医療機器営業の志望動機の書き方!回りと差をつけるポイントも紹介!
はじめに
転職を考えている方の中には、医療業界に漠然と興味を持っているという人もいるでしょう。
看護師や医師は医療系の大学に通い、国家資格を得なければなりません。
一方、MRや医療機器営業については、医療系の勉強をしたことがない人でも就くことができます。
今回は、医療機器業界の仕事内容と志望動機の構成、実際に活用しやすい例文を3つご紹介します。
また、医療機器業界の現状やPREP法のような文章の書き方についても解説するのでぜひ参考にしてください。
【医療機器営業の志望動機】医療機器業界の現状
志望動機の書き方を見る前に、最低限の知識として医療機器業界の現状についておさらいしておきましょう。
医療機器業界は、基本的にプラスの成長曲線を推移しています。
理由は以下の2点です。
・高齢化
・感染症の影響
年齢を重ねると、さまざまな病気にかかる回数が増えます。
少子高齢化社会が進む日本の場合、医療機器の需要は伸びる一方であると考えられます。
また、重症化により人工呼吸器での処置が必要であった新型コロナウイルスの感染拡大も見逃せないポイントです。
具体的な収束の目途が立っていない以上、今後も医療(機器)業界へのニーズが高まり続けるとされています。
一方、医療機器業界における日本の国際競争力は低いのが現状です。
医療機器は、大きく以下の3つに分けられます。
・メスや注射器などの「治療系医療機器」
・CTやMRIなどの「診断系医療機器」
・コンタクトレンズなどの「その他の医療機器」
なお、日本は治療系医療機器の分野では輸入に頼っていますが、カメラ技術が発展しているため内視鏡は日本メーカーが市場を独占しています。
【医療機器営業の志望動機】医療機器営業の仕事内容
医療機器営業職が取り組む仕事は、具体的に以下の3つです。
・医療機関への定期訪問と経営課題のヒアリング
・医療機器の操作方法
・医療機器納入先に対するアフターフォロー
医療機器営業は、自社製品(医療機器)というソリューションを武器に、各医療機関へ課題解決提案を行います。
医療現場の課題を解決する仕事
医療機器営業は医薬品の営業を行うMRと混同されることもあります。
しかしあくまでもメスや手術用手袋、マスクといったディスポーザブル商品からCTやMRTといった大型機器までを含む、自社の医療機器を取り扱う営業職です。
これらの商材を携えて、担当の医療機関を訪問し、使い方の指導や導入相談などを行うのが業務です。
営業ではありながら実際に、手術に同席して実際の操作方法を説明したり、医療機器の導入に関する予算や戦略などについて、コンサルティング業務を行ったりすることもあります。
そのためには、現場関係者より医療機器に精通し病院のことを知ることが必要です。
医療現場で働く医師や検査技師、看護師の悩みや課題を自社の製品によって解決に導くやりがいのある仕事と言えます。
さらに、MRとの違いを明確にしておくと志望動機がより書きやすくなるでしょう。
ここからは、製薬会社の営業であるMRとの違いについて見ていきましょう。
MRとの違い
MRとは、Medical Representativesの略であり、医療情報担当者という肩書きを持つ製薬会社の営業職を意味します。
基本的には自社製品、場合によっては代理店として複数社の薬を取り扱い、薬剤というソリューションを武器に医療機関への課題解決提案を行います。
MRには、MR認定資格と呼ばれる医薬情報担当者教育センターが認定を行う資格があり、MRはこの資格を取らなければなりません。
対して医療機器営業は、医療機器メーカーの営業担当者であり、取り扱う商品は医療機器になります。
MRについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
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【医療機器営業の志望動機】志望動機の構成
医療機器営業の志望動機は、PREP法を用いて簡潔にわかりやすい文章を心がけましょう。
PREP法とは、文章を細かく4つのパートに分けて内容を絞る書き方です。
履歴書やエントリーシートで志望動機を書く場合、文字数は200~300文字が一般的です。
文章を書く自信がない、言いたいことがなかなかまとまらないという人も、PREP法に当てはめて文章を構成すると内容がまとまりやすくなります。
まずは、PREP法の4つのパートについて詳しく見ていきましょう。
Point(結論)
Point(結論)は、PREP法における冒頭で伝える文章です。
内容として書くべきものは、志望動機全体を通じて伝えたい結論です。
冒頭に結論を伝える理由は、読み手にゴールをイメージさせることにあります。
志望動機では、伝えたいことが多すぎるあまり、つい内容にまとまりのない文章となってしまいがちです。
読みやすい志望動機は、シンプルに伝えたい内容が1つにまとまっています。
読み手のことを考えて、志望動機の冒頭には結論を書くようにしましょう。
Reason(理由)
結論を伝えたら、次にReason(理由)と呼ばれる根拠パートを考えましょう。
この部分では、冒頭に述べた結論に至った経緯を書きます。
志望動機を書いていると、この理由付けの部分がおそろかになりがちです。
なぜなら、特に根拠となる理由がない状態で結論に行き着いている場合があるからです。
誰にでも、企業で働きたい気持ちや、業務に憧れを抱く理由があります。
自分なりにしっかりと内容を考えながら、志望動機を磨いていきましょう。
Example(具体例)
3つ目に伝えるべきは、Example(具体例)です。
志望動機に具体例を入れるメリットは、他の学生との差別化にあります。
そもそも志望動機は、何か特別な理由がない限り、他の学生と内容が被ることが少なくありません。
誰しも応募先の企業に対して良いイメージを抱いていますし、業界や仕事内容に興味を持っています。
そうした中に、差別化ポイントとして盛り込むべき内容が具体例で、ここで他の学生との差別化を図ることが可能です。
具体例があればより志望動機に説得力が増し、採用担当者にアピールできます。
Point(結論)
結論・理由・具体例を記載した後は、最後にもう一度結論を述べてまとめましょう。
内容としては、冒頭に伝えた結論を補完するような内容でかまいません。
同じことの繰り返しのように思う人もいるかもしれませんが、これにより志望動機の説得力が増します。
注意点としては、冒頭に書いた結論と内容がぶれてしまわないようにしましょう。
言い回しを少し変えて、同じ結論が伝えられるよう文章を考えます。
もちろん、まったく同じ文章を再度書くのはNGなので注意しましょう。
【医療機器営業の志望動機】医療機器営業の志望動機を書く際のポイント
学生が医療機器営業の志望動機を書く際に、気をつけるべきポイントは以下の3点になります。
・企業研究
・営業職に求められることを盛り込む
・入社後のビジョンを示す
まず、医療機器業界には多数の企業が存在しているため企業研究は欠かせません。
競合他社や、企業としての強みはきちんと把握しておく必要があります。
また、営業として働くうえで求められるスキルや能力についても触れつつ、入社後のビジョンを語らなければなりません。
以下に、将来のキャリアを見据えた志望動機の書き方を見ていきましょう。
企業研究
医療機器営業の志望動機を書くなら、企業研究を徹底して行いましょう。
企業研究とは、志望する企業が提供するサービスや事業を理解し、業界における強みを把握しておくことです。
どのような企業でも、強みが発揮できる分野とそうでない分野が明確に分かれます。
そのため、オールラウンダーに業界を席捲するような企業はほとんど見られません。
このような背景から、なぜその医療機器メーカーを志望するのか、どうして働きたいと思ったのかは必ず聞かれる項目です。
内容が不明確であるのはもちろん、どの医療機器メーカーにも通用するような当たり障りのない志望動機では書類選考は通過できません。
働きたいという熱意を具体的かつ説得力を持って伝える工夫が必要といえます。
営業職に求められることを盛り込む
医療機器営業の志望動機には、業界や企業に対する熱意と併せて営業職に必要な能力・特徴についても触れておきましょう。
たとえば、営業職には以下のようなものが求められます。
・コミュニケーション能力
・フットワークの軽さ
・勤勉さ
・ヒアリング力
まず、自分から医療機関の担当者や医師と関係性を深めていかなければならないので、コミュニケーション能力は必須です。
クライアントの問い合わせにも迅速に対応し、新しい技術や情報は日々アップデートしましょう。
さらに、人との関係性を築くだけではなく、営業にはヒアリング力が求められます。
自社製品を売り込むためには、クライアントが抱える課題を正確に把握しておく必要があるからです。
志望動機では、営業として適性がありそうだと思ってもらえるような内容も明記しておきましょう。
入社後のビジョンを示す
医療機器営業の志望動機を書く際には、入社後のビジョンも忘れずに盛り込みましょう。
就活中は、とにかくやることが多く、心身ともに就活一色に染まってしまう学生さんは少なくないでしょう。
しかし、内定をもらうことはあくまで通過点であり、社会人になってからの働く時間はその先何十年と続いていくこととなります。
一生懸命になればなるほど、内定を取ることがゴールになりますが、大事なのは入社してからの働きぶりです。
もちろん企業側も、志望動機や自己PRから、学生が自身のキャリアプランや将来像について考えているかをチェックしてきます。
・入社後に成し遂げたいこと
・携わりたい事業やプロジェクト
・明確な目標
将来を見据えたビジョンを考え、採用担当者の目を引くような志望動機を作成しましょう。
【医療機器営業の志望動機】周りと差をつける志望動機を書くポイント
一般的に、履歴書の通過率は30%程度だといわれています。
これは、履歴書やエントリーシートだけでは記載できるスペースも少なく、伝えられることが限られてくるためです。
しかし、履歴書やエントリーシートは、採用の判断材料となる重要な資料です。
書き方に工夫して、周りとは一味違う志望動機でアプローチしましょう。
ここでは、志望動機を書く際に注意したい3つのポイントについて解説します。
自身の志望動機と照らし合わせて、作成時の参考にしてください。
なぜ医療機器業界なのか
一口に営業と言っても、さまざまな業種で営業職は展開されています。
なぜ、医療機器業界を選んだのかという理由は、採用側としてぜひ明確にしておきたい事項でしょう。
ここで「社会貢献できるから」と答えるのはNGです。
「どの業界でも当てはまる回答である」ことがその理由です。
当たり障りのない回答となるために、その業界で働きたいという熱意が伝わりにくくなってしまいます。
採用側はこの質問から、業界への理解度と就職への本気度を知りたいと考えています。
そのため「自分の夢や目標があり、それを叶えられるのが医療機器業界であるから」と、医療機器業界でなければならない理由を明確にします。
医療機器業界を志望した原点に立ち返り、業界への理解度と真剣さを明文化することで、自身の意思も再確認できるでしょう。
なぜその企業なのか
医療機器業界で働く意義が明確になったら、次は応募した理由を明確にします。
数ある企業の中から、あえてその企業を選択したことが伝えられると、志望動機に厚みが増し、相手企業からの好感度も増すでしょう。
そのためには、志望する企業とその他の企業を詳細にリサーチし、志望する企業ならではの魅力にフォーカスすることが必要です。
企業を選ぶ際には、以下8つのポイントがあります
・企業基盤
・理念戦略
・事業内容
・仕事内容
・組織風土
・人的見解
・施設環境
・制度待遇
ブランド力のある企業であることや、魅力ある人材が働いていること、評価や待遇が自分の理想とするものであることなど、どのようなポイントでもかまいません。
重視したいポイントについて、詳細に同業他社と比較・検討し、その企業を選んだ理由について述べてください。
なぜ自分が向いているのか
志望する業界や企業を選んだ理由が明確になったら、次はその企業で自分が働く意義について明らかにしましょう。
自身が持っている強みやスキル、積み重ねてきた経験をふまえ、その業界や企業ではどのように活かせるかをアピールします。
人命に関わる医療機器業界では、強い責任感や誠実さ・忍耐力が求められます。
また、臨機応変に柔軟な対応ができることも重要な要素です。
さらに日進月歩で進化すると言われている医療技術に対し、たゆまぬ努力で学べる姿勢もプラスの判断材料となるでしょう。
業界や企業を研究すれば「自分であればこうアプローチし、このように役に立てます」と自己PRできるポイントが見つかります。
自信をもって、自分を採用することのメリットを記載しましょう。
【医療機器営業の志望動機】医療機器営業の志望動機例文
それでは、新卒の医療機器営業向けの志望動機例文を3つご紹介します。
3つの例文には、それぞれ以下のポイントが盛り込まれています。
・医療格差をなくしたいという志を持っている
・ボランティアサークルの経験から社会貢献を目指している
・自身の経験から貴社に貢献したいと考えている
それぞれのポイントはどれも重要で、多くの方が共感し得る内容です。
志望動機の書き方がわからない、考えるヒントがほしい、文章が思い浮かばないという際にぜひ参考にしてください。
例文①
私は、貴社の医療機器営業として過疎地域での医療格差をなくしたいと考えています。
大学では地域政策学部で、地域振興と医療の関係性について研究してきました。
過疎化に悩む町役場や村役場をいくつかピックアップし、それぞれの市町村における医療課題をヒアリングしてきました。
作業を行うにつれ、同じ過疎化に悩む地域でも、必要とされる医療には違いがあることを知ります。
小さな診療所にも幅広い種類の医療機器を置けるようなネットワークの構築が必要だと考え、それができる医療機器営業の仕事に魅力を感じるようになりました。
貴社の製品は、基本的な医療行為を充実させるのに優れています。
貴社に入社後は、過疎化が進む地域に医療機器を過不足なく揃えられるような体制を整え、より多くの地域に貴社の製品を届けられるよう努めていきます。
例文②
私は、医療機器営業として社会に貢献したいと考えています。
大学時代、友だちに誘われたことがきっかけでボランティアサークルに所属していました。
体に不自由を抱える人のサポートをしていく中で、医療機器がいかに重要であるかを知ります。
また、医療機器に対して「もっとこうなればいいのに」という要望がまだまだたくさんあることも知りました。
こうした小さな意見を1つでも多く汲み取った開発ができれば、社会に大きな貢献ができると考え、医療機器営業に興味を持つようになりました。
貴社は、新規プロジェクトを多く手がけており、取り扱う商品の数も医療機器業界屈指の数を誇ります。
貴社に入社後は、小さなニーズにも応える開発にも携わり、社会貢献を果たしたいと考えています。
例文③
私は、医療機器営業になって一人でも多くの方の命を救うお手伝いがしたいと考えています。
大学時代、祖父のがんが内視鏡検査のおかげで早期に見つかり、一命を取り留めました。
こうした経験は初めてでさまざまな衝撃を受けましたが、何よりも医療機器1つで救える命があることに感銘を受けました。
このとき、祖父を検査した医師が使っていた内視鏡が貴社の製品で、今も記憶に残っています。
また同じ内視鏡でも、製品のクオリティの違いで検査結果が大きく左右されると聞いたことも印象的でした。
私は、仕事を通じてよりたくさんの人に喜んでもらいたいと考えており、貴社の内視鏡のシェア拡大に貢献したいと考えています。
貴社に入社後は、既存のシェアを取る内視鏡より優れた点・貴社製品の魅力を世の中に広めていけるよう努めていきます。
【医療機器営業の志望動機】志望動機に悩んだらエージェントに相談しよう
ここまで、医療機器営業の志望動機について解説してきました。
しかし、志望動機の書き方のポイントは理解できても、いざ自分が志望動機を書こうとすると、書き方などで迷うことも多いでしょう。
そのような場合には、就活エージェントを利用してみてください。
就活エージェントは、履歴書やエントリーシートの添削だけではなく、面接対策のセミナーやその人に合った仕事紹介を行うなど、就活のプロとして徹底的なサポートを行っています。
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もちろん就職・転職のためのノウハウも充実しているため、満足のいく手厚いサポートが受けられるでしょう。
まとめ
今回は、新卒向けの医療機器営業における志望動機の書き方について解説しました。
志望動機では、働きたいという結論をベースに、そう考えた理由や将来的なビジョンを具体的に伝えましょう。
実体験のアピールがあると、たとえ医療に携わっていない学生であっても、よりリアルな志望動機のアピールができます。
また、シェア率や志望先企業、ひいては業界の勢力図や課題などについて考えられると、幅広い視座についてもアピールできるでしょう。
医療機器営業といっても難しくとらえる必要はなく、自身のなりたい姿について考えが明確であれば問題ありません。
なお、志望動機として具体的にアピールできるような実体験がない場合、社会貢献を軸に考えてみましょう。
ただし、抽象的になりやすいテーマなので、他学生との差別化には注意してください。
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