営業におけるクロージングとは?成約率を上げる商談テクニックと対応術を解説
はじめに
「商談は順調に進むのに、最後で失注してしまう」
「『検討します』と言われた時の対応がわからない」
このような悩みを抱える営業担当者は少なくありません。
営業におけるクロージングとは、単に契約を迫る段階ではなく、顧客の最終的な意思決定を後押しする重要なプロセスです。
この記事では、クロージングの基本から実践的なテクニック、断り文句への切り返し方まで、トップ営業が実践する商談テクニックについて詳しく解説します。
【営業のクロージング術】クロージングとは
クロージングとは、英語の「close(閉める・締めくくる)」を語源とする営業用語で、商談を成約に導く最終段階を指します。
しかし、単に契約を迫るだけの行為ではありません。
営業活動全体の中で、クロージングは顧客の購買意欲を最終確認し、残された懸念や課題を解決して契約締結へと導く重要なプロセスです。
優秀な営業担当者は、このクロージングの段階で顧客との信頼関係を最大化し、自然な流れで成約へとつなげています。
クロージングの意味と重要性
営業におけるクロージングが重要な理由は、主に3つの観点から説明できます。
1. 営業成果を決定づける最終ステップ
どれだけ優秀な提案を行っても、最終的にクロージングで成約に至らなければ営業活動は失敗に終わります。
クロージングは、それまでの営業活動の成果を実際の契約に変える、「最後の一押し」となる重要な局面です。
2. 営業成績に直結する成約率の向上
クロージング技術の向上は、営業担当者の成約率に直接影響します。
同じ商談数でも、クロージングの質が高い営業担当者ほど多くの契約を獲得し、目標達成率も高くなります。
3. 顧客満足度の向上と信頼関係の構築
適切なクロージングは、顧客の不安や懸念を解消し、安心して契約できる環境を提供します。
強引な契約締結ではなく、顧客の立場に立った提案により、長期的な信頼関係の構築にもつながります。
商談全体の流れ
営業が顧客に初回アプローチしてから成約に至るには、クロージングを含めていくつかのフェーズがあります。
どのようなフェーズがあるのか、まずは全体の流れを確認しておきましょう。
①事前準備
資料のまとめなど、営業を行うための準備をします。
②アイスブレイク
軽く雑談をし、初対面の顧客とのあいだにある緊張をほぐします。
③ヒアリング
顧客が抱えている悩み、目標などを聞き出します。
④オファー
顧客の悩みに対し自社のサービスや商品を提案します。
⑤テストクロージング
成約確度を上げるためにテスト的にクロージングをします。
⑥クロージング
今までやりとりしてきた中で出た課題を払拭できる提案をして、契約するか否かの最終決定を委ねます。
⑦成約
契約を結びます。
ヒアリングをして課題を引き出し、テスト的にクロージングすることで自分が考える提案が相手のニーズに沿った内容かを確認。
そして最終的に提案内容を調整しクロージングをすることで成約確度を上げます。
クロージングをうまく行うためには、それまでのフェーズで顧客との信頼関係を築くことが肝心です。
つまり、クロージングに入る前のアイスブレイクやヒアリング、オファーの段階で、しっかりと顧客の心をつかんでおくことが大切ということになります。
クロージングの流れ
商談全体の流れの中で、成約確度を上げるために最も重要なのがテストクロージング以降のフェーズです。
段階的にクロージングトークをして行くことで、相手のニーズに合致した提案ができるようになり、成約確度が向上します。
ここからご説明するのは、テストクロージングから成約に至るまでの各フェーズで押さえておきたいポイントです。
どんな業界のトップ営業マンも大切にしていることなので押さえておきましょう。
01.テストクロージング
テストクロージングとは、簡単にいうとテスト的にクロージングをすることです。
最初の商談で行なったヒアリングと提案に対し、どの程度購買意欲があるのかを確認したり、どの課題が払拭できれば契約してもらえるかを対話ベースでおこないます。
例えばあなたがIT営業で業務効率化DXシステムを提案していたとしましょう。
契約してもらうためには顧客が契約することに対して何に課題を持っていて、何が払拭できれば契約に至るのかを確認する必要があります。
ここで活用されるのがテストクロージング。
「⚪️⚪︎の課題が払拭できればご契約いただけそうですか?」と、契約にYESをもらうために確認しておきたいことを聞いて、最終的なクロージングまでに成約確度をどんどん上げていくことが目的です。
いきなりクロージングをして相手のニーズに沿わない提案をしてしまっては本末転倒。
しかしテスト的にクロージングをすることで、最終決断を促すときに効果的な提案ができるようになります。
初回商談を終えて最終決断を促すまでは、こまめに顧客とやり取りを重ねてクロージングの質を上げる必要があるのです。
02.クロージング
クロージングは、初回商談で決めた顧客との期日(いつまでに返事がもらえそうか)に最終決断をしてもらうフェーズ。
ただし、ここでただ「YES」「NO」の判断を
-
- してもらうようなトークで進めてはいけません。
「NO」の選択肢を与えてしまうような話し方では相手も断りやすくなってしまうので、できるだけ商談ベースで話し合いをしましょう。
クロージングの商談でやっておきたいこととしては、初回商談からテストクロージングまでのやり取りで課題になった事項に対し、それを払拭できるようなプランを提示することです。
できれば2つ3つのプランを用意しておき、「どちらが良いですか」といったスタンスで相手にNOの選択肢を与えないような進め方が良いでしょう。
また、クロージングは商談において最も熱のこもった場面でもあるため、自分の想いも伝えるとより効果的です。
「御社の取り組みに感動したからこそ、私たちの商品でより良い環境を提供したい」などと、相手の感情を動かすような伝え方を心がけましょう。
03.成約
効果的なクロージングテクニックによって無事「契約します」という言葉が聞けたら、無事に成約に至ります。
ただし、この段階でもまだ安心してはいけません。
契約する意思を確認できても、それはただの口約束。
実際に契約書にサインをしてもらわなければ「成約」とは呼べないのです。
よくある失敗談としてあげられるのが、口頭で契約の意思を確認してから他社にリプレイスされてしまったり、新たな懸念点が出て失注に至ることです。
いずれもきちんと契約書をいただくまでにフォローが足りていないことが要因。
営業は契約書をもらうまでが仕事なので、口頭で契約の意思が確認できたからといって対応をおざなりにしてしまうのは御法度です。
契約から導入に至るまでのスケジュールを決めて、先方に合意をとって計画的に進めましょう。
【営業のクロージング術】効果的なテクニック
クロージングは、営業のたびに必ず行う必要があります。
クロージングをせずに結果を先延ばしにすると、顧客が契約に対して消極的になったり、ライバル企業の横入りがあったりするからです。
つまり、商談へ行ったその日のうちにクロージングまで行うことが成約率アップのポイントとなります。
しかし、闇雲に契約を迫ればいいわけではありません。
以下では、当日中に成約へ至るためのテクニックとして5つを紹介します。
やらない理由を仮説だてしておく
クロージングのフェーズで失注してしまう人の多くが、顧客に懸念点やマイナス事由を言われた時に引き出しを用意できていません。
初回商談で課題をとことんヒアリングできたとしても、実はもっと奥深くに課題が眠っており、クロージング商談で「実はこういう理由もあって、契約ができない」という判断になってしまうことはよくある話です。
最終的な判断を委ねる場で新たな課題が出てきてしまっては元も子もありません。
相手が持っているであろう懸念点や断り文句については、初回商談前の事前準備の段階で想定しておき、切り返しトークを用意しておきましょう。
こうしたやらない理由の仮説立てが多ければ多いほど、クロージング商談でより多くの引き出しを持って切り返しトークをすることができます。
購買意欲があるか直接聞く
まずは、顧客に購買意欲があるかどうかを直接聞くようにしましょう。
直接的なワードチョイスの方が相手のニーズが掴みやすく、悩んでいる顧客の背中を押すきっかけになることもあります。
ただし、「契約しますか?」とたずねるだけではなく、今日契約をすることで得られるメリットなどを説明するのがポイントです。
例えば、「ご契約いただける方向性であれば、⚪︎⚪︎円の割引ができないか社内で相談してみるので、ご契約のご意志はいかがでしょうか」など、今だけの値引きや特典などについて提案するのもよいでしょう。
今契約することがどれほどお得かしっかり説明することで、前向きに検討しなければならない必要性を感じさせることができます。
ただし、なかにははじめから値引き目当てで契約を渋ってみせる人もいます。
その点はしっかり見極めるようにしてください。
テストクロージングトークを準備しておく
先述した通り、テストクロージングは効果的なクロージングをするために必ずやっておきたいことで、いわゆる「ジャブを打つ」ようなものです。
現段階における顧客の購買意欲を確認することで、最終提案時により精密性の高いプランを提案することができます。
テストクロージングは初回商談でサービスや商品について説明をしたあとや、商談の後日に電話でフォローを入れる際に行います。
「何か、気になる点や聞いておきたい点があるでしょうか?」と質問を投げかけることで、最終的な結論を出す前の顧客の気持ちを確認することができますし、最初に聞けなかった課題を見つけることができるので、効果的なクロージングをするために必ずやっておきたいことです。
また、提案した「紹介したサービスのなかで、導入していただくとしたらどれでしょうか?」「紹介したサービスで課題の解消はできそうでしょうか?」といった質問も効果的です。
これらの質問に対して積極的に返答をするようであれば、その顧客は購買意欲があるといえます。
反対に消極的であっても、購買意欲を上げるためにどんな方向から提案をしたら良いかがわかるので、その先の営業がより効率的になるでしょう。
選択肢を提示する
人は、自分で選んだものに対してより強い愛着を抱くものです。
一方的にすすめられたものよりも、自分で選んだもののほうが納得をして購入してもらえますし、成約後も継続して利用してもらえる可能性が高くなります。
商品やサービスを提案する際は、2つ以上、できれば3つの選択肢を用意して、顧客に選んでもらうようにするとよいでしょう。
また、選択肢をいくつか用意しておくと「商品を買うか買わないか」という判断から、「どちらの商品を買うか」という判断に意識が変わり、商談を進めやすくなります。
選択肢を提示するときは、価格やサービス内容が異なるものを用意するのがポイントです。
比較対象があることでそれぞれのサービスや商品のよさが際立つようになり、顧客の興味をより強く引くことができるでしょう。
成約後の提案をする
成約後の提案をすることで、成約率をアップさせられます。
サービスの運用方法を説明して、成約後のイメージをもってもらいましょう。
また、「このサービスをどのように運用するご予定でしょうか?」「コースやオプションはどのようなものをご希望しますか?」といった質問を投げかけるのもおすすめです。
サービスや商品を利用している場面のイメージをしてもらうことで、購入を前提とした会話にすることができ、顧客の購買意欲をより強くできます。
成約後の提案をするときは、サービスや商品を購入することで得られるメリットや、購入しないことで発生するデメリットなどについてもしっかり説明することが大切です。
購入後に得られる特典などがあれば、それらもあわせて紹介するようにしましょう。
YES BUT法を使う
顧客に対して反対意見を述べる際に、まず相手の言うことを肯定(YES)してから反対意見(BUT)について述べることを「YES BUT法」といいます。
自分の意見を頭ごなしに否定されれば、誰でも嫌な気持ちになるものです。
一旦、相手の意見を肯定することで、相手の気分を害することなく、自分の意見を伝えられるようになります。
たとえ相手の不安な気持ちを払拭するつもりでも、まずは相手の不安な気持ちを受け入れるようすることが大切です。
そうすることで相手もこちらの意見を聞き入れやすくなり、商談をよりスムーズに進められるようになるでしょう。
【営業のクロージング術】よくある断り文句への対応策
クロージングの際に必ずといっていいほど出てくるのが、顧客からの断り文句です。
「予算がない」「検討します」「上司に相談してから」といった返答に対して、適切な切り返しができるかどうかが成約率を大きく左右します。
重要なのは、これらの言葉を単純な「断り」として受け取らないことです。
多くの場合、顧客は何らかの不安や懸念を抱えており、それを解消できれば契約につながる可能性があります。
以下では、代表的な断り文句に対する効果的な対応策をご紹介します。
「予算がない」と言われた時の切り返し方
「予算がない」という断り文句は、営業現場で最も頻繁に耳にする言葉の一つともいえます。
しかし、この言葉の真意を見極めて、適切な切り返しを行うことが非常に重要です。
「おっしゃる通りですね。予算は重要な検討要素だと思います」と一度受け入れましょう。
その上で、「差し支えなければ、どの程度の予算感をお考えでしょうか?」と具体的な数字を確認します。
2.投資対効果を提示する
予算額が判明したら、ROI(投資対効果)の観点から提案を見直します。
「年間○○万円のコスト削減効果を考えると、実質的な負担は少なくなります」といったように、長期的なメリットを数値で示すことが効果的です。
3.分割払いや段階導入を提案
一括での導入が難しい場合は、「まず最低限必要な機能から始めて、効果を実感していただいた後に拡張していく方法もあります」と代替案を提示しましょう。
「検討します」と言われた時の対処法
「検討します」は、営業担当者が最も対応に困る断り文句の一つです。
この言葉には複数の意味が隠れているため、真意を探ることが重要です。
1.検討内容を具体化する
「ありがとうございます。どの点について検討されるのでしょうか?」と質問し、具体的な検討ポイントを明確にします。
価格なのか、機能なのか、導入時期なのかによって、対応方法が変わってきます。
2.検討期限を設定する
「いつ頃までにご判断いただけそうでしょうか?」と期限を確認しましょう。
期限を設けることで、検討が長期化することを防げます。
また、「来週の金曜日までにお返事をいただければ、特別価格でご提案できます」など、期限内契約のメリットを提示することも効果的です。
3.追加情報の提供を申し出る
「検討材料として、他にお伝えできることはありませんか?」と積極的にサポートする姿勢を示します。
事例資料や詳細な仕様書など、判断に必要な情報を提供することで、前向きな検討を促進できます。
「上司に相談してから」と言われた時の進め方
「上司に相談してから」という返答は、決裁権限の問題を示唆しています。
この場合、上司を巻き込んだ提案に切り替える必要があります。
1.決裁プロセスを確認する
「上司の方はどのような点を重視されるでしょうか?」「決裁にはどなたの承認が必要ですか?」と決裁フローを把握しましょう。
組織の意思決定プロセスを理解することで、適切なアプローチが可能になります。
2.上司向け資料の作成を申し出る
「上司の方にご説明いただく際の資料をご用意しましょうか?」と提案します。
担当者が上司に説明しやすい形で情報を整理し、提案の魅力が確実に伝わるようサポートするのも、次につながる一手です。
3.直接説明の機会を求める
可能であれば、「お時間をいただけるようでしたら、上司の方に直接ご説明させていただくことも可能です」と申し出ましょう。
直接的なコミュニケーションにより、提案内容をより正確に伝えることができ、成約率向上が期待できます。
【営業のクロージング術】困った場面での打開策
クロージングの場面では、予想外の事態が発生することがあります。
商談中に突然沈黙が生まれたり、準備していなかった質問を受けたりすることは、経験豊富な営業担当者でも避けられません。
このような困った場面で重要なのは、慌てずに適切な対応を取ることです。
沈黙を効果的に活用する方法や、想定外の質問に対する切り返し方を身につけることで、むしろ商談を有利に進めることができます。
商談中の沈黙への対応方法
営業の商談中に沈黙が生まれると、多くの営業担当者は焦ってしまいがちです。
しかし、沈黙は必ずしもネガティブな要素ではありません。
適切に活用することで、顧客の思考を促し、より良い結果を導くことができます。
ゴールデンサイレンスの活用法
「ゴールデンサイレンス」とは、顧客が提案内容について真剣に検討している時間を指します。
顧客が沈黙している間は、提案された内容について内部で検討や計算を行っている可能性があります。
- 10〜15秒程度は待つ姿勢を保つ
- 相手の表情や仕草を観察し、検討状況を推察
- 焦って話しかけず、顧客が自然に話し始めるまで待つ
この時間を遮ってしまうと、顧客の思考プロセスを妨げることになりかねません。
沈黙を破るタイミングの見極め方
沈黙が続く場合、適切なタイミングで会話を再開する必要があります。
観察ポイントに応じて、対応方法を柔軟に変更しましょう。
| 観察ポイント | 対応方法 |
| 困惑している様子 | 追加説明を行う |
| 真剣に検討中 | もう少し待つ |
| 視線が泳いでいる | オープンクエスチョンで声かけ |
沈黙を破る際は、「何かご不明な点はございませんか?」「どのような点が気になりますでしょうか?」といった、顧客の懸念を引き出すオープンクエスチョンから始めることが効果的です。
想定外の質問・懸念への対処法
クロージングの場面では、事前に予想していなかった質問や懸念が出てくることがあります。
このような状況でも冷静に対応することで、顧客との信頼関係を維持し、成約につなげることができます。
準備していない質問を受けた時の対応
営業活動では完璧な準備をしていても、予想外の質問を受けることがあります。
このような場面での対応方法が、営業担当者の真価を問われる瞬間です。
- 素直に認める:「申し訳ございません、詳しく調べてお答えいたします」
- 具体的な期限を約束:「明日の午前中までに資料をお送りします」
知らないことや準備していないことについては、素直に認める方が信頼関係の構築につながります。
設定した具体的な期日については厳守し、信頼を獲得していきましょう。
競合他社について聞かれた時の答え方
クロージングの場面で競合他社について質問されることは珍しくありません。
この質問への回答方法は、成約率に大きく影響する重要な要素です。
- 競合を尊重:「○○社様も優秀な企業だと思います」
- 差別化を明確に:「私どもの強みは△△の部分でより特化したサービスを提供できることです」
- 具体例で説明:「実際にA社様では、○○という成果を上げることができました」
他社を批判するのではなく、相手を尊重しながら自社の優位性を伝えることで、顧客からの信頼を獲得しつつ契約につなげることができます。
【営業のクロージング術】商談で意識するポイント
効果的なクロージングには、テクニックだけでなく顧客の本質的なニーズを理解し、相手の立場に立った提案が不可欠です。
相手の表情や反応から真の課題を読み取り、最適な解決策を提示することで、信頼関係を築きながら成約につなげることができます。
潜在的なニーズと本質を引き出す
商談において顧客のニーズを正確に把握するためには、表面的な要望だけでなく、言葉の奥に隠れた本質的な課題を見つけ出すことが重要です。
顧客は法人・個人を問わず、口に出している以上に多くのことを考えており、特に懸念点については胸に秘めていることが一般的です。
本質的ニーズを引き出すために、以下のアプローチを意識してみてください。
- 事前リサーチの徹底:相手先の業界動向や企業課題を詳しく調査
- 仮説立てによる準備:懸念点として出るであろう課題を事前に想定
- 反応観察による調整:商談中の相手の表情や仕草から真のニーズを推察
このプロセスを通じて、表面的な対話では解決できない深層の課題にアプローチすることで、顧客が本当に求めている解決策を明確にできます。
結果として競合他社との差別化を図り、的確な提案につなげることが可能になります。
相手視点で提案する
成功する営業担当者は、常に顧客の立場に立って提案を行います。
この姿勢こそが、成約率向上の鍵となる要素です。
顧客は商品やサービスそのものを求めているのではなく、自社が抱える課題の解決を望んでいることを理解する必要があります。
「売る」という意識から「解決する」という意識への転換が重要で、「一緒に課題を解決しましょう」というスタンスを示すことで、顧客との関係性が劇的に変化します。
自社の利益よりも顧客の成功を第一に考える姿勢を貫くことで、顧客は営業担当者を「売り込む人」ではなく「課題解決のパートナー」として認識するようになります。
このような顧客視点での提案を継続することで、顧客からの信頼を獲得し、自然な流れでクロージングに導くことが可能になるでしょう。
クロージング前に確認すべきチェックポイント
クロージングの成功率を高めるためには、本格的なクロージングに入る前に、顧客の購入条件や意思決定の状況を体系的に確認することが重要です。
クロージングの前に以下のポイントについて確認できているか、意識してみてください。
基本条件チェックリスト
| 確認項目 | 詳細内容 | チェック |
| 予算確保 | 購入に必要な予算が確保されているか | □ |
| 決裁者 | 最終決定を行う人物が明確になっているか | □ |
| 必要性 | 顧客の課題と提案内容がマッチしているか | □ |
| 導入時期 | いつから使い始めたいか明確になっているか | □ |
| 競合比較 | 他社との比較検討状況を把握しているか | □ |
商談進行チェックリスト
| 確認項目 | 詳細内容 | チェック |
| 契約後の説明 | 契約後の流れや手続きを説明済みか | □ |
| 選択肢の絞り込み | 提案プランが適切に絞り込まれているか | □ |
| メリットの伝達 | 機能ではなく顧客への利益が伝わっているか | □ |
| 購入意欲 | 顧客の関心度や前向きな反応があるか | □ |
| 不安・懸念 | 顧客の心配事や疑問点が解消されているか | □ |
これらの条件が揃っていない場合は、クロージングを急がず、不足している要素を補完することが成約への近道となります。
【営業のクロージング術】成約率を下げるNG行動
クロージングで成果を上げるためには、効果的なテクニックを身につけることと同じくらい、避けるべき行動を理解することが重要です。
NG行動は、以下4つです。
- 強引に契約を迫る・プレッシャーをかけすぎる
- 顧客の話を聞かずに一方的に説明する
- 曖昧な返事で商談を終了してしまう
- 顧客の検討時間を与えない
これらは、多くの営業担当者が無意識に行ってしまいがちな行動です。
顧客との信頼関係を損ない、成約率を大幅に下げる原因となりますので、注意しましょう。
強引に契約を迫る・プレッシャーをかけすぎる
「今日中に決めてください」「この機会を逃すと損をしますよ」といった強引な契約催促は、顧客に不信感を与える典型的なNG行動です。
過度なプレッシャーは顧客の購買意欲を削ぎ、むしろ競合他社への流出を招く結果となります。
真の営業力とは、顧客が自然に「契約したい」と感じられる環境を作ることです。
焦りから生まれる強引な手法では、一時的な成約は得られても長期的な信頼関係は築けません。
顧客の話を聞かずに一方的に説明する
営業担当者が商品説明に夢中になり、顧客の反応や質問を無視してしまうケースは少なくありません。
一方的な説明は、顧客のニーズを見落とし、的外れな提案につながる危険性があります。
また、顧客は「自分の話を聞いてもらえない」と感じ、営業担当者への不信感を抱きます。
成功するクロージングには、顧客との対話が不可欠です。
相手の反応を観察し、質問や懸念に丁寧に答える姿勢こそが信頼関係の基盤となります。
曖昧な返事で商談を終了してしまう
「検討します」「また連絡します」といった曖昧な返答で商談を終えることは、機会損失につながる大きなNG行動です。
このような状況では、顧客の真意や検討ポイントが不明確なまま時間が経過し、競合他社に流れるリスクが高まります。
曖昧な返事を受けた際は、具体的な検討内容や期限を確認し、次回のアクション計画を明確にすることが重要です。
「どの点について検討されますか?」といった質問で、真の課題を把握する努力を怠ってはいけません。
顧客の検討時間を与えない
即決を求める余り、顧客に適切な検討時間を与えないことは、信頼関係を損なう重大なNG行動です。
特に高額商品や重要な意思決定を伴う提案では、顧客は社内での相談や比較検討を必要とします。
検討時間を与えずに急かすことで、顧客は「この営業担当者は自分の都合しか考えていない」と感じ、取引を敬遠する可能性があります。
適切な検討期間を設定し、その間のサポートやフォローアップを行うことで、顧客の不安を解消し、成約率向上につなげることができます。
まとめ
営業クロージングで成約率を上げるには、適切なテクニックと顧客視点での提案が重要です。
テストクロージングで購買意欲を確認し、「検討します」「予算がない」などの断り文句には事前準備した切り返しで対応しましょう。
選択肢提示やYES BUT法などのテクニックを活用すれば、自然な流れで成約につなげられます。
ただし、強引な契約催促や一方的な説明には注意が必要です。
あくまで顧客の課題解決を第一に考えた提案を心がけてください。
商談件数に対して成約率が伸び悩んでいる方は、今回紹介したテクニックを実践してみましょう。
クロージングスキルの向上により、営業成果が格段に変わるはずです。
話題沸騰中の人気診断ツール
今の仕事、本当にあなたに合っていますか?
転職活動で最も避けたい「ミスマッチ」。 失敗しないキャリア選びの第一歩は、自分自身の特性を客観的に把握することから始まります。「64タイプ性格診断」X 「適職診断」。後悔のない転職のために。まずは自分の適性を確かめてみませんか?
SHARE この記事を友達におしえる!