銀行営業員の職務経歴書はどのように書く?特徴やポイントを解説

銀行営業員の職務経歴書はどのように書く?特徴やポイントを解説

目次
  1. 【銀行営業の職務経歴書】銀行営業の特徴
  2. 【銀行営業の職務経歴書】銀行営業のアピールポイント
  3. 【銀行営業の職務経歴書】書くべき項目
  4. 【銀行営業の職務経歴書】職務経歴書を書くうえでのポイント
  5. 【銀行員の職務経歴】自己PRの例文
  6. まとめ

新卒と違い、中途採用では履歴書に加えて、採用担当者にしっかり職務経歴書をチェックされています。

銀行営業員の方は、職務経歴書を書く際は、どのような点に気をつければ良いのでしょうか。

この記事では、銀行営業員が転職する際の職務経歴書の書き方を紹介します。

銀行の営業という経歴は高く評価される可能性もありますが、さらに高い評価を得るためには、自分の仕事ぶりやスキルをしっかりアピールしなければなりません。

強調すべきポイントを理解し、採用担当者の印象に残る書類を作りましょう。

【銀行営業の職務経歴書】銀行営業の特徴

職務経歴書を書く前に、銀行営業員の業務独特の特徴・アピールポイントを理解してことが大切です。

営業の仕事に従事する方は多いですが、銀行の営業は他業界の営業職にとっては珍しい経験をしています。

その経験が、転職において高く評価される可能性もあるでしょう。

熱意や適性が認められれば、営業とは異なる職種に転職できる可能性もあります。

職務経歴書でその経験や、経験の中から得られたスキルをアピールすることも可能です。

幅広い職務

多くの業界で、営業職はある程度担当がきっちり分けられています。

たとえば個人営業を担当する第一営業部・法人営業を担当する第二営業部といった形です。

そのなかでもさらにエリアや顧客で担当が決まっており、多くの営業職は配属された部署・割り当てられた分担の中で成果を出せるように教育を受けます。

一方、銀行営業員は法人・個人すべての業務に従事しても、戦力となるよう求められる仕事です。

ほかの営業ともっとも異なる点がここにあります。

そのため銀行営業員は転職の際に、法人・個人営業どちらの職場に応募しても、過去の経歴を強みにしやすいです。

もちろん、そのなかで得意にしていた分野があった方もいるでしょう。

応募先の募集職種・業務内容が得意分野であれば、さらに自分の適性をアピールすることも可能です。

融資

融資業務は、銀行営業員ならではの珍しい仕事です。

実績として数字にするのは難しいですが、他の業界で働く方はなかなか経験できない仕事なので、良いエピソードがあればアピール材料にできます。

一般的な営業は、自社の製品やサービスがすばらしいものであることを売り込むのが仕事です。

購入・契約してもらうよう、もっぱらこちらがお願いする立場になります。

一方融資は顧客のニーズをくみ取り、お願いを受ける立場になることもある仕事です。

融資しても焦げ付くリスクが少ないか・相手のニーズに過不足ない金額かいくらかなどを考えるは、ビジネスセンスや幅広い業界への理解が必要となります。

融資実績は自分が優れたビジネスマンであることを証明するチャンスなので、この業務で結果を残せている方は積極的にアピールしましょう。

【銀行営業の職務経歴書】銀行営業のアピールポイント

続いて、銀行営業員が職務経歴書や面接でアピールできる強みを紹介します。

一般の営業職が強みとしていることに加え、銀行という業界ならではのポイントや従事する仕事ならではのポイントもあるので、しっかり活かしましょう。

転職は新卒と違い、志望者の人柄・性格や熱意が評価ポイントになる割合が少ないです。

もちろん社風との相性や人間性が評価されることもありますが、それよりも過去の実績や経験・資格などを重要視する企業もたくさんあります。

営業力

営業の仕事に従事してきた以上、第一にアピールしやすいのはやはり営業力でしょう。

特に銀行営業員の方は「関係構築に力を入れた」と述べる方が多いです。

実際、銀行営業員の仕事はほかの営業職と比べ、顧客との関係を良くすることに力点を置かなければいけない理由があります。

一般的な商品・サービスであれば、多くの場合購入・契約してもらうところがゴールです。

しかし銀行営業は取り引きを1回してもらったことは、スタート地点と言えます。

そのあとも断続的に融資・投資などの話をする機会があるでしょう。

そのため、ほかの営業よりも必然的に、顧客からなんでも相談してもらえる関係性を築くメリットが大きいです。

顧客との付き合いが継続する法人営業・ルート営業といった職種では、このスキルが活きてくるでしょう。

責任感

銀行の営業は、多額のお金を動かす仕事です。

そのため顧客だけでなく、同僚・上司からも絶対に嘘や不正のない人物であると信頼されなければなりません。

それだけ責任重大な仕事をしてきたため、銀行営業員は強い責任感を自らのアピール材料にして、転職活動を進められます。

また投資などは、たった1件の契約がかなり大きな金額となり、毎期の目標を達成できるかが部署・銀行自体の成績に直結します。

責任感をもって目標クリアに向け取り組んできたことをアピールできれば「転職後もしっかり自分の責任をまっとうしてくれる」「活躍してくれる」と採用担当者に思ってもらえるでしょう。

ただし「責任感」という言葉は抽象的です。

したがって、これまでに従事してきた仕事で扱った金額・契約件数などの数字を出して、職務経歴書に説得力をもたせましょう。

金融知識

一般企業で仕事をする営業職は、他社への転職で有利になる知識・資格を持っている方ばかりではありません。

しかし銀行営業員の場合、金融関係の資格をいくつか所持している方も多いでしょう。

証券外務員といった多くの方が取得している資格はもちろん、勉強熱心な方だと宅地建物取引士・中小企業診断士といった資格を持っている方もいらっしゃいます。

銀行営業員は仕事をしていく中で、金融に関してほかの方以上に豊かな知識を蓄えているでしょう。

金融・証券業界以外でも、経済や市場に関する知識があることは大きな武器となります。

特にマーケティング・コンサルタントといった職種に転職する場合、銀行営業員の仕事をする中で得られた知識や経験が役立つでしょう。

【銀行営業の職務経歴書】書くべき項目

銀行営業員が職務経歴書に書く際に、書くべき必須項目は以下の5つです。

銀行営業員が職務経歴書に書くべきこと

①職務経歴

②仕事内容(業務内容・取引顧客・営業スタイル)

③業績

④資格

⑤自己PR

まずは職務経歴、つまりどこの部署にいつからいつまでいたかを明確に記載しましょう。

次は仕事内容です。

ここを明確かつ、簡潔に記入できるよう文章を推敲しなければいけません。

どんな顧客を相手に取り引きをしていたか・自分がどんな営業スタイルだったかも記入してください。

3つ目の必須項目は業績、契約件数や金額などを具体的な数字でアピールします。

異動が多かった方の場合は長くなりすぎないよう、直近の部署・特に目立った活躍をした部署に絞りましょう。

4つ目の必須項目は所有する資格です。

最後の必須項目は自己PRで、ここに応募者一人ひとりの個性や人柄がよくあらわれます。

書類を記入する際は、所属部署・取引先の相手企業などを具体的に書くほうが好ましいです。

【銀行営業の職務経歴書】職務経歴書を書くうえでのポイント

続いて、職務経歴書を書く際のポイントを4つ紹介します。

以下のポイントを満たせば、わかりやすく説得力のある書類を作りやすいでしょう。

銀行営業員は過去の実績や仕事を強調しやすい反面、そのアピールポイントが企業の評価ポイントとずれていることがあるので、要注意です。

ここで紹介するポイントは、履歴書を記入するうえでも役立ちます。

履歴書と職務経歴書は、内容に一貫性がなければなりません。

提出する前に双方の書類を比較し、矛盾や疑問点がないことを確認しておきましょう。

キャッチフレーズを作る

自己PRを記入する際、自らのキャッチフレーズを作っておくのがおすすめです。

キャッチフレーズを作っておくと「自分はこのようなビジネスマンです」と一言であらわせます。

また、そのキャッチフレーズを自分の最大の強み・軸として、ぶれずに転職活動を進めやすくなるのもメリットです。

ただし、わかりにくいキャッチフレーズ・つまらないキャッチフレーズを考えると、かえって逆効果になることもあります。

意味が1つに絞れない「令和の(偉人の名前)」といった表現はわかりにくく、芸能人やアイドルのようなキャッチフレーズ(例:「いつもニコニコ花丸笑顔、就活太郎!」など)は「痛い」と思われるリスクが高いです。

実績や経験が端的にわかる、「〇〇業務で鍛えた提案力」「〇〇達成を成し遂げた忍耐力」といった形にしましょう。

具体性を意識する

自分の業務経験や実績を記載する際は、具体性をもたせるように意識します。

売り上げなど数字を具体的に出せるなら、その数字を載せるのがベストです。

「大きな金額を動かすことができた」「多くの顧客と良い関係を築けた」といった抽象的な言葉は避けましょう。

「〇〇円の利益をあげられた」「営業成績を150%アップさせた」といった表現を心掛けてください。

こうすることで、説得力を上げられるだけでなく、ほかの応募者と差別化もできます。

業績をあげる際、自分がどのように貢献したか・どこを工夫して仕事に取り組んだかも簡潔に述べましょう。

特に部署単位での業績アップなどをアピールするなら、自分がそこへ主体的に関わっていたことを示す必要があります。

企業側の目線を考える

自分のアピールしたいポイントが、企業側の目線で見て、魅力的かどうかをしっかりチェックしましょう。

企業がある程度の規模であれば、自社のホームページで企業理念や求める人物像を示していることが多いです。

ホームページに採用関連のページがない場合でも、求人情報に「〇〇な人を歓迎します」と書かれていることがあります。

自分の書く強みが企業の求めるポイントにマッチするか「入社後に貢献してくれそう」とイメージできるかを考えてください。

特に中途採用は、入社後すぐに戦力となることを求められます。

すぐに職場で仕事を覚えて活躍できる・売り上げなど数字にあらわれる形で企業に貢献できることを納得してもらえれば、採用してもらえる可能性は飛躍的に高まるでしょう。

業績を盛らない

自分のアピールしたい数字が少ない・目立たないと感じても、その業績を盛ってはいけません。

任されていた仕事によっては、どうしても金額が銀行営業員にしては小さくなってしまうことがあります。

その場合、金額を盛るのではなく前年度の比較(業績〇%アップ)や他社と比較しての成績(〇年度営業成績第一位)といった形でアピールしたほうが効果的です。

職務経歴書の金額が本当かどうか、採用担当者が確かめることはできません。

しかし書類上でばれなくても、人事の経験が豊富な方は面接時の受け答え・態度などから、その業績が事実かどうかを高い確率で見抜けます。

もし書類に嘘や大げさな表現のあることがわかってしまうと、まず採用してもらえることはありません。

【銀行員の職務経歴】自己PRの例文

最後に、銀行営業員の方が職務経歴書で自己PRする場合の例文を紹介します。

営業力をアピールする文章・新規契約を取るのに役立った知識をアピールする文章・責任感がアピールできる文章を掲載しました。

これから職務経歴書を作る方は、ぜひ参考にしてください。

どの例文も、「自分の最大の長所は〇〇です」など最初に結論を述べる形で始めています。

文章の最後で、入社してからも自分の長所を活かして活躍できるとアピールすることも大切です。

営業力をアピール(信頼関係)

私はこれまでの営業活動で、取引先との信頼関係構築を第一に仕事をしてきました。
お金を扱ううえでは、取引先から信頼してもらえる人間であることが何より重要だと思ったためです。
日頃から丁寧な業務連絡を心掛けるだけでなく、飲み会などコミュニケーションをはかるチャンスがあれば、積極的に参加することで、人としての信頼を勝ち取ることができました。
その取り組みにより、担当の〇〇社と契約を継続してもらえただけでなく、新たにxx社の方を紹介してもらい、新たな契約につなげられました。
これまで磨いてきた信頼関係構築のスキルを活かし、ぜひ貴社でも活躍したいです。

営業力・知識をアピール(新規契約)

私は確かな市場・経済に関する知識をベースにした営業力を強みにしています。
現在の仕事では新規契約を得るため、1日40件の飛び込み営業を続けてきました。
商談ではただ契約をお願いするだけでなく、市場の動向やトレンドを絡めてどのような課題があるか・どのようなメリットがあるかを整理して話すよう努めています。
その結果、この取り組みを始める前に比べ、営業成績を2倍にでき、〇年度・〇年度と2度にわたり社内で表彰を受けることもできました。
貴社でも学ぶ姿勢を忘れずに市場分析力を磨き続け、知識を活かした営業が続けられるように努力したいと考えています。

責任感

私は強い責任感をもって業務に取り組める人間です。
お客様のお金を預かる現在の仕事は非常に責任の重いもので、1つのミスだけで何千万もの損失が出る可能性もある業務なので、毎日の緊張感は大変なものがありました。xそのため私は、仕事前後の準備や確認に惜しみなく時間と労力を割くよう心掛け、些細なミスもしないよう注意してきた自負があります。
このことがお客様からも信頼されるポイントとなり、前期は部内で〇〇の契約件数ナンバーワンになることができました。
貴社に採用いただけた際も、私の強い責任感を利益につなげられるよう努めてまいります。

まとめ

銀行営業員はお金を扱う性質上、営業力に加え責任感・金融知識など複数のポイントをアピールできる仕事です。

そのため、職務経歴書ではどのポイントを軸にするか、はっきり決めておかなくてはなりません。

応募先企業がどんな人材を欲しているか、どのような強みをアピールすれば採用担当者に響くかをイメージしましょう。

その軸をもとに具体性・説得力のあるエピソードを作り、簡潔でわかりやすい文章にまとめると、転職活動で成功できる可能性が高まります。

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