【例文5選】転職面接の自己PRで「周りを見て行動する」をうまく伝えるには?
周りを見て行動する気配り上手な人は、どんな組織でも重宝されることでしょう。
そのため、チームを大切に仕事をしてきた人は、転職活動の自己PRで「私は周りを見て行動するタイプです」というアピールをしたいところです。
この記事では営業職を目指す方向けに、転職活動で「周りを見て行動する」ということを自分の強みとして自己PRをするためのコツなどを紹介しています。
効果的なアピールの方法に悩んでいる方、自分が気配りのできる人間であることをどのように示せば良いかわからない方はぜひ参考になさってください。
【周りを見て行動する人の自己PR】気配り上手な人とは
転職活動において必ず考えておくべきことの一つが自己PRの内容です。
自己PR欄はスキルや資格を記載する人も多いため、単純に「周りを見て行動できる」という人柄的な面を書くのは弱いのではないかと思う方も少なくありません。
しかし、自己PR欄は各内容にルールが存在しないため、応募者の個性を打ち出しやすいところです。
確かに、数字的な実績やマネジメント経験がある人の強みに比べ、「気配り上手」という性格的な強みをアプローチ材料にするのはインパクトや積極性という点で引けを取ります。
しかし、会社に所属して働く以上、どんな実績よりも人と関わるスキルに長けている人であることは大切なことです。
チームのサポート役や気配りのできるフォロー役も必要とされています。
自分がそうした役割に向いていると感じ、細やかな気配りで仕事に貢献したいという方は「気配り」を第一の強みとしてアピールすることは恥ずかしいことではありません。
問題なのはエピソードに何を書くか、どのように書くかなので、しっかり文章を練りましょう。
エピソードを魅力的にできれば、「周りを見て行動する」ということは決して弱いアピールポイントとなりません。
【周りを見て行動する人の自己PR】採用担当者が見ているポイント
まずはじめに、転職活動において採用担当者が見ているポイントについてご説明します。
優先順位としては圧倒的に人柄や性格から見て、自社とのマッチ度を判断することです。
先ほど挙げたように、スキルが高くても人間性が合わなければ不採用になる可能性もあるため、性格的な強みは十分に自己PRしましょう。
なお、自己PR欄は自分の強みを売り込めるスペースです。
企業が求めている人物像に合わせた書き方にすることで、より効果的なアピールが可能です。
採用担当者が見ている主なポイントは次の5つなので、自己PRを記載する際は意識して書くように心がけると良いでしょう。
人柄・性格
自己PR欄で最初にチェックされるのが、応募者の人柄や性格です。
なぜなら、人柄や性格がわからないと自社との相性がわからないためです。
面接では採用担当者や応募者ともにまったくお互いを知らない状態から始まります。
そのため、面接する前にその方がどんな性格なのか知っておきたいと思うのは当然でしょう。
個人プレー型なのか、チームワーク型なのかによっても仕事の仕方が変わりますし、その企業の特色に合った人かどうかが変わってきます。
応募者側も、エントリーや応募をする前に企業の業種や仕事内容や社風などをチェックしていたことでしょう。
企業側も同様で、応募者の性格を知った上で配属先部署との相性や自社とのマッチ度をチェックする材料にするのです。
自社とのマッチ度
採用担当者の方が人柄や性格に次いで自己PR欄でチェックしているのは自社とのマッチ度です。
入社後に「イメージが違った」とすぐ退職してしまうといった、採用のミスマッチを防ぎたいと思うのは当然でしょう。
企業の社風や求める人物像といった紹介で「向上心の強い、負けず嫌いな方を求めている」という文章が記載されているのに、「気配り」をアピールするのはあまりマッチしているとは言えません。
もちろんそうした企業を受験する際でも、エントリーシートや面接の中で気配りをアピールポイントにすることができます。
しかし、メインにすべきポイントは、やはり企業が「こんな人材がほしい」と打ち出しているポイントにマッチした長所でしょう。
「気配り」でアピールしようと考えている方は、企業の社風などを考えてそれをメインのアピールポイントにするかどうか検討なさってみてください。
活かせるスキル
採用担当者からもっとも見られているポイントは人柄や入社意欲などの内面的なものですが、中途採用ではキャリアのある人を求めていることが多いため、スキルをアピールすることも大切です。
前職で何の仕事に従事してきたのか、どういう実績を上げてきたのかを数字で語る必要がありますし、資格があればそれもアピールすべきです。
企業が求める人柄に完璧に合致していた上に、活かせるスキルがあれば合格点でしょう。
入社に対する意欲
入社に対してどの程度の熱意を持っているのかも、採用担当者が選考する上で重要な判断材料です。
第一志望なのか、第二志望なのかを把握すれば内定の優先順位をつけることもできます。
そのため、応募者はとにかく熱意を込めて「どうしても入りたい」という気持ちを伝えることが大切です。
自己PRや志望動機を語る際、応募先企業に対してどのくらい憧れや愛情があるのかを伝えると良いでしょう。
応募に至ったきっかけを、エピソードとともにまとめることでも十分にアピールできるでしょう。
将来性
最後に、入社後に活躍できる人材かどうかという「将来性」も自己PR欄で問われているポイントです。
採用の合否を決める基準は、つまるところ「一緒に働きたいと思える人か」という点に尽きます。
いくら人間的に魅力のある方でも、「仕事ができなさそう」、「この仕事には向いてなさそう」と思われては採用を勝ち取ることができません。
そのため、「気配り」をアピールする際も、それが「いい人だな」という印象に留まらないよう気を付ける必要があります。
その気配りがビジネスの世界でも通用する種類のものであることを示すにはどうしたら良いか、文章を作る前によく考えてみましょう。
そのためには、しっかりした自己分析やエピソードの深掘りといった準備が重要です。
【周りを見て行動する人の自己PR】企業が求める気配り力とは
「気配り」という単語だけでは、人によって受けるイメージが異なります。
「困っている人に進んで手を差し伸べられるやさしい人」とも受け取れますし、「相手が何をしてほしいかを察知して行動できる頭の良い人」とイメージとも受け取れるでしょう。
場合によっては、「自分が積極的に前に出なければいけない場面でも遠慮してしまう」消極的な人と取られる可能性さえあります。
そのため、企業が働く人に求める「気配り」とはどんな種類のものかを知っておくことが大切です。
先を読んで行動できる力
社会人として大切なことは、主体性を持って仕事に取り組むことです。
上司や先輩の指示を待っているだけでは良い成果を上げることは不可能でしょう。
上司や先輩も自分の仕事を抱えています。
部下も主体性を持って行動できなければ、チームの生産性はどんどん低下していくものです。
また、とくに営業職などのクライアントワークでは、出先で単独行動しなければいけないこともあります。
そのため、上司がいない状況でも自分がやるべきことを考えて行動できるという素質は重要です。
忙しい時も広い視野を持ち、自分が求められている役割が何か正確に把握できることも評価されます。
そういった種類の気配りができる人間であると示すことができれば、転職活動で大きなアピールになるでしょう。
謙虚さを持っていること
常に謙虚な気持ちを持っていることも、会社に所属する上で非常に大切なことです。
上司に対してはもちろん、同僚に対しても謙虚な気持ちで接することができれば、良好な人間関係でチームの活性化を図ることができるでしょう。
常に周りに感謝の気持ちを持って働く人は、職場の人間関係を良くする点でも高く評価されます。
また、とくに20代の転職者の場合、単純に謙虚であることが目上の人から受けが良いという点もメリットです。
謙虚であるということをエピソードで示すことは難しいですが、面接の場では謙虚な姿勢を見せることができるでしょう。
そのために、ロープレを行うなどして挨拶や態度を正すことで面接対策することもおすすめです。
本当に謙虚な方は、自然な立ち居振る舞いをするだけでも、そのことが相手に伝わるものです。
相手の気持ちを汲み取る力
相手の気持ちを汲み取って行動できることも、企業が働く方に求める「気配り」と言えます。
クライアントなど社外の人間にだけではなく、社内で働く仲間に対しても同様です。
一緒に働く方の気持ちも汲み取ることができ、相手が何をしてほしいかを考えながら仕事することで、チーム全体の生産性向上に繋がるからです。
「周りを見て行動する」というアピールに加えて、相手の気持ちが汲み取れる力を持っていることもエピソードを添えてアピールすると良いでしょう。
この時のエピソードは前職での職場で、チームで何かを進めた経験を語ると良いです。
エピソードが月並みなものになりやすい場合や、人として当たり前の行動と思われてしまうといったおそれもあるため、できるだけあなたらしさをアピールすると良いでしょう。
【周りを見て行動する人の自己PR】「周りを見て行動できる」の上手な言い換え
直接「気配り」という単語を使わなくても、気配りができる人間だとアピールすることは可能です。
自分が気配りをしていると思うときに、どういったことに注意して何をしているのか考えてみると、言い換えがしやすいのではないでしょうか。
ただ一言で気配りができるとアピールするよりも、具体的に自分の行動や思考をアピールしたい方は、自分に合った言い換えを探してみると良いかもしれません。
ここで紹介する言い換え方を参考に、自分がどんな風に気配りをしているのか考えてみてください。
臨機応変に対応できる
あなたが周りを見て行動しているとき、それは周囲の状況に合わせて瞬時に対応を変えられる「臨機応変な対応ができる」と言い換えることができます。
会社員は周囲との関わりが仕事の成果にも大きく関わってくるため、臨機応変に対応できることは十分な自己PRとなるでしょう。
相手とのコミュニケーションが仕事では大切ですが、コミュニケーションに正解はありません。
そのため、その人に合った方法に切り替えられる人間は、人間関係の潤滑剤として重宝されるでしょう。
また、仕事では相手の事情で急に内容や納期が変わることも少なくありません。
臨機応変に対応ができる人材であれば、進行を止めることなく進められるため、大事な要素といえるでしょう。
相手の立場に立って物事を考えられる
気配りはまず相手の立場に立って、物事をどういう風に見ているのか、相手の目線に立つという考えがなければできません。
そこで、気配りができるということは、必然的に相手の立場に立って物事を考えることができていることを意味するのです。
なにより、相手の立場に立って物事を考えることができれば、仕事も円滑に進められるため、良いアピールポイントになるでしょう。
顧客相手以外であっても、後輩や上司相手など社内での人間関係を良好に築いていくためにも、相手の立場に立って物事を考えられることは重要です。
後輩が仕事でつまずいたり、悩んだりすることがあった場合、親身な相談相手となれることはあなたの長所の一つといえるでしょう。
主体的に行動できる
周りの状況を見て、自ら主体的に行動していくことは、周りへの気配りができるといえるでしょう。
主体的に動くといっても、独りよがりな行動ではありません。
周りの人のことを考えながら動く人は、仕事をするうえでも貴重な人材といえます。
とくに、自分から考えを発信していくのが苦手な人の気持ちを汲み取り、周囲に伝えることができるのはとても重要なことです。
また、自分たちのことを考えてくれる人が指揮を執って先導している場合、周りの人も支えようとしてくれるため、リーダーとしても申し分なく力を発揮できるのではないでしょうか。
どんな企業や業界であっても、主体的に行動できるという人は求められるため、アピールポイントといえるのです。
周りの人がやりたくないことにも取り組める
周りの人がやりたくないことにも取り組めることは、気配りができるということにつながります。
誰かがやらなければいけないけれど、誰がやるのか決められていない仕事は、溜まっていきがちです。
しかし、これを自ら進んでこなしていける人は、企業にとってもなくてはならない人材です。
ただ、自分だけが何度も引き受けていると、嫌な仕事を引き受けるのが当たり前だと思われてしまいます。
自分が嫌な仕事を引き受けていることを周囲にもわかってもらいながら、他の人にも平等に仕事をしてもらえるように指示を出したり、お願いしたりすることが大切です。
他人のために、嫌がられる仕事を率先できることは、責任感のある素晴らしい長所といえます。
協調性がある
周りを見て行動するタイプということは、人と歩幅を合わせて行動できる協調性を持っているということになります。
協調性は、案外誰もが持てるものではありません。
個性を大事にする風潮があるため、個人プレー型の社会人が多くいることも事実です。
しかし、会社は様々な人が一つになって働いています。
そのため、会社員である以上協調性は必須のスキルです。
過去にチームで何かを成し遂げた経験があれば、ぜひアピールしましょう。
【周りを見て行動する人の自己PR】作成までの手順
次に、自己PRで気配りをアピールする際の文章の作り方やエピソードの考え方を紹介します。
気配りをアピールするための最大のポイントは、どのエピソードでその気配りをわかりやすく紹介するかです。
本当に気配り上手なのに、文章を作るのが苦手で上手にアピールできなかったという方もいらっしゃいます。
エピソードが弱くて自己PRに失敗するのは非常にもったいない失敗です。
文章の作り方を「手順」「構成」「注意点」に分けて解説していますので、ぜひ参考になさってください。
手順
まずは、自己PRを作る際の手順を「エピソード探し」「選択」「深掘り」に分けて紹介します。
どのポイントも大切なので、あせらず時間を変えて取り組みましょう。
企業のエントリー時期が来る前に、早め早めに準備を進めておくことが大切です。
①エピソード探し
最初に、自分の過去の経験から紐解いて、周りを見て行動できたエピソードを書き出していきましょう。
学生時代ならアルバイトやサークル活動、前職での経験なら企画やチームセリングなど、さまざまな場面でエピソードが思い浮かぶはずです。
なお、エピソードの説得力を上げるポイントは「客観的な評価」を持っていることです。
エピソードを語る際、どのようなシーンで誰に感謝されたかなど、他者を入れて伝えると客観的評価を伝えることができるでしょう。
エピソードを探す際は、人から感謝されたものを中心に思い返してみましょう。
②選択
次に、たくさん書き出したエピソードの中から特に「気配り」を強く感じられるエピソードを選ぶステップです。
迷った時は自分で決めるのではなく、家族や友達など第三者にどれが魅力的か選んでもらうのも良いでしょう。
気配りが「感じられやすい」ということも大切ですが、わかりやすく短くまとめられるかも重要なポイントです。
仕事内容を詳しく書かなければわかりにくいなど、説明がどうしても煩雑になってしまうというエピソードはあまりおすすめできません。
③深掘り
最後に、選んだエピソードに関して「なぜその行動をしたのか」「どのような気持ちを抱いたか」「その結果どのような状況になったか」など深掘りしていくようにしましょう。
企業側が自己PR欄で見たいのは、「どんな行動をしてきたか」「体験談からどんな学びを得たか」といったポイントです。
エピソードの深掘りが進めば、自分の強みを入社後も活かしたいという形で「将来性」のアピールもしやすくなります。
深掘りができない・難しいと感じた時は、エピソードの選び直しをすることをおすすめします。
補足|自己分析もおすすめ
過去の体験から具体的な自己PRのポイントが見つからない場合、自己分析をしてみてはいかがでしょうか。
転職活動における自己分析は、自分の過去の経験をたぐっていくことで強みを発見したり、志向性を図れるということがメリットです。
なお、自己分析は大手転職サイトなどで無料で使うことができます。
10分程度で終わるものが大半なので、ぜひやってみてください。
構成
次に紹介するのは、基本的な自己PRの文章構成です。
ビジネスシーンで相手に何かを伝える際、論理的な構成になっていることがマナーとされています。
その構成方法は様々ですが、もっとも分かりやすいおすすめの構成は「PREP法」にのっとった文章構成です。
この構成に沿って文章を作ると、論理的な文章になりやすく文章に説得力が出るためです。
なお、PREP法とは、最初に要点(Point)を伝え、次にその理由(Reason)、具体例(Example)と文章を進めていくやり方です。
そして最後にもう一度結論・主張(Point)をまとめる四段階の構成です。
これらの頭文字をとって「PREP法」と呼ばれています。
転職活動のあらゆる局面で役立つので、ぜひこの文章構成をマスターしておきましょう。
①結論
PREP法最大のポイントは、最初に結論を持ってくることです。
「私の強みは気配りのできる人間であることです」「私は気配りを利かせ、多くの方から感謝をいただくことを心がけて行動してきました」といった文が該当します。
最初に話す内容を明確にしておくことで、採用担当者がその後の文章も読みやすくなるのがメリットです。
採用担当者の方は何百枚と応募書類をチェックするので、文章のすべてに細かく目を通せません。
文章の最初に結論を書いていないと、読み飛ばされてしまうリスクもあります。
②理由
結論についてその理由を紹介します。
具体的なエピソードの前に理由を紹介するのは、相手に「なぜ?」という疑問を抱かせないようにする効果があります。
具体的には、「アルバイト先で気配りを武器に売上ナンバーワンを達成しました」「その能力を評価され部活で○○の役職を任されました」といった文を書くことができるでしょう。
ここまでは誰が「気配り」をアピールする文章を作っても、それほど大きな差はつかないはずです。
内容で強く応募者の個性が出るのは、次の「具体例」になるでしょう。
③具体例
結論や理由について具体的なエピソードを紹介します。
エピソードを書くうえで大切なことは、「どんな課題に直面したか」「課題を克服するためにどんな行動をしたか」「その結果どうなったか」をわかりやすく紹介することです。
この具体例の段階では、直接「気配り」という言葉を使うと抽象的になってしまいます。
噛み砕いて具体的なエピソードを紹介し、自身の個性を打ち出していきましょう。
文賞を手短に、わかりやすくまとめる力も求められます。
④結論
最後に、「この経験を活かし、入社後も気配りを活かした営業マンになりたい」といった結論の文章で締めくくるようにしてください。
改めて自分が気配りのできる人間であるという主張をしたうえで、強みを入社後の仕事で活かす意欲を持っていると書くことで働く姿を相手に想像させることができます。
この書き方をすることは、自分の志望度の強さをアピールするうえでも大いに役立ちます。
企業としても、内定を出したら辞退せず確実に来てくれる人や本当に自社を第一志望にしている人に来てほしいと考えるのは当然です。
注意点
次に、書類や面接で「気配り」を軸に自己PRする際の注意点を紹介します。
気配りを強みにするのであれば、書類上の文章だけでなく就職活動中の行動すべてでその長所を立証することが大切です。
せっかくの自己PR欄に矛盾が生まれないよう注意深く行動しましょう。
書類
まず、書類を提出するうえでの主な注意点を7つ紹介します。
①PREP法を用いる
②エピソードは一つに絞る
③仕事での活かし方を説明する
④「困っている友達を助けてあげた」など、当たり前の内容は書かない
⑤具体的なエピソードを書く際に「気配り」という言葉を直接使わない
⑥句読点を打って1文を短くする
⑦誤字脱字を防ぐために必ず見直しをする
自己PR欄以外の部分でも、細かいミスがないか気を付けましょう。
書類に間違いが多いとまったく気配りができる印象を与えられません。
面接
面接での態度は、周りを見て行動する人間であることを実証するために大切なポイントです。
「気配り上手です」と口先だけで言っていても、実際の姿を見せなければ何の説得力もありませんから、気を抜かず行動しましょう。
主に以下の5点を注意してください。
①時間を守る
②挨拶とお礼をする
③言葉使いや敬語を正しく使う
④聞き取りやすい声で話す
⑤一人で長く話しすぎない
これらの5点は基本的なビジネスマナーでもあります。
敬語に不安のある方は、事前に勉強しておきましょう。
企業とのやり取り
メールでの企業のやり取りは、その後もメールボックスに保存されているものです。
実は結構見られることがあるので、注意してメールを送りましょう。
以下のポイントに気を付けてください。
①連絡は就業時間内に送る
②見たらすぐに返信をする
③見やすいように内容は簡潔にする
④敬語や言葉遣いに気を付ける
⑤誤字脱字を防ぐために必ず見直しをする
なんらかの理由で返信が遅くなってしまった時には、お詫びの一言も添えておくことも気配りができると示すことにつながります。
【周りを見て行動する人の自己PR】気配り上手が評価されやすい職業
周りを見て行動することは、どの職業においても大切な姿勢です。
しかし、その強みがより活かせる職業はいくつか存在します。
例えば、営業やコンサルタントなどのクライアントワークや、ホテルスタッフなどの接客業です。
そのほかにも、社内を支える総務事務などもあります。
ここからご紹介するのは、周りを見て行動するタイプの人におすすめしたい職業です。
まだ転職先が決まっていない人は、ぜひ参考にしてください。
営業
営業はとくに周りを見て行動しなければなりません。
クライアントには様々なタイプがいるため、歩幅を合わせて分かりやすく提案しないと理解してもらえないからです。
また、クライアントにだけではなく、社内の仲間に対しても同様です。
基本的に営業は一人で外回りをすることが多いですが、その背景には社内で営業を支える営業事務やアシスタントの存在があります。
自分一人だけで売り上げているわけではないので、メンバーが気持ちよく働けるように配慮する必要があります。
周りを見て行動できるタイプの人なら、メンバーからも評価が上がり、お互いに仕事がしやすいでしょう。
総務事務
総務事務は会社のあらゆる分野の事務を担当しているため、視野が広いことが求められます。
周りを見て行動できるタイプの人は、会社に存在する様々な部署からの依頼にも臨機応変に対応することができるでしょう。
また、総務事務はとくに月末や年度末に繁忙期を迎えます。
総務部全員が大量のタスクを抱えているため、時には仲間同士で助け合わなければなりません。
周りに配慮できる人は、職場の人間関係も良好にしてくれるでしょう。
航空会社のグランドスタッフ
ニッチな職業ですが、航空会社のグランドスタッフも、周りを見て行動する気配り力が求められます。
空の便は、電車などの陸の便よりも運休することが多く、ダブルブッキングなどのトラブルに見舞われることもあります。
そこで、気配りができる人は臨機応変な対応でトラブルの対処がしやすくなります。
また、膨大な数の受付をこなさなければならないため、常に周りに目を配って業務生産性を上げることも大切です。
ホテルのフロントスタッフ
ホテルのフロントスタッフは単純に受付をしているだけでなく、予約管理や事務作業などもマルチに行っています。
そのため、視野を広くして様々なことに目を向けられる人でないとつとまりません。
また、ホテルのフロントはホテルの顔です。
周りにどう見られているか意識して行動できなければ、ホテル自体の評価もどんどん下がってしまうでしょう。
気配り力や臨機応変な対応ができる力は、とても重宝されます。
コンサルタント
コンサルタントも、営業同様にクライアントワークです。
そのため、クライアントがどういう気持ちを持って課題に向き合っているかに気づかなければなりません。
また、コンサルタントの場合、経営者や役員と接する機会が大半です。
経営コンサルタントともなれば、株主総会や役員会議に出席することもあり、経営者層と同じ空間で一つの物事に対して話し合わなければなりません。
介護士
介護士は、福祉施設で複数の利用者さんに目を配る必要があるため、周りを見て行動するスキルが必須です。
とくにデイサービスなどの場合、数十名の利用者さんに対して10名未満のスタッフで対応をしなければならないことが多いです。
利用者さんが安心して過ごせているかに気を配りつつ、他のスタッフの業務が滞っていないかも目を配る必要があります。
【周りを見て行動する人の自己PR】気配り上手の自己PR例文
最後に、「気配り」をアピールするための例文を3つ紹介します。
どの例文も200文字程度になっており、これは面接で「自己PRをしてください」と言われて話した際に1分くらいに収まるボリュームです。
面接では1分程度で答えることが必要な場面も多いので、自己PRもできるだけ簡潔な内容を用意しておくようにしましょう。
以下の例文は「PREP法」の基本にも則っているので、その点もぜひご確認ください。
文章の最初に結論を簡潔な短い文で示しています。
例文① 周りを見て行動
前職のチームでは、一つのプロジェクトに対して5名のメンバーで担当しておりました。
この時の私は会議でのファシリテーターを任されることが多く、チームの一人ひとりが平等に発言できるように配慮しておりました。
例文② 相手の立場に立ったサービス
アパレルは、お客様との接客だけでなくその方の私服や持ち物などから好みやファッションとの相性を感じ取る必要があります。
相手が普段どんな服を着るのかなどを考えて接客することで、先月、先々月とトップセールスを記録することができました。
貴社に入社できた際も、常にお客様の立場に立って考える気持ちを忘れずに売上に貢献したいと考えています。
例文③ 細やかな気遣い
このように考えるようになった大きなきっかけは、ビジネスフェアのイベントを手伝ったことです。
小さなお子さん連れのお客様を、途中でトイレに行く可能性を考えて出口に近い席に案内したことで複数の方から感謝の言葉をいただきました。
ちょっとした気遣いにおいても仕事の貢献になると感じたことは、私にとって貴重な経験です。
入社後もこうした気遣いを大切にし、貴社や商品の評価を上げられる社員になりたいと考えています。
例分④一歩先を読む力
私がこの強みに気づいたのは、前職で営業事務の仕事をしていた時のことです。
営業事務は、基本的に営業から指示された書類作成等を行いますが、営業によっては指示漏れをしてしまう人もいます。
そこで私は、担当している営業が次に何を提案するのかを常に把握し、指示漏れがあってもタスクが滞らないように先の行動を心がけておりました。
例分⑤チームへの貢献力
5名のメンバーで市場調査やアンケートを分担していましたが、新人だった私は他の先輩が仕事を進めやすいように業務を手伝うことで生産性を上げる努力をしました。
おわりに
「気配り」は、その性質によっては具体的なエピソードに落とし込むことが難しいアピールポイントです。
しかし、気配りのできる人間を嫌いな方はまずいませんし、ビジネスの場面でも気配りができるかどうかは仕事の質に直結します。
魅力的なエピソードを書くためには、自己分析をしっかり行い深掘りしたエピソードで勝負することが大切です。
このように、自分の魅力について改めて考える経験は、実際に営業マンとして働く際にも活きてきます。
営業は「この人なら信頼できる」「この方から買いたい」と思ってもらえるようになることが重要な仕事です。
自分がお客様から選んでもらえる営業マンになれるようにするための第一段階として、自分の気配りがどんな場面で力を発揮するかじっくり考えてみましょう。
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