【例文5選】未経験職種へ転職する時の志望動機の書き方とは?ポイントや注意点を交えて解説
転職を考える際に、これまで経験してきた業界や業種から新しい業界や業種へチャレンジしたいと考えている人は多いでしょう。
しかし、経験がないため、どのような志望動機を書けば良いか悩む人がほとんどです。
また、志望動機は面接の場においても非常に重要な質問であるため、きちんと自分自身の言葉として落とし込むことが求められます。
今回は未経験職種への転職を考えている方へ、志望動機の書き方のポイントや未経験者はどのような点を企業から期待されているのかなどを解説していきます。
ぜひ本記事を参考に、自分自身の志望動機を固めてみてください。
【未経験職種への転職の志望動機】未経験での転職者は多い
転職が当たり前となってきた現代において、未経験職種への転職を実現している人は多くいます。
業界によっては、未経験者歓迎の文字が踊ることも少なくありません。
Indeed Japanの調査によれば、未経験の職種への転職をした人の割合は平成29年~令和4年では62.1%という結果でした。
平成24年〜29年の5年間の未経験転職の割合は54.4%なので、かなり増えていることがわかります。
古くからの日本社会は「入社したら骨を埋めるつもりで会社に属する」というのが一般的とされていたので、この10年間の変化は大きなものと言えます。
ではなぜこんなにも未経験職種への転職が当たり前になってきているのか、その理由を次項より見ていきましょう。
未経験職種への転職が増えている背景
未経験職種への転職が増えている背景としては、「人手不足」や「労働人口の減少」などが考えられます。
日本では少子高齢化が急速に進行しており、労働人口の数は1995年を境に減少が進んでいます。
総務省が発表している「令和4年 情報通信に関する現状報告の概要」によれば、2050年の労働人口は5,275万人と予測されており、2021年の労働人口と比較すると29.2%減少すると予測されています。
労働人口が不足することで必然的にあらゆる業界や職種で人手不足につながり、企業は持続的な事業を行うために、労働力の確保が必要になります。
こうした現状から、あらゆる業界において労働人口の奪い合いはすでに始まっており、未経験者であっても歓迎するという求人が増えてきているのです。
なお、未経験職種への転職者を歓迎している業界は偏りがあり、以下のような業界が代表的です。
- 介護業界
- 製造業
- 事務系職種
- IT業界
- 物流業界
- 飲食業界
- 営業系職種
これらは専門的な分野であっても、ゼロベースで育成できるカリキュラムを設けている会社も多く、未経験歓迎求人がほとんどです。
また、最近ではDX化推進をしている会社も多いため、効率的な人材育成ができる環境が整っていることも考えられます。
これらの業界の需要は、今後さらに進んでいくでしょう。
【未経験職種への転職の志望動機】未経験職種に転職する際のパターン
未経験職種へ転職するパターンは、以下の2つに分類されます。
- 経験業界×未経験職種のパターン
- 未経験業界×未経験職種のパターン
それぞれのパターンについて、どのような視点から志望動機を考えれば良いかを解説していきます。
経験業界×未経験職種のパターン
これまで経験してきた業界から、同じ業界内の未経験職種へ転職するパターンです。
たとえばIT企業の営業として働いていた人が、同じIT業界の別の会社へシステムエンジニアとして転職するパターンなどです。
他にもメーカーで総務事務として働いていた人が、キャリアを広げるために同じ業界の営業へと転職することもこのパターンに該当します。
このパターンの強みは、既に兼ね備えた業界知識を武器に、即戦力に近い状態で転職できることです。
業界の特性やマーケット、専門知識、事業内容に関する理解度は、未経験業界から転職する人よりも高いでしょう。
仮にIT企業で営業として働いていた人がシステムエンジニアに転職をした場合、現場の肌感覚や顧客との折衝を行った経験があるのは、転職において大きな強みになります。
ただ技術を極めるだけでなく、顧客に対して有益な説明が行える人材は重宝されます。
実際にこのパターンでの転職は、「ポータブルスキル」と呼ばれる課題解決スキルや対人関係のスキルが求められるケースが多くあります。
これまでの経験からどのような課題を解決してきたか、どのような信頼関係の構築を行ってきたかなどを整理し、志望動機に落とし込むと良いでしょう。
未経験業界×未経験職種のパターン
業界から業種まで大きく変えるパターンです。
たとえば、IT企業でエンジニアとして働いていた人が、医療機器メーカーの営業を志望するなどが当てはまります。
人と折衝する環境にいなかった人が、相手ありきの仕事にシフトするため、向き・不向きによって転職成功させられるかどうかが左右されます。このパターンでも「経験業界×未経験職種」のパターンと同様に、ポータブルスキルが鍵となるのです。
また、中途採用市場では未経験業界かつ未経験職種の人材を採用対象としている企業が少なくありません。
全く経験がないことは企業側も十分に理解して採用業務を行っているので、どのような経験をしてどのような課題解決をしてきたのか、コミュニケーションを取るうえで大切にしていることは何かなどを考えていくと良いでしょう。
こうしたパーソナルな強みをアピールするときも、基本的なビジネススキルが備わっていることが前提です。その上で転職後に何が活かせるかを上手にまとめて伝えましょう。
なお、未経験業界や職種でも似たような経験として活かせるものがないかを整理していくことが大切です。
たとえばマーケティング分析の経験はあるが、志望先では経営についての分析を行わなければいけない場合と仮定します。分析に利用するツールは異なるものの、考え方のプロセスは共通しているため、この共通項を伝えて志望動機作成をすると良いでしょう。
応募した求人情報にこれまでの仕事との共通点はないかなどを考えながら、志望動機として落とし込んでみてください。
【未経験職種への転職の志望動機】未経験者が期待されるポイント
実際に未経験者を採用しようと考えている企業が、応募者に対して期待しているポイントは以下の3点が挙げられます。
- 成長意欲が高いこと
- 新しい視点を取り入れること
- 社会人経験のある即戦力が欲しいこと
それぞれのポイントについて解説していきます。
これらを理解することで企業側の意図が理解できるため、より具体的な志望動機を作成できるようになります。
成長意欲が高いこと
未経験者で最も期待されていることは「成長意欲が高いこと」です。
どんな業界やどんな職種でも新しいことにチャレンジするのは容易ではありません。
その決断をしたこと、未知数だからこそ大きく成長する可能性があることなどが企業側にとっては大きな魅力になります。
同じ職種から転職を希望する経験者の強みは「経験」ですが、大きな伸び代は期待できません。
たとえば営業職として経験してきた人材が、同じ営業職に転職する際にはこれまでの実績と同程度の成果になることが予想できます。
もちろん圧倒的な営業成績を出しているなどであれば話は別ですが、多くは「これまでの経験を活かして貢献したい」など、未来よりも過去に重点を置いています。
一方で未経験者であれば、企業の育て方によって経験者よりも高い成果を出す可能性があります。
なぜなら職種に対しての固定観念がなく、真っ白な状態だからです。
また、未経験職種への希望した人材は、その仕事をやりたいと前向きに応募していることがほとんどのため、入社後も積極的にスキルを習得することも期待できます。
こうした成長意欲が高い点は、企業が未経験者に期待するポイントです。
新しい視点を取り入れること
前述した通り、未経験者は職種に対しての固定観念などがないことがほとんどです。
未経験者を採用することで、新しい視点を持った人材が自社に入り、化学変化が起きる可能性もあります。
たとえばこれまで経験してきた職種の視点から、転職した先の職種が見れるので改善点や新しいアイデアが産まれるなどです。
こうした新しい風を取り入れる狙いを持って、積極的に未経験者の採用を進める企業もあります。
自社として新規事業の展開や新しい商品やサービスの開発を行う場合、経験者のみを集めると、これまでの視点だけに囚われてしまい、真新しいものではないものが産まれることがあります。
こうした状況を打破するためには、新しい視点が必要です。
未経験も採用を考える企業には、こうした新しい風を取り入れたい考えもあります。
社会人経験のある即戦力が欲しいこと
未経験職種の人材であっても、社会人経験を経て一定のビジネススキルを保有していることが求められます。
なぜなら、社会に出たことがない全くの新人を育成するより、コストや時間を省くことができるためです。
戦力として成長できるまでの時間があまりかからないことも企業が期待するポイントです。
また、20代の若手人材であった場合はコストがかからないことに加え、若いがゆえに自社で長く働いてくれる可能性もあります。
労働人口が不足している現代において、長期的に貢献してくれるであろう若い人材は企業にとって非常に貴重なものなのです。
とくに業界経験が重視されない職種であれば、経験者との差も生まれにくいため、コストが低い未経験者を採用したいと考える企業は少なくありません。
求人情報から業界未経験者歓迎などの文言がある企業は、ポテンシャル次第で未経験者でも採用に至るケースは高いと言えます。
【未経験職種への転職の志望動機】志望動機のまとめ方
実際に未経験職種へ転職する際の志望動機のまとめ方としては、以下の3点を意識して取り組むと良いでしょう。
- 志望先企業への共感
- 転職理由を明確にする
- これまでの経験が活かせることを考える
それぞれの視点について解説していきます。
志望先企業への共感
採用担当者は「なぜ自社を希望しているのか」という点を重視して採用活動を行います。
そのため、志望動機では志望先企業への共感を示すことが大切です。
企業理念や経営ビジョン、扱っている商品やサービスなど、あなたがなぜその企業を志望するのかを明確にする必要があります。
こうした共感を深掘りするためには、企業研究は欠かせません。
企業研究とは、その名の通り対象の企業をとことん研究することです。企業のホームページを調べたり、出版物や掲載記事があれば調べてみるのも良いでしょう。
相手に刺さる話をするためには、相手のことを知ることからが大切です。
どこが魅力だと感じているのか、他社とどのように違うのかなどを整理した上で、採用担当者の心が掴めるように企業研究も徹底しましょう。
転職理由を明確にする
なぜ、未経験職種への転職を希望するのかの理由を明確にしなければ採用担当者に訴えることは難しいでしょう。
理由が抽象的で明確でなければ、「自社に対してはもちろん、職種に対しての理解も低い」と判断されてしまうからです。
志望動機に転職理由を記載する際は、前向きな理由で書いていくのが鉄則です。
もちろん現職に不満な点がないのに転職を考える人はいないでしょう。
しかし、その不満を解消するために転職をするのではなく、前向きな理由に置き換えて転職活動を行うように転換するのが大切です。
たとえば「現職の職種では給料が低い」という不満があったのであれば、「心機一転、キャリアアップを積みたい」などに置き換えるなどです。
そしてなぜその考えに至ったのかを深掘りしていくと、より良い転職理由になっていきます。
これまでの経験が活かせるかを考える
未経験職種であっても、これまで培ってきた経験が活きる場面というのは必ずあります。
とくにビジネススキルは普遍的なものも多く、未経験の職種であっても活かせるものでしょう。
他にも仕事に対しての取り組み姿勢などは、どの職種であっても共通して活かせるものです。
未経験職種への応募は、その職種に対する経験がない分、これまでの経験とどのように結びつけられるかの共通項を見つけることが大切になります。
たとえば営業職としての経験があり、エンジニアに応募している場合、エンジニア職であっても顧客とのコミニュケーションが必要な場面は出てきます。
こうした場面でも、これまでの営業職として顧客対応した経験が活かせるなどがアピールできれば好印象につながるでしょう。
職種の経験がないからこそ、これまでの経験がどのように活きるかをアピールできれば、採用に近づいてきます。
【未経験職種への転職の志望動機】志望動機の書き方のポイント
志望動機の書き方のポイントとしては、以下の5点に注意して書いていくことが大切です。
- 志望理由を明確にする
- 未経験分野を補うために行っていることを伝える
- 自分の経験やスキルをアピールする
- 社会人としてのビジネススキルがあることをアピールする
- 入社後に何を達成したいのかなど、キャリアビジョンを交える
それぞれのポイントについて解説していきます。
志望理由を明確にする
なぜその企業のその職種なのかを明確にしなければ、採用に至るのは難しくなってしまうでしょう。
志望理由が明確でなければ、熱量が低く志望度合いも高くないと判断されてしまいます。
自分が希望する職種であるのであれば、仕事への意欲をきちんとアピールしなければなりません。
前章でも解説している通り、その企業でなければいけない理由が応募する際にあったはずです。
その理由を明確にし、深掘りすることで熱量のある志望動機になっていきます。
経営理念、業務内容、事業への将来性など魅力に感じた部分を書き出し、整理するだけでも自分が志望する理由が明確になってきます。
それらをブラッシュアップしていくことで、魅力のある志望動機につながります。
未経験分野を補うために行っていることを伝える
未経験分野であっても中途採用者は社会経験のある人材なので、「戦力」だと期待されて採用に至ります。
未経験職種だからといって、入社後にゼロベースで学んでいきたいという受動的な姿勢では採用担当者もためらってしまうでしょう。
企業は仕事を遂行する場であって、学校や塾など学びの場ではありません。
お金を払い、企業に利益をもたらす人材が必要なため、未経験者であっても自社の利益になると判断されないと採用には至らないのです。
未経験者は経験者よりも成長速度が遅いことは事実です。しかし、だからと言って甘えてばかりでは企業にとっても損失です。
未経験者は未経験者なりに、「未経験というマイナスを補うために何を努力しているか」を伝えることは非常に大切です。
経験不足を補うために今やっていることを具体的に伝えると、採用担当者の心に響きます。
内容は人それぞれです。「セミナーやスクールに参加している」「書籍で資格取得に向けた自己学習をしている」など、自分が未経験であることをマイナス要素にせずに行っていることをアピールしてみてください。
自分の経験やスキルをアピールする
未経験職種でも未経験の業界への転職でも、前職を通して培ったスキルはたくさんあるはずです。
今まで成長させてきたスキルは、ゼロにリセットされるのではありません。
活かせるところは充分に活かしましょう。
これまでの自分の経験やスキルが、応募している未経験職種にどのように活かせるか考えてみてください。
たとえば営業職であれば、顧客との折衝の経験や自社内での調整力、課題解決能力は他の業界や異業種へ転職する際も役立ちます。
社内の人とコミュニケーションを重ねながら、円滑な業務が遂行できるスキルもどの業界でも重宝されるでしょう。
今までの経験を次の職種に転職する際に活かせるポイントは何かを考え、アピールポイントとしていきましょう。
社会人としてのビジネススキルがあることをアピールする
未経験職種であっても、社会人としての常識的なビジネススキルがあることはアピールポイントになります。
未経験職種といえど、中途採用者を新卒採用者と同様に見てはいません。組織にある程度の順応性があり、コミュニケーションスキルやチームワークを持っていることが前提としてみなされます。
一定のビジネススキルがあることをアピールすることは、企業側にとっても安心感につながるため、これまで経験して学んできたことを整理してみてください。
なお、ビジネススキルのアピールはあくまでも補助的なものです。
最も大切なのは、先に解説している「志望理由」や「未経験分野を補うために行っていること」なので、優先順位を間違えないようにしてください。
入社後に何を達成したいかなどのキャリアビジョンを伝える
志望動機でキャリアビジョンを盛り込むことで、採用担当者はあなたを「長期的に貢献してくれそう」とポジティブなイメージを持ちます。
中長期的なキャリアビジョンもとらえながら志望動機を作成しましょう。
なお、キャリアビジョンとは、今後自分自身がどのようなキャリアを歩んでいきたいかを描いたものです。
いつまでにどのような姿になっていたいか、その姿になるために自分はこの会社でどのような実績を積み重ねていきたいかなどを書いていくことで、採用担当者に対しても自身のキャリアをイメージさせられます。
未経験職種への転職だと熱意やポテンシャルだけをアピールしてしまいがちですが、それだけでは抽象的です。
具体的な計画を伝えることで、その熱意をより具現化するような表現が大切です。
なお、キャリアビジョンを立てるときは頭で想像するだけでなく、紙に書き出して時系列で作成してみてください。
「何年後に何がしたい」と言語化できるようになるので、採用担当者へのアプローチ材料としても良いものになるでしょう。
【未経験職種への転職の志望動機】アピールしたい姿勢
実際に面接等で自身の志望動機をアピールする際には、以下の2点を意識することが大切です。
- 熱意やポテンシャル
- 謙虚さや主体性
それぞれのポイントについて解説していきます。
熱意やポテンシャル
繰り返しになりますが、未経験職種についてあなたがアピールするものは何もありません。
未経験の分は、熱意やポテンシャルを示してアピールするしかありません。
「新しい職種に対して前向きに取り組む熱意」や「新しい職種に対して成功を収められるポテンシャル」を示すことが大切です。
熱意がある志望者は、成長への意欲も高いため、志望動機にも熱がこもります。
志望先に対して、情熱が伝わるように感情を前面に押し出すのも一つの方法です。
また、20代のうちはポテンシャル採用も多くあります。
ポテンシャルとは本人の資質や適性を判断するものです。
熱意と似たようなものですが、企業側としては前向きに取り組む意欲があれば、教育でカバーできると判断することもめずらしくありません。
未経験職種にチャレンジしていくうえで、必要なことは入社前も入社後も積極的に学んでいく意思があることを示すことが大切です。
謙虚さや主体性
未経験職種だからこそ、誰かから教えてもらうという受け身の姿勢ではなく、自分から学んでいくという主体性が重要になります。
主体性を示すためには、未経験職種で成功を収めるために関連資格の勉強をしているなど目で見えるものとしてアピールすると良いでしょう。
もちろん入社後に配属先の先輩から教えてもらうことも多々あるでしょう。
その際には、謙虚な姿勢で素直にまずは受け入れる姿勢も大切です。
そうした謙虚さや主体性があることをアピールできれば、入社後も自社で活躍してくれると判断してもらえる可能性が高まります。
【未経験職種への転職の志望動機】未経験転職の注意点
未経験職種へ転職する時には、以下の2つの注意点に気をつけなければ失敗に終わってしまう可能性もあります。
きちんと認識しておくことで、スムーズな転職への成功へと至ります。
- ミスマッチが起こり得る
- 職種によっては採用率が低い
それぞれの注意点について解説していきます。
ミスマッチが起こり得る
未経験職種へのチャレンジは、どうしても理想と現実のギャップが生まれてしまいます。
未知の業界だからこそ、良い印象ばかりが先行して過大評価してしまうものです。
たとえば、営業マンがスマートで格好良いからといったイメージで転職を考えたとしましょう。
颯爽と外回りする理想の姿とは裏腹に、実は汗水垂らして1件1件断られながら営業活動をする地道な仕事だったりもします。
応募先の職種を理解せずに勝手な印象だけで選んでしまうと、実際に入社した後にギャップに苦しんでしまいます。
ミスマッチとならないためには、事前に業務内容をきちんと精査して、選択していくことが大切です。
実際にその道を歩む人に直接話を聞いてみるのも良いでしょう。
自分が思い描く業務ができそうか、キャリアを積み重ねていけそうかを確認しましょう。
職種によっては採用率が低い
求人情報で「未経験者歓迎」の文字があったとしても、職種によっては採用率が低いこともあります。
たとえば資格が必要な仕事などは、未経験者でも事前に資格を取得しているかどうかが判断基準となります。
入社までに取得する予定だとしても、選考は厳しくなってしまうでしょう。
専門職であればあるほど、採用率は低くなってしまう傾向があるので、自分の目指す職種の採用率については事前に確認しておいてください。
また、目指している職種の転職者のうち経験者の割合が多い場合も、当然採用確率は低くなります。
経験者にはない新たな視点で仕事に取り組める発想力や、未経験だからこそ環境に染まりやすい順応力などをアピールすることが求められるでしょう。
【未経験職種への転職の志望動機】志望動機の例文5選
本章では未経験職種への転職を目指す際の志望動機の例文を紹介します。
なお、あくまでも例文のため、本章で挙げた文章を参考に自分自身の状況に置き換えて参考にしてください。
- 一般事務への転職
- 営業職への転職
- 総務・経理への転職
- 製造業への転職
- IT系職種への転職
一般事務への転職
私が貴社を志望した理由は、貴社の事業理念である「お客様の暮らしを何よりも一番に」という理念にも大いに共感したからです。
貴社なら私の理想のキャリアプランが歩めると感じ、志望いたしました。
私は前職で約3年間、インテリアの販売を行う店舗スタッフを担当しておりました。
店舗スタッフとして、ご来店されたお客様に対し、インテリアを活用した豊かな生活のご提案が中心の業務です。
そのほかにも、発注から在庫管理、売上管理といった裏方の業務もありました。
私がこれらの業務を通じて感じたことは、表舞台に立つよりも裏方で誰かを支えることにやりがいを感じたということです。
そこで挑戦してみたいと感じたのが一般事務でした。
貴社では、接客業から未経験で入社され一般事務として活躍されている方がいるとお伺いしました。
同じ仲間がいる環境で働けることは、非常に安心して長期的に貢献できることにイコールだと感じています。
また、一般事務として必要なExcelやWordなどの基本的なPCスキルは、これまでも十分に経験がある他、電話対応の経験も問題なく行えてきております。
こうした経験は貴社の一般事務業務に活かせるのではないかと考えております。
また、現在は来月のMOSの資格取得に向けて、勉強に励んでおります。
一般事務は未経験ではありますが、粉骨砕身努力する所存です。
営業職への転職
私が貴社を志望した理由は、業界トップレベルの営業集団である貴社の営業の皆様のほとんどが、未経験から転職をしてきたことを知ったためです。
未経験から営業を始めることはハードルが高いものですが、それでも各々が成長し続けている環境で働けることは、モチベーションを高めながら成長できることにつながると感じます。
私は営業職未経験ですが、前職で従事しておりました一般事務でのスキルが役立つと考えております。
チームワークありきの組織なので、仕事をしていく中で、社内の人間とのコミュニケーションは毎日盛んに行われておりました。
それだけでなく、また社外の取引先とのスケジュール調整や担当者への取り次ぎなども多くありました。
こうした経験から外勤である営業職に興味を持つようになったのが、転職のきっかけです。
前職では、業務のやり取りにおいて、常に相手のことを第一に考えたコミュニケーションを心がけてきました。
その結果として、スムーズな業務の進行に貢献ができ、昨年末の社内表彰ではホスピタリティ賞をいただきました。
前職で培ってきたコミュニケーション力は、貴社の営業職においてもお客様と良好な関係を築いていく中で活かせると考えております。
営業職は初めてのチャレンジになりますが、誠心誠意取り組んで参ります。
総務・経理への転職
私が貴社を志望した理由は、貴社ではキャリアのロードマップに「ゼネラリスト」の枠があることを拝見したためです。
貴社のキャリアロードマップが自分の考えるキャリアにも合致していたため、志望しました。
前職は銀行の窓口でしたが、その業務を通して総務事務に興味を持ったこともきっかけです。
そう感じた理由は、上司から常に言われていた言葉によるものでした。
「お客様に良いサービスを提供するためには、社内の雰囲気が良いと感じてもらうこと、従業員が働きやすいと感じる環境があってこそだ」と言われ、そうした社内環境作りを推進する総務部門への業務に魅力を感じるようになりました。
将来的には貴社において、総務のキャリアを積み重ねていき、ゼネラリストとして活躍したいと考えております。
ご縁があり入社できた際には、総務部門における「総務」「経理」「営業補佐」と幅広い業務を担当したいと考えております。
業務を遂行するにあたり、これまで経験してきた業務で培った正確かつ迅速な業務遂行力は、貴社の総務部門でも貢献できるのではないかと考えております。
総務・経理部門の業務は未経験ではありますが、いち早く貴社の力になれるように精一杯頑張っていく所存です。
製造職への転職
私が貴社を志望した理由は、子供の頃から親しみのある貴社のボールペンの商品製造に興味を持ったことです。
幼い頃から大学を卒業するまで、貴社の文具は常に愛用しており、なくてはならない存在でした。
私は、AI時代の到来にも負けずに生き残り続けられるのは製造業であると考えております。
人が生活をするには物理的な物の存在は必要だからです。
まさに長く働けるのは製造業であると、定年までの長期的なキャリアプランを考えたときにそう感じました。
数ある製造業の中でも、やはり自分が親しみのある物の製造に携わりたいと考え、貴社を志望致しました。
私は前職までスーパーの店長職に従事しておりましたが、納期仕事であり物の管理に厳しい業界におりましたため、前職での経験が役に立つと自負しております。とくにスケジュール管理については得意としています。
決まった個数を決められた納期に納品することはもちろん、クオリティ重視で製造に従事したいと考えております。
IT系職種への転職
私が貴社を志望した理由は、ネットワークエンジニアでありながら取引先とのコミュニケーションを積極的に行っていることに魅力を感じたためです。
IT技術者のほとんどは技術のみに専念しますが、貴社はエンドユーザー様の生の声を聞くことでよりニーズにそった技術を提供されており、非常に温かい環境だと感じました。
私は前職で営業としてOA機器の販売を行っており、業務を通してIT技術を身につけました。実務こそ未経験ですが、業務を通してできることを増やしたいと考えておりますし、独学でも技術を学び続けたいです。
また、営業経験があるからこそ、貴社が大切にされているエンドユーザーとのコミュニケーションの場でお役立ていただけると自負しています。
ご縁をいただいたあかつきには、私の営業経験と学び始めたIT技術をベースに常にクオリティの高い仕事を磨いて、後々は自分のチームを持ってキャリアアップしたいです。
まとめ
未経験職種であっても労働人口が不足していく現代においては、すぐに採用が決まることも少なくないでしょう。
しかし、きちんと目指す業務についての情報を網羅的に調べておかなければ、入社後にミスマッチが起こって後悔する羽目になりかねません。
また、自分がなぜその職種を目指していきたいのかの深掘りができなければ良い結果は得られないでしょう。
ぜひ、本記事でご紹介したポイントと例文を参考に、未経験職種を目指す際の志望動機を作り上げてみてください。
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