ガクチカの効果的な書き方とは?ガクチカでの自分の良いところを最大限アピールする方法を紹介!
これから就活を始めようと思っている方や、現在就活中の学生の皆さん、「ガクチカ」の準備は万全でしょうか?
就活を行ううえで、あなたの強みや人柄を大木にアピールできる要素の一つがガクチカです。
ガクチカの書き方に悩んでいる方も多いでしょう・
今回は、ガクチカの効果的な書き方について解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
【ガクチカの効果的な書き方!】ガクチカとは何か
ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」を指す言葉で、企業の新卒採用におけるエントリーシートや面接で最も聞かれる項目のひとつです。
ガクチカを伝える際は、単に学生時代に取り組んだことを事実として伝えるだけでは不十分です。
「何を伝えるのか」「どのように伝えるのか」など、ガクチカを作成するうえでは、いくつか押さえるべきポイントがあります。
ガクチカの本質を捉えるために、まずは企業がなぜガクチカを聞くのか、その理由を知ることから始めてみましょう。
【ガクチカの効果的な書き方!】企業がガクチカを聞く理由
企業がガクチカを聞く理由はいくつかあります。
たとえば、「応募者の特性を知ることができる」などが代表的で、学生はこのような意図を汲み取りながらガクチカを作る必要があります。
ガクチカの作成においては、企業がガクチカを聞く理由を意識したうえで取り組むことが大切です。
問題解決までの努力の過程を知るため
仕事は結果がすべてだとする考え方がある一方、結果に至るまでの取り組みや過程、問題解決方法が重視されることもしばしばあります。
ビジネスの世界において、実行されるプロジェクトがすべてうまくいくことはまずありません。
むしろ途中で頓挫し、立ち消えになってしまう案件の方が多いのではないでしょうか。
そんな、多くの失敗の中から数少ない成功を導き出すには、「失敗から何を学ぶか」が非常に重要になってきます。
つまり、学生時代に取り組んだ案件において、結果に至るまでにどのような失敗や課題があったのかを知りたいと考えているのです。
そのため学生は、失敗や挫折に対してどのように考え、どのように壁を乗り越えてきたのか、その努力の過程を企業に伝える必要があります。
コミュニケーション能力を知るため
組織の中で働くにあたり、最も大切な能力のひとつが「コミュニケーションスキル」です。
言うまでもなく、仕事は1人ではできません。
社内では、先輩・上司・同僚・後輩のほか、対外的には取引先や公的機関の担当者などとも接点が生じることもしばしばあるでしょう。
そういった、様々な人間関係の中で仕事を進めていくことが基本なので、人との関わり合い方は特に重視されます。
自分をアピールするエピソードとなる、ガクチカを筋道立てて論理的に伝えることは、相応のコミュニケーションスキルがなければできません。
ガクチカで過去を語るときの話し方や伝え方から、企業は学生のコミュニケーションスキルの有無を判断しています。
求める人物像に合うかを確認するため
企業が求める人物像は、会社によって当然バラバラです。
しかし、それぞれの企業が掲げる企業理念と、全くかけ離れた人物を採用したくないというのは、どの企業も共通していることでしょう。
このような、マッチング具合を知り、応募者が企業理念と大きなかい離がないかを見るために、ガクチカが使われることがあります。
応募者が、「どのような考え方を持って取り組んだのか」「取り組んだことによって得られた経験はどんなものだったのか」など、これらを聞くことで、応募者の人間性をある程度推測することができるのです。
そして、ガクチカによって得られた応募者の人間性の情報を企業が求める人物像と照らし合わせ、採用に値する人物かどうかを判断しているのです。
論理的であるかを確認するため
企業は、学生のガクチカを聞くことで論理的であるかどうかも測っています。
学生時代に経験したことを、時系列でただ話すことは体験談の羅列にすぎず、何のアピールにもなりません。
論理的とは、いわば筋道を立てて考えられているかどうかということです。
経験の中にはきっかけや理由、そして得られた学びなどがあるはずです。
そのような要素を、過不足なくわかりやすく伝えることができる人が「論理的」と評価され、社会人として組織の中で働く最低限の素養があるとみなされます。
ガクチカで論理的な人物であるかどうかをアピールする方法は後述しますので、企業はガクチカをただの経験話のひとつであるとは捉えていないことだけはしっかりと理解しておきましょう。
【ガクチカの効果的な書き方!】説得力のあるガクチカの書き方
ここまで、企業がガクチカを聞く理由をお伝えしてきました。
では、どのように伝えればガクチカを活かすことができるのでしょうか。
ここからは、ガクチカに説得力を持たせ、効果的にガクチカをアピールする方法を解説していきます。
良いエピソードも書き方ひとつで大きく印象が変わってきますので、しっかりとポイントを押さえてください。
結論を先に書く
説得力のあるガクチカに仕上げるには、何といっても「結論から書く」ことが大切です。
一見簡単なことのように思えますが、意外とこの点が見落とされてしまっているケースが多くあります。
結論から書く最大の利点は、これから伝えようと思っていることの全体像を相手に想起させることができる点です。
映画においても、序盤に見る側の注意と興味を喚起させなければ、クライマックスへの期待感が醸成されません。
きっかけや経緯から書き始めると、どうしてもメリハリのない文章になってしまいがちなので、まずは結論を述べましょう。
結論の後は、なぜその結論に至ったかの補足をしていくことで、比較的スムーズにガクチカを作成できるようになります。
STAR法で書く
ガクチカを書く前に「STAR法」をマスターしておきましょう。
STAR法とは、「Situation(状況)」「Task(課題)」「Action(行動)」「Result(結果)」の頭文字を取った言葉で、この方法に沿ってガクチカを構築することでスムーズに内容を伝えられるようになります。
具体的には、「どのような状況でどんな問題(課題)に直面し、どのような考えと行動で課題を解決したのか」「そして最終的にはどのような結果になったのか(何を得たのか)」というフォーマットに自身のエピソードと経験をあてはめていきましょう。
この構成に当てはめることで、あなたの魅力を最大限にアピールできるはずです。
企業が求める人物像を見極める
ガクチカは、独りよがりの作文ではいけません。
本質は「採用面接における人物像の披歴」であるわけですから、わかりやすく率直に伝えることはもちろん、相手にとって有益な人間であることをアピールすることが必要です。
そこで、「企業が求める人物像」の概念を今一度思い出してみましょう。
多くの企業は、自社の企業理念に合った人物を望んでいます。
もちろん、人物像を歪曲して作り上げる必要はありません。
しかし、企業理念を理解し、相手の要望にマッチした人物像を数ある自己経験の中から「選ぶ」ことはできるはずです。
独りよがりではいけないとはそういうことで、少しでも相手の求める人材の要件とは何なのかを徹底的に調べることが大切なのです。
そのためには、綿密な企業研究が欠かせません。
エピソードをできるだけ具体的に書く
ガクチカに説得力と信憑性を持たせるために必要なことがあります。
それは、できるだけ曖昧な表現や言い回しを避けるということです。
エピソードを伝える際には、可能な限り話に具体性を持たせるようにしましょう。
話に具体性を持たせるには、数字を使うことが非常に有効です。
たとえば、「生物の生態を調べるために多くの関連施設を訪れました」と述べるより、「全国にある○箇所の水族館を訪問し、特に○○水族館は○○という点において特筆すべき点が見られました」と伝えた方が、リアリティが感じられます。
話の随所に数字を盛り込むことで、エピソードに説得力が生まれますので、ぜひ「具体性」を意識してガクチカの作成に取り組みましょう。
【ガクチカの効果的な書き方!】ガクチカの評価ポイント
ここまでガクチカの書き方について解説してきました。
では次に、実際に書かれたガクチカの中で、企業が着目する点についてお伝えします。
ガクチカを伝える側の視点から少し離れ、評価する側の視点を少し考えてみましょう。
ポイントは以下の3つです。
仕事との適正があるか
企業は、エントリーシートなどに書かれているガクチカから「学生の適性」を判断しています。
企業風土をはじめ、仕事内容及び職種への適性があるかどうかを見ています。
そこで大事になってくるのが、事前に企業分析をきちんと行っているかどうかという点です。
そもそも入社したいと思っている企業の企業理念と自身の考え方が180度違っていれば、エントリーすること自体ないはずです。
また、企業と応募者の間に、考え方や特性に大きな隔たりがあれば、仮に入社しても長く勤めることは困難であることが容易に想像できます。
「入念な企業分析のうえで応募がなされているか」という点だけでも、応募者の性格や伸びしろが判断できるといっても過言ではないのです。
思考力があるか
思考力の有無も評価ポイントのひとつです。
ガクチカを伝えるときに陥りやすいのは、学生時代にがんばったことの事実を中心に展開してしまいやすい点です。
「こんなことに取り組みました」という事実だけでは、多くの応募者に勝って内定を得ることはできません。
どのような想いを持って取り組んだのか、どんな工夫をしたのかなど、あなたなりのオリジナリティが必ずあるはずです。
仮に行動は画一的であったとしても、感じ方や考え方に個性を持たせることは十分可能です。
また、伝え方や視点を変えることも差別化のポイントです。
もちろん、表現方法を磨くことも忘れてはなりません。
相手に物事を伝えるために多面的にさまざまなことを考えられているかどうか、これが思考力があるかどうかの判断基準になるのです。
仕事への再現性があるか
「仕事への再現性があるか」というのも大事な評価ポイントのひとつです。
企業は応募者の学生時代の経験が、入社後の仕事に生かすことができ、長く活躍できるかどうかを見極めたいと思っています。
ガクチカから応募者の特性や考え方を理解できれば、仕事に活かせるかどうかおおよその目途もつけられます。
結果として、入社して短期間で退職しなければならない事態は企業側・応募者双方にとって好ましいことではありません。
そのため、エントリーシートにガクチカを書く際は、できるだけ自身の考え方が反映されたことがはっきりしやすい、長期にわたって取り組んできたことをピックアップするのが望ましいと言えます。
企業の採用担当者は、入社後における応募者の長期的展望を描いているということも頭に入れておきましょう。
【ガクチカの効果的な書き方!】ガクチカの例文
最後に、実際に企業に好まれやすく、評価されやすい特長を押さえた「ガクチカの例文」をいくつかご紹介します。
多くの学生が経験しているテーマを挙げて作成されていますので、自分の状況に最も近いものを参考にしてみてはいかがでしょうか。
ゼミ・研究内容
私は、休日によく街中に出かけていたのですが、あるとき小さな店舗に長い行列ができていたのを目にしました。
そのとき、興味のなかった商品なのに、なぜかたまらなく欲しくなってしまったのです。
そこから、なぜ人は商品を買うのか、その心理のメカニズムを何としても解明したいと思うようになりました。
実際に行ったのは「ネット販売」です。
ページを立ち上げ、商品の写真と紹介文を掲載するのですが、まったく売れません。
そこで、行動マーケティングに深く傾注することとなりました。
すると、消費者心理が徐々に理解できるようになり、商品が売れていくようになったのです。
商品販売の際にユーザー視点を持てたことは私の大きな財産であり、貴社の販売企画職においても活かしていけるものと考えています。
アルバイト
私は厨房で調理を担当していたのですが、あるときお店のメニューの中で味はおいしいのにほとんど注文されないメニューがあることに気づきました。
店長に話したところ、「お店としてもそのメニューは利益率が高いから本当はもっと売りたい」とのことでした。
そこで私は、メニュー表にこの料理を考案した店長の顔写真と考案に至ったきっかけ、そしていかにこの料理がお客様の健康にとってメリットがあるかを記載してはどうかと提案し実施したところ、1日に平均30オーダーを超える主力メニューへと変貌を遂げたのです。
この経験から、物事の伝え方次第でお客様の心理を掴めることを経験しました。
何事にも課題感を持って取り組むことができるのが私の大きな長所であり、貴社の仕事でも課題解決を念頭に置いて取り組んでいきたいと考えています。
学生団体
所属する学生は、団体の理念に共感しともに活動をしてくれていたのですが、一定の退会者が出てしまうことが課題でした。
そこで私は、組織を辞めたいと考える学生にアンケートを実施し、理由と傾向をまとめました。
すると、「活動すること自体が自己満足となっていて、本当に社会の役に立っているかどうかわからない」という意見が多かったことが判明したのです。
私は新たにホームページとSNSを立ち上げ、活動記録を公開していくことを実行しました。
半年後にはホームページは月間500アクセス、SNSの「いいね」もトータル1,000と反応は上々で、結果的に社会的な評価が学生のモチベーションにもつながり、退会者の率が20%減少しました。
以上の経験から、行動の可視化と評価は人を動かす原動力になり得ることを学び、これは今の私を形成する考え方のひとつとなっています。
サークル
全国各地で評判のお店をめぐることが主な活動内容でしたが、ネットの情報は普遍的で特徴がありません。
そこで私が提案したのは、「地元民のみぞ知るとっておきの飲食店を開拓しよう」という試みでした。
地道な聞き込みと積極的なリサーチの結果、ネットには出回っていない全国各地のおいしいお店を200件探し当てることに成功したのです。
調べたお店の情報をデータベース化してネットにアップしたところ、大手メディアにも取り上げられ、「大学生が見つけた本当に価値のある飲食店情報」として評価していただいたときは大変嬉しく感じました。
これにより、切り口を変えることで普遍的な情報を大きく差別化できることを学びました。
貴社に入社後は、私の創造力と積極性を活かし、顧客の課題解決に取り組んでいきたいと考えています。
まとめ
今回は、ガクチカの基本的な書き方について詳しく解説しました。
まずは、企業がガクチカを聞く理由を今一度把握しておきましょう。
そのうえで、自らの経験が入社しようとする企業でどのように活かせるか、俯瞰的な視点を持って作ることが大切です。
そして、ガクチカの伝え方も重要です。
いくらすばらしいエピソードであっても、伝え方が間違っていると逆にマイナスの印象を与えかねません。
今回ご紹介したテクニックは、何度か練習すれば誰でも身につけることができるものなので、内定獲得のためにぜひマスターしてみてください。
SHARE この記事を友達におしえる!