公務員からの民間転職は難しい?業界別・職種別おすすめ転職先を紹介
- 公務員からの転職の可能性
- 転職が難しいと言われる理由
- 公務員から民間企業への転職メリットとデメリット
- 転職のメリット
- 転職のデメリット
- 公務員が転職する理由とその背景
- 転職を考える理由
- 公務員から転職を検討する背景
- 公務員から転職しやすい職種と業界
- 転職しやすい職種
- 転職しやすい業界
- 公務員転職の年齢別戦略
- 公務員20代の転職戦略
- 公務員30代の転職戦略
- 公務員40代の転職戦略
- 公務員から転職する際の成功ポイント
- 自己分析を行う
- 転職活動のタイミング
- アピールポイントを見つける
- 公務員から転職する際の注意点
- 転職理由の整理
- 適切な転職サポートを利用する
- 無理のない転職計画を立てる
- 公務員から転職する際の心構え
- 確固たる決意を持つこと
- 転職先での自分の役割を明確にする
- 公務員が転職先で活躍するためのスキル
- コミュニケーション力を磨く
- 柔軟な思考力を身に付ける
- 公務員転職のリスク管理
- 転職活動の進め方
- 転職後のキャリアプランの立て方
- まとめ
結論から言うと、民間企業へ公務員から転職するのは可能です。
しかし働く目的や環境の違いから難しい部分もあります。
転職を決める前に、これらの現実を把握しておくことが重要です。
ここで公務員から転職の可能性と難しいと言われる理由を確認しましょう。
公務員からの転職の可能性
国や自治体を支える公務員は社会的信用が高い職業です。
社会貢献への思いやルールに対する誠実さは民間企業でも生かせます。
また公務員になるためには公務員試験の突破が必須です。
課題遂行能力が高い・地頭が良いなどのイメージがあります。
このような特性を重要視する企業もあるため、公務員から転職は可能です。
しかし公務員の特性が転職を難しくしています。
厚生労働省の調査結果を見ると、2020年における民間企業の離職率は14.2%に対し、国家公務員一般職の離職率は約6.9%です。
「公務員らしさ」が凝り固まっていない20代の若者であればスムーズな転職も期待できますが、年齢を重ねるほど難易度は高くなります。
転職が難しいと言われる理由
公務員から転職するのが難しいと言われる理由は以下のとおりです。
民間企業と活動目的・待遇・評価制度が異なる点が影響しています。
・企業利益・給料に対する意識が低いと思われる
・公務員より待遇の良い、または同等の企業が少ない
・公務員の仕事は定型的な業務が多い
公務員は社会福祉を目的とする職業です。
営利を追求する民間企業より、仕事に対する熱意が低いというイメージがあります。
民間企業からすると、税金から給料を得ている公務員は給与に対する意識も低いと思われがちです。
また公務員は中小企業よりも高い給与水準を誇ります。
公務員より待遇の良い、または同等の企業を探すこと自体が困難です。
給与を下げてまで転職したい場合であっても「なぜわざわざ自社に転職するのか」「前職で何か問題があったのか」と、選考で志望動機を厳しく確認される可能性があります。
さらに民間企業では、自主的に業務に取り組み変革を起こす人材が理想です。
定型的な書類・窓口手続きを担当している公務員は、このような能力が低いと判断されてしまいます。
公務員から民間企業への転職メリットとデメリット
転職する方は、より理想に近い働き方を求めるのではないでしょうか。
しかしスムーズに内定を獲得できたとしても、実際は業態が異なることで苦労する可能性があります。
就業後に悔やまないためにも、ここで公務員から転職するメリットとデメリットを理解しておきましょう。
転職のメリット
公務員から転職するメリットは以下のとおりです。
取り組み方次第ですが、公務員よりも仕事内容や収入を向上できる可能性があります。
・収入アップを目指せる
・仕事にやりがいを感じられる
平均を見ると公務員は民間企業より安定した収入を得られますが、年収1,000万円以上の高額収入は目指しづらい傾向があります。
一方で民間企業は、個人の成果を収入に反映する組織です。
優れた営業成績を記録したり、ヒット商品を立案したりすれば若いうちから高額収入を得られます。
公務員は受動的に配属・異動されるケースが多い職業です。
民間企業は面談を通して、配属先や仕事内容の希望を聞いてくれます。
自分で意思決定できる範囲も広いため、やりがいを感じながら自分に合った仕事に関わることが可能です。
転職のデメリット
公務員から転職するデメリットは以下のとおりです。
さまざまな面での「安定」が失われる点がデメリットになります。
・待遇が下がる
・社会的な信用が下がる
・遠方に転勤させられる可能性がある
公務員は民間企業より平均収入が高く、福利厚生も充実しています。
多くの場合、転職すれば待遇が下がってしまうでしょう。
公務員と違い、民間企業の待遇は景気にも左右されます。
民間企業は失業リスクのある仕事です。転職することで社会的信用が下がり、クレジットカード・ローンの審査に通らなくなる可能性があります。
公務員は基本的に遠方への転勤はありません。
しかし民間企業の場合、特に全国展開する大規模な企業は都道府県をまたぐ転勤を命じられる可能性があります。
特定の地域に定住したい方や家族がいる方は慎重に選択しましょう。
公務員が転職する理由とその背景
安定した職業にもかかわらず、公務員から転職を決意する人が一定数います。
ここで公務員が転職する一般的な理由を確認しましょう。
またその理由に至るには人それぞれの背景があります。
公務員の転職に至る背景もケース別に紹介しますので参考にしてください。
転職を考える理由
大きく分けると公務員が転職を考える理由は以下の3つです。
実際に公務員として働いている方は、当てはまるものがあるのではないでしょうか。
・仕事内容
・年功序列の環境
・人間関係
多くの公務員は、過去のやり方に囚われた定型的な仕事が毎日続きます。
また有事の際には、遠方への出張・残業・休日出勤も避けられません。
仕事へのストレスや面白みのなさが転職につながります。
勤続年数が給与や役職に直結する年功序列の環境も理由の一つです。
熱心に仕事をしても対価を得られない状況から転職を決意します。
公務員の部署は規模が小さく、中途採用もほとんどありません。
閉鎖的な環境で、同じ人たちと長く仕事を共にする職業です。
部署内に苦手な人がいたり相談相手がいなかったりなど、人間関係のストレスが転職につながります。
公務員から転職を検討する背景
地方公務員が、より大規模な社会貢献をしたいと考えるケースがあります。
地域住民と関わる地方公務員は、国家公務員のように国を挙げたプロジェクトには関わりません。
国際的で裁量権のある仕事を求めて転職を決意します。
一方で国家公務員は残業が多く、不規則な生活になることも珍しくありません。
このような方は結婚や出産を機に転職する傾向があります。
「家事・育児に時間を使いたい」「家族との時間を大切にしたい」と考えるためです。
他には事務作業がメインの教育行政職員が直接人と関わる仕事へ、幹部の無理な方針に従わざるを得ない環境にあった省庁公務員が自分の意見を反映してくれる会社へ転職するケースがあります。
公務員から転職しやすい職種と業界
まだ具体的にやりたい仕事が決まっていない公務員の方もいるのではないでしょうか。
その場合は転職しやすい仕事からアプローチするのも方法の一つです。
ここで公務員から転職しやすい職種と業界をいくつか紹介します。
転職しやすい職種
公務員から転職しやすい職種は以下のとおりです。
公務員の経験が生きる職種や未経験からでも始めやすい職種が該当します。
・システムエンジニア
・事務職
・販売職
・サービス職
・税理士や塾講師などの専門職
・準公務員
システムエンジニアは20~30代の未経験者でも採用されやすい職種です。
書籍やプログラミングスクールなどで、自主的に知識を取得できます。
事務職は正確かつスピーディーに作業を遂行できる方におすすめの職種です。
書類手続きを行っていた公務員は、スキルをそのまま生かせます。
コミュニケーション能力が求められる販売・サービス職は、人と直接関わりたい方におすすめの職種です。
公務員で窓口業務を担当していた方に適しています。
公務員で携わっていた分野と関連する専門職への転職もおすすめです。
教員は塾講師、警察官は警備会社、税務署職員は税理士などで、スキルを生かせます。
準公務員とは、民間企業に属する正社員でありながら公務員のように公共性のある職種です。郵便局員や銀行員、国立大学の職員などが該当します。
組織風土が類似しており公務員に近い感覚で働けるため、転職もしやすい職種です。
転職しやすい業界
希望に合った職種が見つからない場合は、業界に範囲を広げて考えてみましょう。
公務員から転職しやすい業界は以下のとおりです。
・IT
・人材
・教育
・介護
・福祉
・建設
ITは人手不足が懸念されており、未経験でも転職しやすい業界です。
主な職種として、システムエンジニアやウェブデザイナーがあります。
コミュニケーション能力や論理的思考能力が重要です。
需要が大きい人材業界も人手を欲しています。
求職者と企業の仲介役を担うため、コミュニケーション能力を生かせる仕事です。
教師として働いていた人は、教育業界で経験・スキルを活かせます。
非常勤講師であれば、育児・家事との両立も可能です。
塾講師だけでなく組織や教育プログラムの後方・マーケティング、教材の販売・編集・制作なども選べます。
少子高齢化に伴い人手を欲している介護・福祉もおすすめです。
利用者の生活をサポートするため、コミュニケーション能力や体力を必要とします。
インフラ関係の仕事に携わっていた地方公務員の方が経験を生かすのであれば、建設業界がおすすめです。
建設会社とやりとりしていると業務実態をある程度理解できています。
公務員転職の年齢別戦略
転職は年齢によって、有効なアピールポイントが異なります。
特に公務員は年齢が高いほど転職が困難になるため、自分の年齢に合ったアピールをすることが重要です。
ここで公務員転職の年齢別戦略を紹介します。
20代・30代・40代それぞれのアピールできるスキル・経験を理解しておきましょう。
公務員20代の転職戦略
企業は20代の公務員に対して、今後の成長性を重要視しています。
そのためまったく未経験の業界へ転職するなら20代のうちに試みたほうがよいでしょう。
特にIT業界や医療業界、福祉業界など、慢性的に人材不足なところは転職のチャンスです。
公務員としての経験に加えて、コミュニケーション能力や基本的なマナーなどポテンシャルにつながる部分が転職成功につながります。
また20代の人材を積極的に採用している企業は「自社の風土に合った人材に変わってほしい」と期待してるため、前職の形式に囚われない柔軟性や人としての素直さをアピールしましょう。
公務員30代の転職戦略
30代の公務員の場合、仕事に対する熱意だけでなく現実的に貢献できる人材が求められます。
それぞれ事情がある部署間の調整を行い、予定通りに業務を遂行できる人材が理想です。
そのため転職活動では、調整・マネジメント能力をアピールするとよいでしょう。
実際に人の上に立って課題を達成したエピソードを伝えると有効です。
30代の場合、係長や課長になった人は少ないため、プロジェクトの責任者になり人を動かした経験を伝えるとよいでしょう。
プロジェクトの規模が大きいほど、効果的なアピールになります。
エピソードに深みを出すために。
関わった人数や達成した利益など具体的な数字を伝えるとよいでしょう。
公務員40代の転職戦略
40代の公務員の場合、企業は即戦力となる人材を求められています。
転職先で管理職に就くことも珍しくありません。
そのため転職活動では、公務員時代の管理職経験をアピールしましょう。
特に「部下のモチベーションを上げるために実践したこと」を話すと効果的です。
公務員は民間企業と違い、成果をそこまで重視しません。
その中でモチベーションアップを実現した人は、民間企業での活躍も大きいと捉えられます。
40代で管理職経験のない公務員の方が転職するなら、専門的スキルが必要です。
司法書士・行政書士・弁理士など、一部の公務員は試験免除になる資格がいくつかあります。
これらの資格を取得してから転職活動を始めるのも一つの方法です。
公務員から転職する際の成功ポイント
民間企業が求める経験・スキルを満たしていないのでは、と不安に思う方もいるのではないでしょうか。
しかし人の数だけ成功するパターンがあります。
自分の魅力や状況に合った転職活動を実践することが重要です。
ここで公務員から転職する際の成功ポイントを紹介します。
自己分析を行う
転職すること自体を迷っている方や就きたい業界・職種が定まっていない方もいるでしょう。
まずは自己分析を行い「自分がどのような仕事をしたいのか」「自分にどのような強みがあるのか」を明確にしましょう。
例えば人を助ける仕事をしたければ介護職、コミュニケーションが得意であれば営業職など、ある程度の道筋が定まります。
自己分析で洗い出した内容は、履歴書の作成や面接の場でも重要です。
自信を持って答えられれば、転職成功につながります。
自分のことがよく分からないという方は、キャリアアドバイザーと相談しつつ進めてもよいでしょう。
転職活動のタイミング
公務員からの転職は若いほうが有利ですが、高いモチベーションで的確に進めなければ成功につながりません。
自己分析で転職の意思が固まったら、まずは退職時期を決めましょう。
転職活動を始めるなら、退職の半年程前がおすすめです。
早くに始めて内定を獲得しても、即戦力を求める企業は長い期間待ってくれません。
1年も転職活動が続くと疲労がたまってしまいます。
締まりなく活動を続けても成功にはつながらないため、最大半年と期限を決めて取り組むほうがよいでしょう。
反対に退職の1か月前などタイミングが遅過ぎると、企業分析や面接対策に十分な時間を取れません。
焦って内定を獲得した結果、自分の理想とかけ離れた企業に就職してしまう場合もあります。
理想として、5か月程度で内定を獲得し1か月前に退職を伝えられれば、入社・退社どちらの手続きもスムーズです。
アピールポイントを見つける
自己分析の結果も踏まえて、企業にアピールできるポイントを見つけましょう。
履歴書に自己PRの項目があったり、転職面接で「あなたの強みは何ですか」と聞かれたりするため、アピールポイントは転職成功に不可欠な要素です。
一般的に企業が公務員から転職する人に求めるものとして、コミュニケーション能力・事務処理能力・規律性などがあります。
例えば公務員として大量のデータを処理していた方は事務処理能力、法令・規則を遵守する業務をこなしていた方は規律性のアピールが有効です。
自身の強みや経験、転職先の業態と照らし合わせながら、有効なアピールポイントを明確にしておきましょう。
公務員から転職する際の注意点
キャリアを考えて公務員から転職することは、前向きで勇気ある決断です。
しかし人によって転職すべきでないケースや転職活動が現職のトラブルにつながるケースもあります。
そのため時には慎重な判断も重要です。
ここで公務員から転職する際の注意点を3つ紹介しますので、参考にしてください。
転職理由の整理
転職理由の整理は転職活動を有利に進めるためにも重要ですが、いま一度転職の必要性を考える機会としても大切です。
一般的に公務員から転職すると「職業安定性が下がる」「待遇が下がる」などのデメリットがあります。
そのため転職活動を始める前に、デメリットを踏まえても転職したい理由があるのか、整理しておきましょう。
例えば「現職に不満がある」というだけの理由であれば、考え直すことをおすすめします。
デメリットも享受しながら転職先で慣れない仕事をこなすには、公務員以上に負担を感じる可能性があるためです。
「明確にやりたい仕事がある」「自身のスキルアップを目指す」など、前向きな理由があれば、転職後も活躍できるでしょう。
適切な転職サポートを利用する
転職エージェントを利用すれば、履歴書の添削・面接対策・ヒアリング・非公開求人の紹介など、さまざまな面で転職活動をサポートしてくれます。
キャリアアドバイザーとともに十分な対策をすれば、他の求職者と確かな差が生まれるでしょう。
しかし幅広い分野の求人を大量に保有しているものや、特定の業界・職種に特化したものなど、種類はさまざまです。
特に公務員は年齢や携わった仕事で適切な転職先が異なります。
転職自体も難しいため、利用サービスは慎重な選択が必要です。
20代前半の方は第二新卒向けエージェント、収入アップを目指す方はハイクラスエージェントなど、自身の状況や希望に合った転職サポートを利用しましょう。
無理のない転職計画を立てる
転職活動は現職と並行しながら進めるのが一般的です。
転職活動を始めてから退職するまでには、さまざまなプロセスがあります。
主なプロセスは以下のとおりです。
1.スケジュール作成
2.自己分析
3.求人探し
4.企業分析・選考対策
5.書類選考
6.面接
7.内定獲得
8.入社・退社手続き
特に新卒時に民間企業への選考を経験していない公務員は、慣れない部分が多々あります。肉体的・精神的負担の大きいスケジュールは良い結果につながません。
事前に無理のない転職計画を立て的確にプロセスを進めましょう。
各プロセスのポイントは後の項目で詳しく解説します。
公務員から転職する際の心構え
公務員から転職を決意すると、活動の途中で挫折したり入社後に想定していないストレスに悩まされたりする場合があります。
このような結果を生まないためには、物理的な準備だけでなく精神面での準備も必要です。ここで公務員から転職する際に必要な心構えを確認しましょう。
確固たる決意を持つこと
民間企業は、利益の追求を絶対的な目的として成り立っています。
組織の一員となるからには、自身も利益のために最善を尽くす覚悟を持ちましょう。
公務員は利益の追求を目的としません。
転職後に売上目標など、前職にはなかった課題に悩まされ、退職につながっています。
また勤務年数や年齢に比例して収入がアップする公務員と違い、民間企業は成果に応じた評価制度が基本です。
ほとんどの場合で公務員自体より、収入は下がってしまいます。
転職するならある程度のデメリットは考慮した上で、根気強くスキルアップを目指す覚悟も持っておきましょう。
転職先での自分の役割を明確にする
公務員に限った話ではありませんが、実際に転職した後、現場でどのように動いてよいか分からない状態になる場合があります。
特に公務員が民間企業へ転職する場合、業態が異なる上に、基本的に携わる仕事の経験がありません。
そのため「現状の自分でも対応できる仕事」「いずれやりたい仕事」「理想の人物像」など、転職先での自分の役割を明確にしておきましょう。
これらを明確にしておけば、転職後スムーズに業務になじめるだけでなく、面接で志望動機や退職理由を聞かれた際にも説得力のある回答を実現できます。
また現職への不満などネガティブな退職理由がある場合は、面接でマイナス評価になるため、ここで解消しておきましょう。
現職の不満を転職先で実現したい働き方に変換し、ポジティブなイメージを持つことが重要です。
公務員が転職先で活躍するためのスキル
個人の強みや転職先によってアピールできるスキルはさまざまです。中にはアピールできるスキルがない、と頭を抱える人もいるのではないでしょうか。
しかし専門的なスキルが必要なわけではありません。
公務員として培った汎用的なスキルが活躍します。
またこのようなスキルは転職活動までに向上させることも可能です。
ここで公務員が転職先で活躍するためのスキルを紹介します。
コミュニケーション力を磨く
コミュニケーション力は、販売・サービス職やIT・人材・介護業界などさまざまな仕事で必要なスキルです。
公務員として窓口業務を担当した方や他部門とやりとりする機会が多かった方は、そこで培ったコミュニケーション力を生かせます。
ビジネスにおけるコミュニケーション力とは、聞く力・伝える力・交渉する力です。
プレゼンテーションや取引先との交渉などで役立ちます。
自信がない方は以下の点を意識し、実践するとよいでしょう。
・相手の感情が高ぶっている時は、まずは聞いて感情を受け止める
・対話の流れを決め過ぎない
・話の軸となる部分を先に伝える
・先に自分の情報をオープンに話す
・真剣な内容は相手の目を見て話す
柔軟な思考力を身に付ける
ビジネスで重視される柔軟性とは、あらゆる人・規則・考えを理解し、自身の成長につなげることを指します。
転職先で新しい人たちと新しい規則に沿って効率的に業務をこなしていくには。
柔軟な思考力が必要です。
公務員は異動が多い職種であるため、さまざまな部署の業務やルールに順応した経験から柔軟性が身についている方もいるのではないでしょうか。
趣味や友人とのコミュニカーションなど、日常生活でも柔軟な思考力は鍛えられます。
自身のない方は、これから以下の点を意識するとよいでしょう。
・失敗を恐れず、さまざまなやり方を試みる
・あらゆるケースを想定する
・他の人の意見を否定せずに受け止める
公務員転職のリスク管理
転職は成功に向けた積極的な行動だけでなく、リスク管理も重要です。
特に公務員という安定した職業から離れる以上、公開しないような転職を実現する必要があります。
ここで公務員の転職活動および転職後のリスク管理を確認しましょう。
転職活動の進め方
退職してから始めると転職活動に集中できますが、リスクもあります。
基本的には現職と並行しながらの転職活動がおすすめです。
転職活動の流れは以下のとおりです。
準備不足による失敗につながらないよう、各プロセスを慎重に進めましょう。
1.スケジュール作成
2.自己分析
3.求人探し
4.企業分析・選考対策
5.書類選考
6.面接
7.内定獲得
8.入社・退社手続き
まず転職活動のスケジュールを作成します。
転借したい時期は半年後を目安に逆算して考えましょう。
次に自己分析です。
自身の強み・スキル・転職の目的などを明確にします。
次に求人を探し、条件に合った企業の分析を行いましょう。
企業のホームページだけでなく、SNSや経済メディアを通して業界全体の動向も調べておくことをおすすめします。
次が書類選考です。
履歴書と職務経歴書を作成します。
職務経歴には、公務員時代の実績やそれに至るまでの過程、仕事に対する姿勢を具体的に伝えましょう。
面接で聞かれやすい質問は、転職理由・志望動機・自己PRなどです。
転職先の適性につながる具体的な回答を用意しておきましょう。
内定が出たら退職手続きを済ませます。転職先の入社日や現職の引き継ぎなどを考慮して、退職日の1か月には伝えておきましょう。
転職後のキャリアプランの立て方
例えば専門分野に特化した大手企業に転職したい場合のキャリアプランを考えてみましょう。
多くの公務員は民間企業の専門職に必要なスキル・経験がないため、実際に選考を受けても不採用となってしまいます。
仮に採用されたとしても、分不相応な業務に苦労するでしょう。
この場合はひとまず比較的転職しやすい業界・職種の中から、スキルを学べる企業への転職が現実的な選択肢です。
次の転職先で定年まで働くとは限りません。
働き方の変化から、近年は転職者の受け入れ体制が整っている企業も増加しています。
長期的なキャリアを考えれば、転職活動の方向性を明確にすることが可能です。
転職後に自身のスキル不足に過剰なストレスを感じることもないでしょう。
まとめ
社会福祉を目的とする公務員に対して、民間企業は利益の追求を目的とする組織です。
この特性の違いにより、公務員からの転職は難しい傾向があります。
そのため転職先としては、人材不足のIT業界・介護職、教師としての経験を生かせる教育業界などがおすすめです。
事務処理能力や規律性など、転職先に有効なアピールポイントを見つけておきましょう。
汎用的に活躍するコミュニケーション力と柔軟な思考力を磨くことも重要です。
給与水準・社会的信頼の低下などデメリットもあるため、後悔しないよう仕事に対する理想を明確にし慎重に転職活動を進めましょう。
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