法人営業とは?特徴・仕事内容・スキル・キャリアパスをまとめて解説!
はじめに
「法人営業ってどんなことをするの?」「個人営業とどう違うのかな?」と思っている方は多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、法人営業の特徴や仕事内容といった基本的な情報に加えて、気になる年収や法人営業に向いている人、個人営業との違い、キャリアパスなどをまとめて解説していきます。
読み進めていただくと、法人営業ならではの仕事のよさを理解できるはずです。
転職活動に本腰を入れるきっかけになれば幸いです。
【法人営業とは】法人営業の特徴
法人営業とは、企業などの法人を対象にした営業活動を指します。
個人営業とは違って、顧客は企業を代表する立場の人です。
自分も会社の代表として、接する覚悟が必要です。
またビジネスコミュニケーションが成立するように、日ごろから顧客となり得る業界・業種の知識を身につけ、動向を探っておかなければいけません。
そんな法人営業の大きな特徴としてあげられるのは、「扱う金額が大きいので責任とやりがいが大きいこと」と「意思決定のプロセスが長いため、より論理性を求められること」です。
扱う金額が大きいので責任とやりがいが大きい
法人営業では対象が企業などの法人なので、個人営業と比較すると必然的に扱う金額は大きくなります。
規模によっては、数億円単位の大口の取り引きをすることも珍しくありません。
扱う金額が大きいということは、それだけ影響を与える範囲も広いということです。
つまりその分、仕事には大きな責任を伴います。
そのため提案や契約の場面などでは、並々ならぬ緊張感が漂うこともあります。
しかし大きな責任が伴う仕事を任されているということは、自分自身の誇りにもつながるのではないでしょうか。
またトラブルもなく、計画通りに目標を達成できた時のやりがいはひとしおです。
業績が数値や報酬として目で見える形に表されるので、法人営業ならではの深い達成感を得られるでしょう。
意思決定のプロセスが長いため、より論理性が求められる
法人営業においては、企業に属する誰か1人が「買う・買わない」の判断をすることはまれで、一般的には複数人で判断する場合がほとんどです。
そのため顧客にはその場の感情で判断するというよりは、顧客の課題解決をするため論理的に提案してWin-Winの関係を結ぶことが求められます。
法人営業のイメージとして、プレゼンや契約の場面を思い浮かべる方は多いかもしれません。
しかし顧客の課題を解決するためには、準備のほうが大切です。
取り引きを通じて顧客である企業に利益をもたらすことを第一に考え、自社の商品がどのように役立つかを伝えるためには、どんな方法で提案すればよいのかを検討しながら準備します。
このような論理性を伴った仕事が、法人営業の基本です。
【法人営業とは】法人営業の仕事内容
法人営業の仕事の流れとしては、まず営業をする顧客をリストアップすることから始めます。
リストは企業が用意してくれている場合もあれば、自分で作成する場合もあります。
次に、電話などでのアポ取りです。
アポの日時に顧客となる企業を訪問し商談をしますが、丁寧に顧客のニーズをヒアリングしてからニーズに合致する自社商品の説明をします。
決裁者が納得して商談が進めば契約成立となり、その後もアフターフォローを継続します。
法人営業の手法
法人営業の手法は、業種や扱う商品によってさまざまなものが用いられています。
また、顧客の規模や属性に応じて、複数の手法を使い分ける場合もあるのです。
法人営業の代表的な手法としては、「企画営業」「ルート営業」「コンサルティング営業」の3つがあげられます。
それぞれどのようなものなのか紹介していくので、その違いを理解していただければと思います。
またこの機会に、自分に合った営業手法はどれなのかを考えてみてください。
企画営業
企画営業とは、提案や企画を求められる営業のことです。
「営業」と聞いて思い浮かべることの多い一般的な営業スタイルで、既存の取引先だけでなく新規の取引先を開拓する時に役立つ方法の1つだといえます。
自社の商品は顧客の抱えている問題を解決する手段になり得ることを、提案のなかでアピールして、契約や販売につなげていきます。
自社商品について詳しく説明できるだけでなく、顧客が抱えている問題を見抜き、解決しようとする力が必要です。
ルート営業
ルート営業とは、既存の取引先を順番に回っていく営業のことです。
新規開拓はせず、既存の顧客のアフターフォローを徹底するなかで、顧客の要望に応じて追加契約・販売を目指していきます。
訪れる先は自社商品を知っている企業ばかりなので、法人営業の未経験者でも訪問しにくいことはありません。
ルート営業を続けるうちにそれぞれの企業の窓口になっている人と顔見知りになり、何かあった時はすぐに相談してもらえるような良い関係性を構築できるでしょう。
コンサルティング営業
コンサルティング営業は企画営業と少し似ていますが、企画営業よりもさらにコンサルティングに重きをおいた営業のことです。
この営業スタイルでは、最初に顧客の問題や課題をヒアリングします。
そしてヒアリングした問題や課題を解決するために、自社の商品が必要だということであれば、商品を提案します。
自社の商品では解決手段にならないと判断した場合は、他社商品をすすめることもありますし、場合によっては他の業種とコラボして解決に努めましょう。
【法人営業とは】法人営業のやりがい
法人営業のやりがいとは、一体どのようなものなのでしょうか。
個人営業と比較すると、取り扱う金額が格段に大きい法人営業は、やりがいもまた大きくなります。
人によって感じ方はさまざまですが、一度法人営業を始めると個人営業では物足りなくなってしまう人もいるほどです。
数あるやりがいのなかから「広い範囲に影響を与えられること」と、「スキルアップできること」について、詳しく解説していきます。
法人営業ならではのやりがいが理解できれば、法人営業をやってみたくなること間違いありません。
広い範囲に影響を与えられる
まず法人営業では個人営業よりも扱う金額が大きく、広い範囲に影響を与えられます。
個人営業であれば、影響を与えられるのは目の前にいる顧客か、その家族が限度でしょう。
しかし法人営業では経営陣だけでなく、企業全体にまで及ぶ大きな影響を与えることも可能。
扱う商品によってその影響はさまざまですが、業務の効率化や生産性の向上などといった事業の発展に貢献できるのは、営業マンにとって大きなやりがいとなります。
スキルアップできる
次に、スキルアップでき、自分を成長させられます。
広い範囲に影響を与える契約や販売をするには、根拠が明確で論理的な提案を求められます。
法人営業をするうちに、自然と顧客が納得できるような数字や根拠を示せるようになるので、論理的な考え方や話し方が身につくでしょう。
このスキルは法人営業だけでなく、どの分野でも求められるものです。
そのため自分自身のスキルアップにつながるだけでなく、キャリアの選択肢を増やすことにも役立ちます。
【法人営業とは】法人営業の年収
法人営業の平均年収を見てみると、447万円となっています。
これは営業職のなかでは、ちょうど中間あたりの年収の額です。
ただし、法人営業でも勤めている業種や企業によって年収には差があります。
しかしその多くは「インセンティブ報酬」と呼ばれる、業績を出すほど報酬として支給される仕組みを採用しています。
つまり基本給は少なめの設定ではありますが、法人営業は自分の努力次第では年収を増やせるのです。
そのため平均年収は447万円ですが、コンスタントに業績を出している営業マンは、平均を大きく上回る金額を稼いでいます。
自分の頑張りが報酬となって戻ってくるので、いつでも仕事に対するモチベーションを維持できるでしょう。
【法人営業とは】法人営業に向いている人
まず会話が好きな人は、営業職に求められる「聞く力」をもっています。
会話の好きな人は、自分が話すこと以上にやり取りが好きで、相手の話に適度な相づちを打ちながら最後まで聞けます。
これは法人営業で顧客からの信頼につながり、引き出されたニーズに対して真摯に対応することで新たな契約や販売に結びつくでしょう。
次に、根気強くPDCAを回せる人はコンスタントに業績をあげられます。
運に頼った営業では、毎月の目標を達成できません。
しかし常に計画・実行・評価・改善を繰り返しながら地道に営業できる人は、業績の浮き沈みが少なく、年収を高くすることも可能です。
最後に、気持ちの切り替えが早い人は法人営業に向いています。
顧客によってさまざまなニーズがあるうえに、タイミングが合致しなければ商品を販売することはできません。
同じ顧客に執着しても業績にはつながらないので、潔く次の顧客に切り替えられる人は法人営業に向いているといえるでしょう。
【法人営業とは】個人営業と法人営業の違い
個人営業と法人営業の違いとして、まずあげられるのは、商品の金額です。
当然のことながら個人で購入するものと、法人で購入するものとでは用途や規模が異なるため、法人営業のほうが扱う商品の金額は大きくなります。
また決裁者も異なります。
個人営業では、一般的に目の前にいる1人の人が決裁者となりますが、法人営業では経営陣やその窓口となる部署の人など複数の場合もあるでしょう。
そのため、法人営業のアプローチ方法はより論理的な提案が求められるのです。
【法人営業とは】法人営業のキャリアパス
法人営業を続けていくと、どんなキャリアパスがあるのか気になるでしょう。
将来的に、何を目指して法人営業をすればよいのか分からない方へ向けて、法人営業のキャリアパスについてご紹介します。
法人営業の主なキャリアパスは「マネジメント職」、「営業のスペシャリスト」、「ゼネラリスト」の3つです。
マネジメント職とは営業マンを束ねる管理職のこと、営業のスペシャリストとはより専門性を高めた営業職のこと、ゼネラリストとは広範囲の知識や経験がオールマイティーな人材のことです。
詳しくは以下の記事もご覧ください。
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マネジメント職になる
マネジメント職とは、部下となる複数の営業マンを束ねる管理職のことです。
自分自身の目標はありませんが、組織全体の目標を達成するために、部下を指導・育成しながら売り上げを管理しなければいけません。
管理職になるキャリアビジョンとして、まずは課長や部長になるところから始まり、経験を積んで最終的には経営幹部を目指していきます。
そのためには、判断力やコミュニケーション力、育成力などを磨いていく必要があります。
営業のスペシャリストになる
営業のスペシャリストとは、より専門性を高めた営業職のことです。
法人営業の仕事が好きで、大きなやりがいを感じている方は、管理職を目指すよりもあえてスペシャリストの道を選んでもいいでしょう。
法人営業職は顧客となる企業を訪問する機会が多く体力が必要なため、どうしても若い人が多くなります。
しかし特定の分野の知識を深めて経験を重ねることでより専門性を高め、年を重ねるほどに営業力が増すスペシャリストになるのも1つのキャリアパスです。
ゼネラリストになる
ゼネラリストとは、広範囲の知識や経験がある、オールマイティーに活躍できる人材のことです。
法人営業での経験は、コミュニケーション力や論理的な思考力、多角的な視点でものを見る力などを養えるでしょう。
そのため法人営業の経験を活かして、そのあとは総合職、もしくは独立してコンサルティング会社の経営者になる人も多くいます。
むしろ将来の夢のために、さまざまなスキルを得ようとあえて法人営業職に就く人もいるほどです。
法人営業への転職はエージェント利用がおすすめ
法人営業への転職を考えているなら、エージェントを利用するのがおすすめです。
なぜならエージェント利用をすると、法人営業ができる企業について詳しい内部情報までも手に入れられるからです。
エージェントはたくさんありますが、そのなかでもおすすめなのは「ベンチャーセールス」でしょう。
営業に特化した転職エージェントサービスを展開しているので、あなたの希望にマッチした企業をきっと見つけられ、転職を成功へと導きます。
まとめ
法人営業は扱う金額も大きく、その分責任とやりがいが大きい仕事です。
論理的な思考を身につけて、根気強くPDCAを回しながらまじめに営業力を磨いていけば、インセンティブ報酬によって年収をアップさせることも夢ではありません。
主なキャリアパスにはマネジメント職、営業のスペシャリスト、ゼネラリストがあり、法人営業で得た力は将来必ず役に立ちます。
「ベンチャーセールス」などの転職エージェントを活用して、あなたにぴったりな転職先を見つけてください。
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