たないため、有給休暇の消化や未払い給与の交渉などを行うことはできません。

これらのサービスは、依頼者に代わって企業に退職の意思を伝え、企業からの連絡を受け取ることに限られています。

そのため、退職代行サービスを利用することだけが、一概に「恩がない」と言われる理由とは限りません。

辞めた後のことについての配慮がない

退職代行が反感を買うのは、辞めた後の配慮がないからという理由も残念ながらあります。

退職代行サービスの利用により、従業員が予期せず突然退職することで、他の従業員に業務の負担が増加することが懸念されるためです。

特に、重要な役割を担っている従業員が引き継ぎをせずに退職する場合、企業運営に実害が生じる可能性があり、トラブルに発展するリスクも否定できません。

それでも、退職代行サービスを利用して退職の意思を伝えた場合、法的な観点から企業は退職を拒否することができないのが一般的です。

退職代行サービスを通じて退職の連絡があった際には、多くのケースで企業側は従業員との直接連絡を制限することが求められますが、これには法的な強制力はありません。

そのため、企業側が従業員の退職意思が真に本人のものであるかを確認する必要がある場合は、直接連絡がくる可能性はあります。

【退職代行における「理由」】利用してもいい理由

ここまで紹介したさまざまな退職代行における「理由」ですが、この章では、それらの理由を振り返る意味でも、退職代行を「利用してもいい」とされる理由をまとめています。

  • そもそも「退職」自体が許された権利である
  • キャリアを無駄にしないで済む
  • バックれるより悪影響が少ない
  • 体調・精神面を安定させられる
  • 企業側に非がある場合も考えられる

本記事内でここまで紹介したさまざまな理由と自分自身を照らし合わせたうえで「自分は退職代行を使うべきなのか」「退職代行を使わない方がいいのか」を客観的に分析しましょう。

そもそも「退職」自体が許された権利である

退職代行サービスの利用有無にかかわらず、退職すること自体が労働者に与えられている権利です。

日本の憲法第18条において奴隷的拘束は禁止されており、第22条では職業選択の自由が保障されています。

これに加え、労働基準法や民法においても、労働者には退職の自由が認められています。

このため、退職を希望する従業員は、退職の意思を退職希望日の14日前までに伝えることで、企業の承認を得ずとも退職が可能です。

しかし、予告なしに突然仕事を放棄する行為は、社会的なルールに反すると見なされる可能性があります。

適切な退職手続きとしては、上司への退職意思の通知、書面での正式な退職届の提出、業務の適切な引き継ぎなどが重要です。

また、事業主が従業員の退職の意思を不当に撤回させようとしたり、強制的に働かせ続けようとする行為は、違法行為となる可能性があります。

従業員が退職を決意した場合には、不当な引き止めは法的な罰則を招く恐れもあるでしょう。

退職自体は労働者に共通する権利であり、代行サービスに依頼して退職すること自体は何ら問題はありません。

しかし、そもそも「退職」に関する基礎的な知識がないと、トラブルを引き起こすことになるため注意が必要です。

キャリアを無駄にしないで済む

退職代行サービスを利用する理由の一つとして、自身のキャリアを無駄にしないためということも挙げられます。

多くの人が「新しく入社したばかりだから辞めにくい」「もう少し耐えた方が良いのかもしれない」といった理由で退職をためらうことがあります。

しかし、残業が多すぎる、給与が不十分、パワーハラスメントがある、スキルが身につかないなどの環境で働いている場合、その時間は自身の貴重なキャリアを無駄にしていることになりかねません。

特に若い人々にとって、現在の経験は将来のキャリア形成に大きな影響を及ぼすため、早めの決断が求められます。

退職代行サービスを利用することで、辞めにくい状況にあっても迅速に退職を決断でき、キャリアの築き方を自分自身でコントロールすることが可能となります。

バックれるより悪影響が少な

退職代行サービスの利用が望ましいとされる理由の一つに、急に仕事を投げ出すことなく、企業を円満に辞める手段となる点があります。

企業にとっては、いわゆるバックれで突然連絡が取れなくなり仕事を放棄されるよりも、退職代行を通じて退職の意向が明確に伝えられる方が、予期せぬ業務の中断や迷惑を防ぐことができます。

退職代行サービスを利用すると、最初は企業側が見知らぬ第三者から退職の通知を受けることになりますが、貸与品の返却や必要な書類の手続きなどを含めた退職プロセスが円滑に進むため、結果的に企業側にも利益をもたらす可能性があります。

つまり、退職代行サービスは、退職者自身だけでなく、企業側にとっても予期せぬトラブルや混乱を避ける手段となり得るのです。

体調・精神面を安定させられる

退職代行サービスの利用が推奨される理由の一つとして、労働者の体調や精神的な安定を確保するという側面があります。

仕事に起因するストレスが原因でうつ病などの精神疾患を発症したり、精神的に大きな負担を感じる状況である場合、仕事を続けることは労働者の健康にさらなる悪影響を及ぼす恐れがあります。

最悪の場合、長期化する病気や自殺といった極端な事態に陥るリスクも否定できません。

このような状況下では、労働者自身が直接退職の意志を伝えることが困難になることも考えられます。

退職代行サービスを利用することで、代理人が退職手続きを行ってくれるため、労働者は精神的な負担を軽減しつつ、健康や命を守るための選択をすることができます。

自身の健康を最優先に考える場合、退職代行サービスの活用は合理的な選択肢と言えるでしょう。

企業側に非がある場合も考えられる

退職代行サービスが適切に利用される状況として、企業側の問題が挙げられます。

一般的に、退職代行の使用には批判的な意見が存在するものの、従業員がこのようなサービスに頼る背景には、しばしば企業側に課題があることが指摘されます。

もし職場環境が従業員の退職の意志を尊重し、退職に関する相談に真摯に応じるようなものであれば、従業員は自らの意志で退職を申し出ることが可能です。

しかし、職場にパワーハラスメントやいじめが存在する場合、従業員が退職の意志を表明することは困難になります。

加えて、退職を申し出ても許可されないケースも存在するため、従業員に対する批判が一方的になるのは問題です。

これは企業側の問題を見過ごしている可能性を示唆しています。

従業員が退職代行サービスに頼る状況は、従業員だけでなく、企業側の職場環境にも目を向ける必要があると言えるでしょう。

まとめ

今回は、退職代行にまつわる理由を、様々な観点から解説しました。

本記事で触れた退職代行にまつわる理由を、改めて以下に掲載しております。

退職代行を利用する主な理由
  • 企業と直接やりとりをしたくない

  • 引き継ぎをしたくない

  • 即日退職をしたい

  • 退職の旨を言い出しづらい

  • 自分で退職を伝えられる人間関係ではない

  • 体調・メンタルが安定していない

退職代行を利用したくない理由
  • 「逃げている」と思われたくない

  • 礼儀のない人間と思われたくない

  • お金をかけたくない

  • 円満退社ができない

退職代行が周囲から反感を買う理由
  • 引き継ぎや挨拶がない

  • お世話になった企業への恩がない

  • 辞めた後のことについての配慮がない

退職代行を利用してもいい理由
  • そもそも「退職」自体が許された権利である

  • キャリアを無駄にしないで済む

  • バックれるより悪影響が少ない

  • 体調・精神面を安定させられる

  • 企業側に非がある場合も考えられる

退職代行の利用においては、様々な視点からの「理由」が付き纏います。

とはいえ、退職自体は従業員に許された権利であり、それを強制的に引き止める権利は企業にはありません。

また退職代行サービス自体も、利用する人自体が「少数派」というわけではないため、退職に向けた選択肢として決して誤ったものではないと判断できるでしょう。

今回紹介した様々な「理由」を参考に、スムーズな退職をすすめるための選択肢として退職代行サービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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