新入社員研修が辛くて辞めたい時は?キツイ研修を乗り越える方法!
この記事では、辛い新入社員研修を受けている人が研修を乗り越える方法について解説します。
多くの企業で実施される新入社員研修ですが、研修が辛すぎるあまり退職を検討する方も珍しくはありません。
とはいえ、新卒で入社した会社を研修の段階で辞めては、その後のキャリア形成に支障をきたすのではないか?と考えている方も多いはずです。
たしかに早期離職にはデメリットもあるため、研修段階での退職は慎重に検討すべきでしょう。しかし、ブラックな研修を実施している会社であれば、すぐにでも辞めた方がよい場合もあります。
この記事では、なぜ新入社員研修は辛いのか、そしてどのような企業が早期に退職すべきなのかを解説していきます。
この記事を参考に、辛い研修を乗り越える準備をしましょう。
新入社員研修はなぜ辛い?辞めたいと感じる理由5選
「新卒で希望を持って入社した会社だけど、新入社員研修が思ったよりも辛い…」
自分で希望して入社した会社なのに、なぜ新入社員研修を辛いと感じるのでしょうか?ここでは、新入社員研修で辞めたいと感じる理由をご紹介します。
新入社員研修を辛いと感じる主な理由は、環境の変化と過密な研修スケジュールです。
環境が大きく変わるから
大学生から社会人になると、生活リズムや環境が大きく変化します。環境の変化は、新入社員研修にストレスを感じる要因の1つです。
急な環境の変化に身体と心がついていかず、ストレスを感じやすくなることは珍しくありません。
社会人になると起床時間も早く、1日8時間フルタイムで働くことになります。帰りも遅くなり、疲れやすくなるでしょう。スーツや満員電車にも慣れていない方が多いはずです。
環境が大きく変わるとストレスを感じやすくなり、体調を崩したり、精神的に不安定になったりしてしまうことも珍しくありません。
環境が変わった中で新入社員研修を受けていると、研修内容にかかわらず辛く感じてしまう方は多いのではないでしょうか。
覚えるべきことが多いから
覚えるべきことが多いのも、新入社員研修を辛く感じる理由の1つです。新入社員研修では、1ヶ月~3ヶ月という短期間で、仕事に必要な最低限のスキルを身につけなければなりません。
ビジネスマナーやコミュニケーションスキルはもちろん、業務に必要な機器やシステムの操作、業務に関わる専門用語、会社のルールなど、さまざまなことを覚えていく必要があります。
多くの内容を短期間で身につけなければならないため、内容が詰め込まれた研修が行われることも珍しくありません。
興味があることなら覚えやすいでしょうが、どうしても関心が持てないことや、モチベーションが上がらないこともあるでしょう。
上司・先輩による指導が厳しいから
上司や先輩による厳しい指導を受けて、辛いと感じる方は珍しくありません。新入社員研修を担当する指導者が厳しく指導することもあります。
もちろん、厳しい指導の背景には、「学生気分を払しょくするため」「ストレスへの耐性をつけさせるため」「どんな部署でもやっていけるようにするため」といった理由があります。
しかし、社会人生活に慣れていない新入社員からすれば、厳しい指導を「キツイ」「辛い」と感じてしまうのも仕方ない面もあるでしょう。
指導を担当する上司や先輩と価値観が合わなかったり、威圧感やプレッシャーを感じてしまうことも珍しくありません。
自由な時間が少ないから
自由な時間が少なくなりがちなのも、新入社員研修を辛いと感じる理由の1つです。
企業によって研修内容は異なるものの、中には寮やホテル、研修施設に泊まって集団生活をおくりながら研修を実施する企業もあります。
通勤時間が長く苦痛に感じる方も多いでしょう。研修中は時間や場所で拘束されてしまうため、自分のやりたいことができる時間が確保できません。
もちろん、お給料をもらって研修を受けている以上は拘束されるのは当然です。しかし、集団生活や長い通勤時間のせいで自由な時間が全くないと、研修を辛いと感じるのも仕方ないでしょう。
上司や人事担当者の目がありストレスを感じるから
研修中は常に上司や人事担当者の目があるため、ストレスを感じてしまう方もいます。
常に監視されているような気分になってしまい気が抜けず、新入社員研修を辛いと感じてしまうこともあるでしょう。
監視の目があると緊張状態が長く続くため、プレッシャーを感じながら研修を受けなければなりません。心理的に安心できない状態で受ける研修を辛いと感じるのは当然です。
もちろん、上司や人事担当者は新入社員を常に監視している訳ではありません。休憩時間には同期と話したり、気を抜いて休んでもよいはずですが、上司や人事担当者が気になって気が休まらない方も多いでしょう。
新入社員研修の段階で辞めてもよい?辞めるデメリット4選
「新入社員研修がどうしても辛くて辞めたいけど、辞めてもいいのかな…」
このような心配を抱えている方も多いのではないでしょうか?
新入社員研修を辛いと感じている方の中には、退職まで検討している方もいるでしょう。研修の段階で退職すれば、ストレスから解放され、第二新卒として早く転職することも可能です。
しかし、新入社員研修の段階で辞めるデメリットも無視できません。ここでは4つのデメリットについて解説するので、退職まで考えている方はぜひ参考にしてみてください。
「中途」として転職活動する必要がある
新入社員研修の段階で辞めてしまったとしても、もう「新卒」としての就職活動はできません。新卒枠には応募できず、「中途」「第二新卒」として転職活動する必要があります。
もちろん、第二新卒で大手企業に転職できたり、自分が志望していた業界の内定を再度もらえる可能性もあります。
しかし、第二新卒での転職活動には、以下のようなリスクもあります。
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元の企業よりも待遇が悪い企業からの内定しかもらえない
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内定をもらえないまま長期間転職活動を続けなければならない
「中途」「第二新卒」として転職活動することで、よりよい企業に転職できる可能性もありますが、うまくいかないリスクがあることにも注意しましょう。
早期退職を悪く評価されてしまう
新入社員研修の段階で退職してしまうと、「早期離職」という扱いになり、転職活動で悪く評価されてしまう可能性があります。
企業は長く勤めてくれる社員を採用したいものです。採用活動や教育にもコストがかかるため、入社してすぐに辞める社員を採用しても、企業にとってはマイナスになってしまいます。
採用担当者も「長く勤めてくれるかどうか」という観点は意識しています。早期離職という職歴がある応募者については、「会社をすぐに辞めた人」という印象を持たれても仕方がありません。
「せっかく採用しても、またすぐ辞めてしまうのではないか」
といった印象を抱かれてしまうと、内定を得るのは難しいでしょう。
「研修担当者によるパワハラがあったから」など、やむを得ず研修期間中に退職したのだと分かってもらえるような理由がない限りは、退職は慎重に検討した方がよいでしょう。
世間体が悪くなることも
新入社員研修の段階で退職してしまうと、世間体が悪くなってしまう可能性もあります。
「家族や親戚からの目が厳しく、家にいづらくなってしまった…」
といった事態になることも。
新卒で入った会社をすぐ辞めるのは「根性がない」「もったいない」と考える方も少なくありません。
転職について寛容な考え方が広まってはいますが、どうしても世間体が悪くなってしまうことはあります。
もちろん、世間体を大事にして、自分が本当にやりたい仕事を諦めたり、パワハラやセクハラを我慢し続けなければならないという訳ではありません。
退職によって自分がどうしたいかをきちんと検討し、辞めるべきかどうか慎重に判断する必要があります。
経済的な余裕がなくなる
新入社員研修の段階で退職してしまうと、経済的な余裕がなくなってしまうでしょう。
就職に伴って新生活がはじまると、引っ越しなどでどうしても出費が増えます。そうした状況の中で早期離職してしまうと、会社からの給料が出ないため、経済的な余裕はさらになくなってしまうでしょう。
もちろん、すぐに好条件の転職先が見つかるとは限りません。
「経済的な余裕がないから、気が進まないけど焦って転職先を決めてしまった…」
といった事態になってしまっては、早期離職した意味がありません。
退職を検討する際は、経済的な面でも余裕があるかどうか、考えておいた方がよいでしょう。
もちろん、どんな状況でもすぐには退職しない方がよい、という訳ではありません。続いては、研修の段階でも退職を検討すべき会社の特徴をご紹介します。
新入社員研修の段階でも辞めるべき会社の特徴4選
新入社員研修の段階で退職するのは、転職活動の難しさや経済的な理由から、慎重に考えることをおすすめします。
しかし、あまりにもひどい研修が実施されている企業に関しては、すぐに退職を検討した方がよいでしょう。
パワハラやセクハラなど、コンプライアンスに違反する研修があった場合は、面接などできちんと説明すれば、早期離職した理由を納得してもらえるケースもあります。
人格否定に該当する指導がある
人格を否定するような指導が行われている場合、パワハラに該当する可能性があります。
実際に、研修においてひどい指導が行われた結果、新入社員が自ら命を絶ってしまったり、退職に追い込まれてしまったりといった事例が報道されることも珍しくありません。
いわゆる「ブラック企業」では、人格否定に該当する指導で新入社員の自尊心を奪って、会社に都合のいいように「洗脳」するような研修をすることもあります。
そうした研修をする会社に勤めていては、研修後の勤務でも同様の扱いを受ける可能性も高いでしょう。
人格否定に該当する指導が行われていると感じた場合は、労働基準監督署や法テラスなど、しかるべき機関に相談し、退職を検討することをおすすめします。
プライベートなことの告白を強制される
プライベートなことの告白を強制される、といった指導が行われる会社も、早く退職した方がよいでしょう。こちらも人格否定と同じく、パワハラに該当する指導です。
たとえば、以下のようなプライベートな事柄の告白を強制させる研修は、望ましくありません。
「自分の身体的なコンプレックスを告白させる」
「家族構成や恋人の有無を詳しく告白させる」
もちろん研修以外の場面でも、上司や先輩がプライベートな事柄に過度な干渉をしてくる場合には、パワハラやセクハラに該当する可能性があります。
こうした研修や行為が行われている場合も、しかるべき機関に相談して退職を検討しましょう。
労働基準法に違反している
労働基準法に違反している企業も、すぐに退職を検討した方がよいでしょう。新入社員研修であっても、雇用契約を結んで働いている以上は、労働基準法は遵守されなければなりません。
たとえば、「新入社員だから」という理由で、以下のように労働基準法に違反している研修を実施する企業もあります。
「新入社員研修は1日8時間以上実施する」
「残業代は出ない」
「休日や休憩時間はほとんどない」
労働基準法に違反した研修をしている企業では、研修後の業務でも同様の扱いを受ける可能性が否定できません。早めに退職を考えた方がよいでしょう。
軟禁に近い研修を行っている
ホテルや研修施設などで、軟禁に近い研修をしている企業にも注意が必要です。
「研修に集中するため」といった理由でスマートフォンを取り上げられたり、山の中にある研修施設に泊まり込みになったりと、外部との連絡手段がない状態で軟禁に近い研修を行う企業もまれにあります。
そうした研修では、人格否定などのパワハラに該当するようなひどい指導が行われることも多く、早期に退職を検討した方がよいでしょう。
辛い新入社員研修を乗り越える方法5選
労働基準法に違反していたり、パワハラやセクハラに該当するような研修や指導が行われている企業であれば、早期に退職を検討することをおすすめします。
しかし、上司や先輩はまともな指導をしてくれているし、会社もブラック企業ではないが、どうしても新入社員研修が辛い方もいるでしょう。
辛い新入社員研修を乗り越えるには、ただ我慢しているだけでなく、自分の意識を変えたり、積極的な行動を起こす必要があります。
同期とコミュニケーションをとる
新入社員研修が辛いときは、同期と積極的にコミュニケーションをとりましょう。研修を辛いと感じているのは、あなただけではないはずです。
新入社員同士はほとんどが初対面で、どのようにコミュニケーションをとるべきか分からない方も多いでしょう。しかし、同じ新卒の同期とは、研修後も一緒に仕事をしていく仲間です。研修の間に距離を縮められれば、業務でも助け合いながら働いていけます。
自分から積極的にコミュニケーションをとって、助け合ったり悩みを共有しあったりできれば、辛い研修でも乗り越えられるはずです。
研修内容の復習と記録を行う
研修内容の復習や記録を行うようにしましょう。研修をただ辛いものと考えて乗り越えるのではなく、自分にとって有意義な時間にするための努力も大切です。
新入社員研修は、研修後の業務を円滑に進めるために行われます。そのため、研修での取り組み次第では、業務が始まってから活躍できるだけの能力を身につけられるでしょう。
研修内容の復習や記録をとり、自分が一日に何を学んだのかを可視化することが大切です。知識として定着しやすくなるのはもちろん、研修の意味を自覚できるため、モチベーションを維持しやすくなります。
研修担当者に相談する
どうしても新入社員研修が辛い場合は、研修担当者に相談してみるのも一つの方法です。担当者に直接相談しにくい場合は、人事の担当者に相談するのもよいでしょう。
研修の段階から上司や人事担当者に頼ることに抵抗がある方もいるはずです。「人事評価を下げられてしまわないか」「根性がないと思われてしまわないか」など、不安も多いでしょう。
コンプライアンスの遵守や従業員の健康管理などに気を遣っている企業であれば、新入社員のメンタルにも十分に配慮してくれるはずです。面談を実施してくれたり、休憩を増やして余裕のあるスケジュールを組んでくれたりすることもあります。
心身に不調を感じたら、無理せずに信頼できる人を頼ることが大切です。
研修終了後の目標を再確認する
研修が辛くなった時は、研修修了後の目標を再確認してみるのも有効な方法の1つです。
新入社員研修には目的や目標があります。
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「現場で戦力として働けるような人材になる」
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「営業職として数字を残せるような社員になる」
など、研修の目標を再確認してモチベーションを維持しましょう。
また、自分がその会社に入社するにあたっての志望動機や目標を意識しなおしてみるのも大切です。
研修をただ辛いものとみなして我慢するのではなく、自分の目標を達成するための第一段階であることを意識しておくことで、有意義な時間を過ごせるようになるでしょう。
転職サイトに登録してみる
どうしても辛い場合は、転職サイトに登録してみるのも有効な手段の1つです。
もちろん、本気で転職しなくても構いません。転職サイトを眺めているだけでも、「もし今の仕事を辞めても、働ける場所はたくさんある」と開き直れることもあります。
研修が辛くて「この会社でやっていけないかもしれない」と感じていたとしても、転職という選択肢があることで気持ちが楽になるものです。
自分で自分を追い詰めずに、無理せず研修を乗り越えましょう。
キツイ新入社員研修が行われる目的
それでは、なぜキツイ新入社員研修が行われるのでしょうか?研修の意味や目的を把握しておくことで、辛くても乗り越えられる場合もあるでしょう。
研修には、新入社員を戦力として育て、企業の一員としてふさわしい行動をしてもらいたいという会社側の意図があります。
基本的なビジネスマナーやスキルを教えるため
社会人として身につけておくべき基本的なビジネスマナーや、最低限の仕事ができるようなスキルを教えるために研修は行われます。
社会人、特に営業職のように他社の社員とコミュニケーションをとる仕事には、さまざまなビジネスマナーが求められます。
身だしなみや言葉づかい、所作など、相手に失礼のないような言動をマスターしておかなければなりません。
全くスキルがない状態で現場に配属しても任せられる仕事がないため、せっかく採用した意味もなくなってしまうでしょう。
研修には、新入社員にビジネスマナーやスキルを教えることで、業務を円滑に進められる人材として育成するという目的があります。
企業文化に馴染ませるため
新入社員研修には、企業文化に馴染ませるため、という目的もあります。
企業には理念やミッションがあるため、独自の考え方や仕事をする上での心構えなどを新入社員にも知ってもらいたいというのが、研修を行う会社側の意図です。
社内のルールやコンプライアンス、就業規則などを理解することも求められます。
マナーを大切にする企業がビジネスマナー研修を徹底して実施したり、商材についての深い理解が求められる部署が商材についての研修を徹底して実施したりと、研修内容にも企業や部署の色が出ることがあります。
社会人としての意識改革を行うため
社会人としての意識改革を行うために厳しい研修を実施する企業もあります。
社会人として働いているのに学生気分が抜けない社員がいると、会社にとって大きな損失になる可能性も否定できません。
社会人の仕事には、大学生のアルバイトよりも大きな責任が伴います。会社の一員として責任のある行動をしてもらえるように、研修を厳しく実施している企業も少なくありません。
同期や上司とのコミュニケーションを促進するため
新入社員研修を通して、同期の社員や上司とのコミュニケーションをとってもらいたい、という目的もあります。
仕事に必要なコミュニケーションスキルを養えるのはもちろん、密な連携をとれるような関係性が築かれていれば、本格的な業務が始まってからも円滑なコミュニケーションが期待できるでしょう。
同期とのコミュニケーションを図ってもらうことで社員の離職を防いだり、離職原因の1つである人間関係の悩みが生じないようにしたりする、という目的もあります。
辞めるべき会社に入社してしまった時は
それでは、新入社員研修の段階で辞めるべき会社に入社してしまった場合は、どのように対処すればよいのでしょうか。
特定の指導者によってパワハラやセクハラなど、コンプライアンスや法律に違反する行為が行われていた場合には、人事など、信頼できる相手に相談することが大切です。
もし会社全体でそうしたひどい研修が実施されていた場合には、労働基準監督署への通報と並行して、転職活動の準備を始めましょう。
早期離職を検討する場合は、あわせて以下の記事も参考にしてみてください。
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まとめ
新入社員研修は、環境の変化が起こったり覚えるべき内容が多すぎたりすることから、辛いと感じる方も多いものです。
いくら新入社員研修が辛いからといって、研修の段階で退職すると、その後の転職活動に苦労するなど、デメリットも多数あります。
新入社員研修にも意味や目的があるので、同期とコミュニケーションをとったり、研修内容を復習したりといった方法に取り組んでみてください。
しかし、パワハラや労働基準法違反など、コンプライアンスに違反するような研修が行われている場合には、しかるべき機関に相談して転職を検討すべきです。
転職エージェントや転職サイトを上手に活用し、転職活動を進めていきましょう。
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