【例文あり】法人営業の職務経歴書の書き方を徹底解説!
はじめに
現在、法人向けの営業職として務めているものの、会社を辞めて同職種への転職を考えている人もいるでしょう。
はじめての転職である場合「職務経歴書を書くように言われても、何を書くべきかわからない」ということもあるでしょう。
この記事では、法人向け営業職の人が職務経歴書に書くべき項目や、書き方のポイント・例文などを掲載しています。
法人営業から転職する際の職務経歴書について知りたいという人は、ぜひ読んで参考にしてください。
法人営業の職務履歴書で書くべき項目は?
職務経歴書、あるいは職務履歴書と呼ばれているものは、応募者の現時点までの経歴やスキルを記入した書類です。
これまでどこの会社でいかなる仕事に携わってきたか、実績はあるか、どんなスキルや資格を持っているかなどをまとめることになります。
市販の用紙を購入して手書きするか、テンプレートをダウンロードするなどして、ワープロソフトで作成するのが主流です。
全体的に、A4サイズの用紙で1〜2枚程度にまとめます。
それでは、法人向け営業職の場合はどのようなことを書けば良いのでしょうか。
①職務要約
職務経歴書の冒頭には「職務要約」を記入します。
これは、自分の職歴について、端的にまとめたものです。
職歴全体のあらすじのようなもので、経歴の大枠やおおよその強みなどをざっくり把握するための部分になります。
前職が何で、何年勤務したか、主な業務や商材は何か、目立った実績は何かなどをアピールすると効果的です。
3〜4行程度、100文字前後でまとめると良いでしょう。
採用担当者はこの部分を読んで、そのあとの部分をしっかり読むかどうか決めるため、魅力的で読み進めたくなるような導入にすることが重要です。
②職務経歴
次に、今までの職務経歴について具体的な内容を記入します。
時系列順に、いつからいつまで働いていたのかという在籍期間・会社名・要約よりさらに詳細な業務内容を記載しましょう。
あわせて、会社の規模や事務内容なども書きます。
自分がどんな業績をあげてきたか、どのように会社に貢献してきたかなどを、できるところは数値を用いて定量化しながら記すよう心掛けることが大切です。
具体的な数字を用いると説得力が増します。
取引先として、どこでどんな会社を相手に何を営業マンとして提供してきたかなどを、商材や与えた影響などから記載できると良いです。
退職済みであれば退職の時期を、退職の予定が決まっていればその時期を、決まっていなければ「現在に至る」などの文言を記入して締めます。
③活かせる経験・知識・技術
次に、志望先に入社したあとの仕事で活かせそうな経験・知識・技術などを記入します。
法人に対する営業を円滑に行うために自分がどんな努力や工夫をしてきたかという、第三者から見ても納得できるような、普遍的でわかりやすい経験を記載するのが効果的です。
営業の業務を成功させるための知識や、話すときの技術などでも良いでしょう。
ビジネススキルやビジネスマナーの習得もこれに含まれます。
前職でそれらがどのように役立ったかという具体的なエピソードや、志望先でどのように活用するつもりかといった点を添えると、より説得力が増すため有効です。
一方で、今の職場で知り得た機密情報や、守秘義務に抵触するような情報は触れないように気をつけましょう。
④資格・スキル
法人営業としての経験や知識などのほかに、業務と関連する資格を持っているならばそれも記載しましょう。
自動車の運転免許やTOEIC、報告書の作成などに用いるパソコンのスキルなど、営業の仕事に役立つ資格やスキルは意外とあるものです。
また、扱っている商材が今の職場と志望先とで同様のものであるならば、それに関連する資格も有用になります。
コンサルティングやマーケティングといった方面の資格も、役立つ可能性が高いです。
資格の名前のみならず、取得した年月日も忘れずに併記しましょう。
⑤自己PR
最後に、志望先に対する自己PRを記載しましょう。
自己PRは文章でも箇条書きでもかまいません。
文章であれば5行程度に、箇条書きであれば3つほどにして、長くなりすぎないように注意が必要です。
自分の仕事をするうえでの強みは何か、それが今までに発揮されたのはどのようなときか、志望先でどのように活用していきたいかなどをなるべく具体的に記入します。
そのためには、自己分析して自分に対して深掘りしていくことが不可欠です。
また、書類全体にはきちんと一貫性をもたせるように、忘れずチェックしましょう。
先に「これができる」「こう考えている」と書いた内容と矛盾することを書いてしまうと、職務経歴書の信頼性が一気に下がってしまいます。
どうすれば自分が志望先にとって有用な人物であるとアピールできるか、よく考えて書きましょう。
法人営業の職務履歴書を書くときのポイント
志望先に対して魅力的な職務経歴書を提出するために、押さえておきたいポイントは4つあります。
大切なのは、その企業と自分とがしっかりマッチングしていると示すことです。
企業研究と自己分析をしっかり行って、内容に具体性や独自性をもたせるのが効果的です。
そのうえで、読む人にとって視認性の高いレイアウトにするなど、配慮を忘れないようにしましょう。
法人向けの営業職として、企業にとって有用な人材であり、企業風土に適した存在であるとアピールできれば、より良い印象を与えられます。
具体性を出す
経歴やスキル、自己PRなどを書くときは、できる限り具体性をもたせるのが効果的です。
単純に名目だけが並べてある状態よりも、実際のエピソードなど具体的な根拠を添えたほうが説得力は増します。
特に、法人向けの営業職であれば、データにもとづいた説明や交渉が重要視されるはずです。
数字を用いて自分の成果やスキルを定量化することで、文章に具体性をもたせましょう。
また、達成した結果の数字のみを書くのではなく、変化する前の数字も書くと良いです。
そうすることで、変化の度合いが目に見えるようになり、達成された数字がどれほどすばらしいものであるかが伝わります。
「ぜひ弊社でもこういった業績をあげてほしい」と判断されれば、選考にとってプラスになるでしょう。
したがって、自分の業績やスキルをしっかりアピールし、説得力をもたせるためにも、数字ベースのデータを用いるのが有効と言えます。
独自性を出す
職務経歴書の文章を魅力的にするためには、独自性をもたせることが重要です。
採用担当者は、一度の選考で複数の職務経歴書を読んでいます。
当たり障りのない内容だけを書いても、周りの人と大差ない書類にしかなりません。
自分の職務経歴書に注目してもらうためには、自分だけの独自性を出す必要があります。
前職の際、法人営業として自分なりに工夫してきたことやその理由などを書いて、ほかの人との差別化をはかると良いでしょう。
工夫自体はよくあるものでも、それをしようと思った理由や過程、付随するエピソードで独自性を出すことができます。
そういった独自性は、あなたの考え方や価値観を示し、その企業全体の考え方や理念とマッチしているかも明らかにしてくれるものです。
うまくかみ合えば良いアピールとなるため、まずは自己分析をしっかり行って文章を作りましょう。
企業が理想とする人物像を理解する
より効率的に志望先へ自分の存在をアピールするためには、企業が求める理想の人物像を理解して書類を作成する必要があります。
選考では、企業の採用担当者に「この人と働きたい」と思わせなければなりません。
そのためには、企業と自分とはマッチングしていること、つまり自分が企業にとって、理想の人物であるとアピールすることが重要です。
募集要項における「求める人物像」の項目や、企業が掲げる理念などから、志望先が本当に求めている人材とはどのような存在であるかを考えましょう。
そのうえで、その人物像と自分との共通点がどこなのかをピックアップし、それに従って自己PRなどを組み立てると書きやすくなります。
どれだけ企業研究を行えているかで精度の変わる部分であるため、入念な準備が肝要です。
見やすいレイアウトを心掛ける
職務経歴書は、視認性も重要です。
たくさん書こうとして文字を詰め込んでしまうと、読みにくくなってしまううえ、内容もわかりにくいものであるかのような印象を与えてしまいます。
見やすいレイアウトで書類を作成する心づかいは、営業職としても大切なものです。
そのような視認性の高いレイアウトにするためには、まず文字の大きさやフォントを統一することから始まります。
手書きであれば見本台紙を活用する、ワープロソフトであれば設定を見直すなどして、統一感のあるレイアウトを目指しましょう。
また、箇条書きを用いるなど、一文が長くなりすぎないよう工夫するとより良い職務経歴書になります。
句読点なども適切に配置して、読む人が自分の呼吸に合わせて文面を追えるようにしましょう。
法人営業の職務履歴書を提出する前に確認するべきこと
文章の内容やレイアウトに気を配り、自分なりの職務経歴書ができたとしても、慌ててはいけません。
志望先へ提出する前に、いくつかチェックするべき項目が存在します。
これらは一般的なマナーの範囲や、文章の基本に関わる大切なことです。
一通りチェックして、問題がないことを確認してから提出すしてください。
自分だけでなく、身近な人にも確認してもらうのが良いです。
これらの項目をしっかりチェックするためにも、書類の作成は余裕をもって行いましょう。
日付
職務経歴書および、同時に提出する履歴書などの書類の日付は、送付や持ち込む前に必ず確認しましょう。
日付は提出日に合わせて記入する必要があります。
郵送であればポストに投函する日を、持ち込みであれば持ち込む日を、データをメールなどで送る場合は送信日をそれぞれ記入してください。
これにより、その書類が使い回しでない証明の1つとなり、その時点で最新の情報を記載しているという表明にもなるのです。
また、日付の間違いのおか、書類中の日付全般を和暦か西暦のどちらかに統一するなど、書式にも気を配りましょう。
これがそろっていないと、たとえ時系列であっても「これは何年のことだっただろう」と考える時間が必要になり、読む流れが止まってしまいます。
そうなるとマイナスの評価がついてしまうため、充分な注意を払いましょう。
用語
職務経歴書を書くときは、文章中の用語にも気を配ってください。
採用担当者は、同じ企業内の人事であっても、必ずしも営業部のことにまでくわしいとは限りません。
専門用語はできるだけ使わず、平易な言葉に言い換えるなど、専門外であっても誰にでもわかるような文章にする必要があります。
特に、前職の社内用語はほかの企業の人には伝わらない可能性が高いため、気をつけたいところです。
また、法人向けの営業マン同士でしか伝わらないような業界用語の類も存在します。
そういった単語はなるべく避け、前提知識がなくとも理解できるような文章を心掛けましょう。
自分で平素から使っている言葉は、他人に伝わりづらくても、なかなか気づかないものです。
したがって、こういった部分も身近な人に確認してもらうのが良いでしょう。
文字
職務経歴書の文章においては、文字や文体にも気をつけたいところです。
文末は「です・ます調」の敬体あるいは「だ・である調」の常体どちらかに統一しましょう。
両者が混在していると、文章のリズム感がくずれるほか、与える印象がそれぞれ異なるため、ちぐはぐな仕上がりになってしまいます。
また「言葉の使い分けができない、常識のない人物だ」と思われかねません。
同じような観点で言えば、誤字や脱字もきびしくチェックする必要があります。
このようなミスがあると、たとえそれがうっかりやってしまったことであっても「詰めの甘いだらしない人物だ」という印象を与えてしまうのです。
そういったマイナスのイメージを避けるためにも、文体や文字の正確性には注意を払いましょう。
法人営業の職務経歴書での自己PR例文
前職では、法人向けに人材管理システムを提供する会社で営業をしていました。
営業活動においては、ただ機械的に「システムを導入したいから導入しよう」と言うだけではなく、導入後もより自社のシステムを長く使っていただくことに重点を置いています。
そのためお客様がどういった目的でシステムを導入したいのか、現在の課題は何か、実現したいことは何かを聞いたうえで、自社のシステムの最適な使い方について提案をしました。
丁寧にヒアリングを行った結果、お客様にあった提案ができ、顧客継続率が約88%から約93%に向上し、新規顧客獲得数において社内で表彰されることができたのです。
おわりに
ここまで、法人向けの営業職が転職する場合の職務経歴書について、書くべき項目や気をつけるべきポイントなどを解説してきました。
職務経歴書は、自分が現在までどのような仕事をしてきたか、スキルとして何ができるのか、入社後どんな活躍をするつもりかといったことを志望先の企業に紹介するための書類です。
職務経歴書によって、自分と企業とがしっかりマッチングしていることをアピールできれば、内定の獲得が一気に近くなります。
職務経歴書の書き方を覚えて、法人営業としてのスキルや経験が活かせる転職活動をしましょう。
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