社会人留学とは？転職を有利にする方法や注意点を合わせて解説

社会人になってからキャリアアップやスキル向上を目指す手段として、留学も選択肢の1つに入っています。

しかし、社会人留学を検討するためにいろいろと調べていると、ネガティブな情報も多く目にするのではないでしょうか。

特に帰国後の就職やキャリアへの影響について、気になるかと思います。

この記事では社会人留学をするにあたって気をつけるべきことや、メリット・デメリット、帰国後のキャリアプランについても紹介します。

社会人留学を成功で終わらせるためにも、ぜひ参考にしてください。

【社会人留学の転職】社会人留学とは

社会人留学とは、日本で就職した人が海外の大学や専門学校に留学することをいいます。

学生での留学でいうと、語学留学や異文化交流が主な目的として挙げられますが、社会人の場合はキャリアアップが主な目的に加わります。

グローバルな場で活躍するためのスキルとして、英語でのビジネススキルを磨くことができますが、より実践的なビジネススキルを獲得したい人や将来海外の企業で働くことを視野に入れている人は、教育機関での学習と並行してインターンシップの形で現地の企業で働くことも可能です。

何の後ろ盾もなく海外の企業で働くことは非常にハードルが高いですが、インターンシップの形を取れば、学校ワンクッションとして置くことができるため、ハードルは幾分か低くなります。

キャリアアップの他には、心身ともにリフレッシュする手段として留学を選択する人もいます。

明確な目的はないにしても、留学を繰り返す中で自分の本当の生き方を生み出す人もいるため、社会人にとってプラスな経験ができる可能性は充分にあります。

【社会人留学の転職】社会人が留学後に転職をする際の注意点

社会人留学をするにあたっては、転職も含めて自分の生き方について長期的な視点での備えが必要です。

現地で何を学びたいのか、帰国後にどのようなキャリアプランを描いて転職をするのか、修学を成功させるにはどのような心構えが必要なのかを、あらかじめ知っておきましょう。

何の準備もなしにいきおいに任せて留学してしまうと、逆に後悔してしまうことにもなりかねません。

留学前にビジョンを明確にしておく

社会人留学をするにあたってのビジョンを描くことはとても大切ですが、ここでいうビジョンとは留学をしている最中のことではなく、帰国後のことを中心としたキャリアプランのことです。

そのことを考えずに、留学先でやりたいことやどのようなことを学びたいのか、どの国に行きたいのかを考えるだけでは、社会人留学は成功しません。

社会人留学は手段であって、目的ではないことを再認識しましょう。

社会人留学を思い立った理由としては、キャリアアップやスキル向上があるでしょうが、その先にあるのは希望する企業への転職です。

まずはその企業に転職するために必要なことを全て洗い出しましょう。

具体的な志望先がないのであれば、転職を思い立ったきっかけや、キャリアアップしたいと思うに至った理由について掘り下げて、必要な物を洗い出します。

自分の将来に必要なことの中に、留学をしなければ得られないものがあるのだとしたら、そこから留学について具体的なプランを考えていくことになります。

英語はスコアで残しておく

転職活動において留学経験をアピールすることの一つに加えるのであれば、当然語学力についてもアピールする必要があります。

ただし、語学力については主観的な感覚でアピールするのは望ましくありません。

特に英語については、能力をテストで数値化できる手段がいくつかありますので、そのスコアを残しておくようにしましょう。

国内で広く使われている英語力のテストとしてはTOEICが挙げられます。

就職して英語を生かしたビジネスに携わるならば、800点以上を獲得して転職活動に臨むことがおすすめです。

実践的な英語力をアピールしたいのであれば、TOEIC以外にも実施されているテストに挑戦してみてください。

環境のせいにしない

人生を大きく変える挑戦には、諦めたくなる瞬間に直面するものです。

特に自分の環境を、大きく変えることになる海外留学ともなると、環境に順応するのに精一杯になってしまい、自分の目的を見失ってしまうことも考えられます。

ですが、自分が留学を決意した理由を絶対に忘れることなく、最後まであきらめずにやり抜きましょう。

自分は絶対に諦めることはないと思っていても、環境の中に飛び込んでみると、想像していたことのギャップや能力の伸び悩みなど、モチベーションを下げるような要因があちこちに潜んでいます。

特に注意したいのが、モチベーションが低い人とのかかわり合いです。

入学に目的を設定せず、海外に来れたことだけで満足している人たちは、留学先で特にこれといった努力をしようとしません。

そうした人たちとともに過ごしていると、そのような生活をする方が楽だと考えてしまい、勉強にも身が入らなくなります。

留学期間中に何を達成したいのかを今一度確認し、望みを叶えるために環境を生かす生活をしましょう。

【社会人留学の転職】社会人が選ぶ留学先

社会人留学と一口にいっても、その留学プランにはいくつか種類があり、できることもそれぞれ異なっています。

社会人留学では、帰国後のキャリアプランに適した留学プランを考えなければなりません。

キャリアアップやスキルアップ、帰国後の転職を成功させるために、おすすめする3つの留学について紹介します。

専門留学

自分のキャリアプランの中で目指す業界がはっきりしているのであれば、その業界で働くにあたって必要なスキルを習得できる専門留学がおすすめです。

専門留学を実施すれば、学習環境の中で身に付く英語だけでなく、特定の分野に対する専門知識やスキルを身に付けることができます。

所定のカリキュラムを修了すると、その分野における修了書を取得できるだけでなく、国際的にも有効な準学士号といった学位を取得することが可能です。

学ぶことができる主な分野は、マーケティングを主としたビジネス全般やIT関連、芸術分野やファッション関連なども挙げられます。

こうした分野の中には、海外でないと学べないことも多数あるので、専門知識を取得したいという社会人にはとても人気のある留学です。

海外ビジネスインターンシップ

留学先での就労経験を積みたいと考えているのであれば、インターンシップを含めた留学プランを選びましょう。

留学が終わった後に何をしたいかが決まっていて、海外での就労経験を転職活動でアピールしたいという人におすすめです。

また、留学が終わった後に何がしたいのか迷っているという人にもおすすめできます。

海外での仕事を経験して、自分が新たにやりたいことの可能性を見いだすことも可能です。

実際に働くことになるので、その職場で必要となる分の英語力はあらかじめ持っておくことが求められます。

インターンシップのプログラムを提供している語学学校では、現地で働くために必要なビジネス英語について学ぶことも可能です。

語学に不安がある人は、インターンシップに参加する前にきちんと語学力を磨くことから始められます。

MBA留学

海外留学を経て、より高いレベルのビジネスを展開して行きたいと考えている人におすすめなのがMBA留学です。

MBAとはMaster of Business Administrationの略であり、Masterが示すとおり修士課程に相当します。

日本でもmbaを学ぶことはできますが、海外の方が高いレベルで学ぶことが可能で、世界全体を見据えたビジネスの実戦で必要となる言語を用いることで、世界で交流する空気感を肌で感じながら学べます。

世界全体に対する広い人脈形成の場としても有効です。

実際、国内外で事業展開している企業では、幹部クラスの社員にはMBAの取得を強く求めている傾向にもあるので、より高いレベルのキャリアアップを目指す人から非常に高い人気を集めています。

【社会人留学の転職】社会人留学のメリット

社会人留学は、金銭的にもキャリア的にもかなりリスクの伴う挑戦であり、多くの人はデメリットばかりを主張する傾向になります。

しかしながら、社会人留学には社会人留学でしか経験できないこともあり、それは大きなメリットとして捉えることもできます。

実際に社会人留学には、どのようなメリットがあるのかを深掘りして紹介します。

現地就職につながる可能性がある

社会人留学からそのまま現地で就職することができるなんて、本当に起こることなのだろうかと思うかもしれませんが、実際にインターンシップで企業の担当者の目に留まり、そのままスカウトされたという事例は存在します。

企業が求めているのは優秀な人材でありそこには現地人である必要などどこにもありません。

人種や国籍問わず優秀な人材であれば、ぜひ入ってほしいと考えるものです。

形での就職を成功させられるのは、日本での社会人経験を持っている人ならではといえます。

日本人は仕事に対して真面目に取り組みますから、海外の人から見ても真面目な国民性を評価されやすいです。

社会人として働いていた経験や心構えが、そのままインターンシップ中の働きぶりに現れたのであれば、日本人が現地就職できることは、可能性としてかなり大きなものにもなります。

就労経験を活かせる

社会人入学では留学した後、さまざまな形で就労経験を生かすことが可能です。

現地での就職においても、日本での就労経験を生かした仕事ぶりが評価されて、就職に至ったケースがあります。

日本で働いていたときと同じ業界に就職するにしても、語学の壁さえ取り払われれば、問題なく仕事になじむことも可能です。

実際、留学のプログラムを終了した頃には、その国で働くために必要な語学力は充分についていると考えられます。

就労経験を生かした就職は、帰国後についても有効です。

インターンシップなどで働いた経験があると、海外の現場で実際に働いた経験が評価されて、内定に至ることも考えられます。

働いた経験をそのまま就職活動に生かすことができるのは、社会人ならではの強みです。

レベルのが高い大学院への留学が可能

社会人留学でなければ経験することのできないことは、海外のレベルの高い大学で学ぶことです。

留学で学ぶカリキュラムとして、特に社会人留学で人気の高いMBA留学では大学院で学ぶことになりますが、その大学院への入学は社会人留学であれば入るためのハードルはかなり低くなります。

海外の大学に入学するとなると、その狭き門に入るためのライバルは現地の学生や自分と同じように留学する世界中の学生です。

しかしながら、ビジネスについて学ぶことになるMBAでは、社会人留学生の方が入学しやすいといわれています。

MBAのカリキュラムの中で学ぶことになる内容は、社会人経験の有無で内容の理解度も大きく変わるため、大学としては学生よりも社会人経験者を求める傾向にあります。

実際、社会人経験があることを入学条件にしている大学院もあるのが、MBAの特徴です。

大きな挑戦をしなければできない学びを経験出来るのは、社会人留学の強みとなります。

【社会人留学の転職】社会人留学のデメリット

社会人留学はよく逃げと揶揄されることがありますが、それはこれから紹介するデメリットによって、思ったような成果を得られなかった場合を指します。

従って、これから紹介するデメリットを理解して、自分がそのデメリットによる悪影響を受けないように注意することが必要です。

悪い影響を回避するためにも、どのようなデメリットが存在するのかをあらかじめ知っておきましょう。

留学資金がかかる

留学にお金がかかります。

渡航費や現地での滞在費、学費、生活費などを合わせると、想像していたよりも膨大な金額になるということを想定した上で、計画を立てることが必要です。

どの程度の金額になるかは、留学する期間にもよります。

短期的な留学であれば、数十万円程度で済みますが、半年以上の留学になれば数百万円以上は負担しなければなりません。

現地での時間はほぼ勉強に充てることになりますから、留学期間中の収入もゼロに近いと思っておきましょう。

仮にインターンシップのプランで留学したとしても、そこで働いたことによって得られる収入は微々たるものですし、中には無償で働くことになるようなプランも存在します。

現地で働いたお金で生活をつなぐという望みは、捨てておいた方が無難です。

留学＝ブランクと捉える企業がある

履歴書の上では、留学期間中は基本的に空白期間となります。

その間に留学していたことを伝えても、企業によっては働いていない時期であることから、空白期間とみなす企業があることを覚えておきましょう。

全てそうであるとはいえませんが、日本企業の多くは留学による空白期間をあまり良い時間とは捉えない傾向にあります。

留学期間中に学んだことを明確に伝えることができて、それが入社後に役立つスキルであれば、企業も歓迎してくれる可能性が高いです。

しかしながら、語学の取得やスキルアップが大したことがないと思われてしまうと、留学経験が強みに転じることはありません。

留学経験だけならば、学生にもそういった経験をしている応募者が多いですから、社会人で留学したことに意味があることを伝えられるような経験を、現地で積むことが重要です。

その場しのぎの生活になる可能性も

日本から遠く離れた異国の地での生活になると、いつどのような臨時出費がかさむか予測がつきにくいです。

そのためあらかじめお金に余裕を持っていたとしても、いずれ底を着く可能性は否定できません。

しかしながら、勉強や生活を続けるためには、どうしてもお金が必要になってしまいます。

留学先でお金が底をついてその場しのぎの生活を強いられることになると、現地でのアルバイトで生活費を稼ぐ必要が出てしまい、勉強に集中することができず、無事に留学の過程を終えることができなくなってしまいます。

その場しのぎの生活でもう一つ注意したいのが、計画にない行動を取ることです。

本来であれば勉強に集中しなければならない時期ですが、せっかくの海外だから旅行したいとか、滞在期間を延ばしたりとか、自分の楽しみのために予定を変えることは望ましくありません。

社会人留学によって果たしたい目的や、留学後のキャリアプランを優先した生活を決意しましょう。

留学は短期だと評価されにくい

短期留学は、留学全体にかかる費用を安く抑えることができますが、できれば避けることをおすすめします。

なぜなら、短期留学は帰国後の転職活動であまり良い影響を与えないからです。

数ヶ月にも満たない留学経験では、その間に学べることや体験できることが限られてしまいます。

生活の内容によっては全てが中途半端になってしまい、結局何のために留学したのかが分からなくなってしまいます。

企業としても、短い期間での留学で得られるスキルが入社後に役に立つとはほとんど考えていません。

短期留学で得た経験を仕事に活かしたいのであれば、その部分の強いアピールが必要になります。

語学関連についても、どれだけできるのかを数値化した指標を書き込むなど、転職活動の進め方に工夫が必要です。

【社会人留学の転職】社会人留学に必要なスキル

社会人留学を成功させて学んだことをキャリアアップにつなげるためには、勉強の内容をしっかりと身に付けなければなりません。

効率的に学習するためのスキルもそうですが、海外の大学での授業スタイルに適応する能力も求められます。

海外の大学では、互いに意見を交換しあうタイプの授業も行われるので、日本における勉強とはまた少し違ったスキルが必要です。

海外の大学の勉強を効果的に行うスタディースキルは、どのようなものがあるのか紹介していきます。

英語力

現地の学生と適切なコミュニケーションを図るためにも、必要最低限の英語力はあらかじめ持っておきたいです。

社会人留学ですから、普通の語学留学で必要とされる以上の英語力が必要であることを認識し、現地で学ぼうとせずに、出発する前に最低限の会話は交わせるようにしておく必要があります。

大学や大学院で学ぶのであれば、英検準一級に相当するレベルの英語力を付けておきましょう。

インターンシップを実施することも視野に入れているのであれば、その業界で働くに即した専門用語なども勉強しておくと良いです。

時間管理能力

日本と海外では、時間に対する認識や決まり事が違う場合が多いです。

行き先の国によってどう変わってくるのかを把握しておくようにして、時間管理能力を養っておきましょう。

時間についての認識がずれると、授業の取りこぼしが起きてしまいます。

留学先で学ぶことになる大学では、授業は全て出席することが前提であり、欠席はできないものと心得ましょう。

時間に対する捉え方は日本と異なる場合もあるので、事前に国ごとの慣習についても知っておくようにしてください。

特に日本人にとってなじみが薄いのが、週による時差やサマータイムです。

必要であれば現地の友人を頼るなどして、時間に対する認識を厳しくしましょう。

分析力

大学の講義では、自ら授業内容について踏み込んで考えて、自分なりに分析して研究するような姿勢が必要です。

また、海外の授業では板書よりも講師の講義内容を自分でまとめなければなりません。

何が要点で、それをどう捉えなければならないのかを分析する力を要します。

分析するためには、授業内容や分野に対する理解力も持っておきたいです。

内容理解に精一杯にならないよう、予習や復習にも時間を割いて取り組むようにしましょう。

表現力

単位を取得するためには、授業の中で行われているディスカッションやレポートの作成にて自分の意見を的確に表現する能力が求められます。

自分の意見がきちんと相手に伝わらないと、ディスカッションをうまく進められませんし、レポートも内容の書き写しでは良い評価を得ることはできないです。

日本の大学の授業以上に、主体的に自分の考えを発信して表現することが求められるので、そうしたスタイルに順応するためにも、表現力に対する意識は強く持っておくようにしましょう。

コミュニケーション力

ディスカッション形式で実施される授業や、レポート作成や課題への取り組みのためにも、講師や学生とのコミュニケーションは密に取れるようにしておきましょう。

英語での表現力に加え、積極的に関わりに行くスタイルも求められます。

特に周囲の学生から見れば異国から留学してきた学生ですから、コミュニケーションが取れるかどうかについては、第一印象から積極的になるようにしておくとやりやすいです。

積極的に会話をして、日常会話のレベルも大きく高めましょう。

【社会人留学の転職】留学後の転職先は？

留学の過程を全て修了したら、自分が思い描いたキャリアに向かって転職活動を続けていくことになります。

しかしながら、留学生活の中で自分の考えが変わったという人も多いです。

留学経験が良い評価をされる可能性が高いなど、新たに見いだしたキャリアについても考えて良いでしょう。

社会人留学経験者が就職先として選ぶ例が多い業界を中心に、留学経験がどう生きるのかも合わせて紹介します。

外資系企業

留学で身についた英語力や、海外の大学で学んだ経験を存分に生かせる人候補は外資系企業です。

本社のある国や日本をはじめ、世界中で事業を展開している企業ですから、活躍の場も世界全体に広がっています。

また、社内の公用語やメールビデオ会議などで英語を使う機会も多く、企業としては日常会話やビジネス英語を扱える人材を求める傾向が強いです。

外資系企業は日本企業と比べると、これまでのキャリアよりも将来の可能性に掛ける傾向もあり、入社後の活躍次第では、望んでいた以上のキャリアアップも実現できます。

業界や業種に強いこだわりがないけど留学した経験を活かしたいという場合には、外資系企業の中から広報を探すことがおすすめです。

国内営業

留学経験によって培った分析力やコミュニケーション力、表現力を生かすのであれば、国内での営業職もおすすめの転職先です。

特に狙うべきは、留学した経験を前向きに捉えてくれる企業となります。

そのような企業は新しい経験に果敢に挑戦しているという社風が強く、海外との取引も積極的に行っています。

そのため、営業の即戦力として、人にはない経験をしている人材や卓越した英語力を持っている人材を求める傾向が強いです。

ただしそのような企業を相手とした転職活動であっても、留学経験のみを前面に押し出すのは望ましくありません。

入社をしてどのようなキャリアプランを描いていくかを明確に答えて、留学経験をどのように活かしたいかを具体的に話せるようにしておきましょう。

海外営業

日本企業の海外営業の部署も、留学経験を存分に活かせる有効な転職先の候補です。

国内での採用からの海外赴任だけでなく、日系企業の現地採用枠でも就職できます。

そのような企業は世界全体に事業を展開している大手企業が多いため、収入や福利厚生の面でも優れていることがほとんどです。

国内の人間よりも海外の人を相手にすることが多いので、必要最低限以上の英語力は求められます。

特に営業ともなると、現地の人とのコミュニケーションをいかに円滑に交わせるかが重要になってくるので、留学経験中に現地の学生とどのように交流したかをアピールできると、入社できる可能性が高まります。

入学のときに培ったコミュニケーション能力を、どのように活かして会社の利益につなげるかをアピールしましょう。

英文事務や貿易事務

英語力が強く求められる仕事の1つとして、英語の文章を日々作り続けている職があります。

英文を作成している事務職や、貿易企業の事務職などがその代表例です。

そのような企業で作成される文書は、主に海外の人が目に通すことになりなるものです。

そのため、英語を公用語としている国の人たちにも充分に伝わるような文章を作成する技量が求められており、そのような文章を作成できる人材として留学経験がある人材が求められています。

英語事務への転職活動では、留学している最中の就労経験や、レポート・論文を作成するときにどのようなポイントに注意をしたかをアピールし、仕事をして行く上でどう生かせるかを明確に説明しましょう。

バイヤーやマーチャンダイザー

百貨店や小売店などで取り扱う商品を買いつけるバイヤーも、海外留学の経験を活かせる仕事の一つです。

海外ブランド製品や食品類などを日本で取り扱うために、海外の製造元に出向いて交渉などを進める仕事です。

営業職と同じく、現地の人とのコミュニケーションを円滑に実施できる能力が強く求められます。

また、どの商品を取り扱えば売上が伸びるのかを分析しながら買い付けを実施するので、留学経験の中で培った分析能力を活かせる現場です。

転職活動の際には、扱いたい商品に対する情熱と、それを取り扱うために留学経験がどう生きるのかを考えてアピールしましょう。

専門学校や大学の事務

専門学校や大学の事務といった、教育機関での仕事も海外留学の経験を活かせる場所です。

自分がやったのと同じく、海外からもう日本にやってきて日本の学校で学ぶという留学生が多いです。

そのような留学生の受け入れや、留学生とのコミュニケーションを交わすために、同じく海外留学の経験がある人材がいることが学校や学生にとって安心できる材料となります。

反対に、日本の専門学校や大学から海外に留学したいという学生を相手にする、留学カウンセラーという仕事もあります。

入学式の学校との交渉も実施するので、自身の英語力と経験が存分に生かされる機会に恵まれているのも特徴です。

採用活動の際には、自身が留学を経て得た経験と、日本の学生たちや海外の学生にもっともっと留学を実施してもらい、そしてかけがえのない経験をしてもらいたいといったことを、アピールしてください。

旅行会社やホテル関係

旅行関係やホテル関係の仕事は、国内外問わず活躍の場が用意されている仕事です。

旅行会社では配属される部署によって英語の使用頻度が変わりますが、特に英語力が求められるのがお客様と一緒に海外に出向く海外添乗員の仕事です。

現地では旅行客に代わって交渉や調整などを実施する機会もありますから、現地の人と意思疎通が問題なくできるレベルの英語力が必要です。

そういったレベルの英語力は、ホテル関係で働く際にも求められます。

一流ホテルともなれば、あらゆる国からやってくる宿泊客を相手にするので、高い言語力とともに相手の要望をくみ取るコミュニケーション能力も必要です。

【社会人留学の転職】まとめ

社会人留学とは、大きなリスクを背負って自らのキャリアアップやスキル向上を目指す挑戦です。

不測の事態に備えて事前の準備を念入りに行うことと、現地でどのような目的を持って学習するかを明確にさせておかないと、せっかくの挑戦も無駄になってしまいます。

国内で一般的となっているキャリアプランから外れることにはなりますが、留学の過程を終えた後で働く場所は多数用意されています。

留学期間中に充実した経験をすればするほど転職にも有利に働くので、社会人留学を実施する際は有意義な留学にすることを心得てください。