【不動産賃貸仲介】未経験でも転職できる?賃貸仲介のメリット・デメリットや向いている人を徹底解説!
「転職したいが、賃貸仲介の営業はおすすめ?」「未経験でも大丈夫?」などと考えていませんか。
転職先を考えるなら、そこのメリットやデメリットを見極めることが大切です。
以上を踏まえて、仕事内容をメモしましょう。
これによって、自身が転職先について後悔するリスクを抑えられます。
今回は賃貸仲介の営業への転職を考えている人のために、メリットやデメリットなどをまとめました。
この記事を参考にすれば、仕事内容を大まかなイメージし、転職判断につなげられるでしょう。
【賃貸仲介への転職】そもそも賃貸仲介とは?
賃貸仲介とは不動産営業の一種です。
会社で扱っているマンションやアパートなどの賃貸物件を仲介することで利益を得る業態です。
有名どころでいうと、『アパマンショップ』や『ハウスメイト』などの店舗を目にしたことがあるのではないでしょうか。
各エリアの賃貸物件を、部屋を借りたい人に提案して契約手続きまでを担当する仕事です。
なお、不動産業界には賃貸仲介以外にも様々な業態があります。
例えば、住宅販売や売買仲介などです。
売買仲介は、「家を売りたい」という人と「家を買いたい」という人の仲介をする役割を担っています。
賃貸仲介とにていますが、単純に扱っている物件が売り物件か賃貸物件かによるというわけです。
また、住宅販売は新築戸建て物件を販売する業態で、ハウスメーカーなどが該当します。
どの業態でも営業が活躍しており、販売額が大きいがゆえに利益率も高いのが不動産業界の特徴です。
また、どの職種であっても、不動産に対するしっかりとした知識や、お客様に対するコミュニケーション能力が重視されています。
それぞれの仕事の詳しい特徴については、以下の記事をご覧ください。
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賃貸仲介営業の1日の流れ
賃貸仲介営業の1日は、まず店舗に出社することから始まります。
朝は基本的に朝礼を行い、前日までの売上額の発表や周知事項の共有などをします。
そしてお店の営業開始時間になったら営業スタートです。
基本的にお客様は店舗に来店するかたちなので、アポイントが入っていなければお店のオフィスで事務作業をすることがメインです。
また、来店されたお客様がいれば営業がカウンターで提案をします。
希望の物件の条件をヒアリングし、該当しそうな物件をいくつか見繕って提案する流れです。
お客様が気に入った物件があれば、現地に足を運んで内見をすることもあります。
実際に見ていただいて契約の意思が確認できれば、店舗に戻って契約手続きを行います。
また、アポイントが入っていない日は、取扱物件のWeb掲載作業などの事務作業もあります。
扱う物件や部屋番号は日々増えたり減ったりしますので、常に更新し続けなければなりません。
営業は店舗のオフィスにいるか、扱っている物件に出向くかの半々くらいの割合で外出することが多いです。
【賃貸仲介への転職】売買仲介との違い
不動産営業に転職を考える場合、賃貸仲介か売買仲介の営業かで悩む人は少なくありません。
どのような違いがあるのでしょうか。
賃貸仲介は土地や建物を貸したい人と借りたい人をマッチングさせ、賃貸借契約の締結を仲介する仕事です。
それに対して、売買仲介の営業は土地や建物の所有権の取引をサポートするものです。
不動産を買いたい人と売りたい人のマッチングを行い、売買契約の締結を仲介します。
よく比較して、自分が求める営業スタイルや将来像を考えるのがおすすめです。
賃貸仲介の年収・仕事内容
まずは賃貸仲介営業から見ていきましょう。
●賃貸仲介営業の年収
求人ボックスのデータによると、不動産仲介営業の平均年収は439万円という結果が出ています。
同サイトの一般的な営業職の平均年収は391万円でしたので、不動産営業は高収入が見込める職業であることがお分かりでしょう。
ほとんどの会社は営業に高いインセンティブをつけているため、安定して利益を作れるようになれば年収もキャリアも大幅にアップすることが期待できます。
営業の1日の流れは先述しましたが、仕事内容はそのほかにも多岐に渡ります。
カウンターでの営業や内見やもちろん、以下のような仕事もあります。
・物件掲載(裏方に任せるケースが多い)
・問い合わせ対応
・借りられる物件の提案
・内見立ち合い
・契約書作成
事務作業から営業活動までマルチにこなさなければならないため、繁忙期の年度末や年末はとても忙しくなります。
売買仲介の年収・仕事内容
次は売買仲介営業を見てみましょう。
売買仲介営業の平均年収は詳しく出ていませんが、600万円〜2,000万円と幅広いと言われています。
お分かりのとおり、賃貸仲介営業よりも高い年収が見込めます。
その理由は、1件あたりの成約で得られる利益の差にあります。
賃貸物件の場合は仲介手数料を得ることで利益をあげますが、売買物件は販売金額から差し引いた手数料が利益です。
1棟あたりの販売金額は数千〜数億円にのぼりますので、得られる仲介手数料はかなり高額になります。
そのため、営業に与えられるインセンティブの金額も大きく、賃貸仲介営業よりも高収入が見込めるのです。
売買仲介営業は賃貸仲介営業と違って新規開拓する必要もあります。
家を売りたいオーナーさんを探したり、家を買いたい人を集客するためのマーケティングも必要です。
1件あたりの利益が大きい分、売るためにかける時間も多くなり、営業は様々な手法で営業活動をするのです。
具体的には以下の仕事が中心です。
・売却可能な物件の収集
・物件の広告作成・宣伝
・オープンハウスの開催
・売買の反響取得
・売却予定物件の査定
・買主や売主との媒介契約
・買主への物件案内
・ローン審査
・物件調査
・契約書重要事項説明書作成
・契約
・物件の引き渡し(司法書士手配や銀行調整もあり)
・残金決済(採取現地確認・金銭計算)
このように覚えなければならない仕事は賃貸仲介より多いといえます。
しかし1つ契約が決まるごとに高い報酬がもらえるため、賃貸仲介より恵まれた年収を望めます。
賃貸仲介と売買仲介にはかなり違いがある
先述した仕事内容からお分かりのとおり、賃貸仲介と売買仲介には大きな違いが見られます。
仕事の負担を軽くしたいなら賃貸仲介、多少きつくても高収入を得たいなら売買仲介がおすすめです。
もちろん賃貸仲介も楽な仕事ではありませんが、覚えるべき仕事は売買仲介よりも少なく、お客様への賃貸物件の紹介というメインの業務に集中しやすいからです。
売買仲介は仕事が多いというデメリットはありますが、独立を見据えて不動産の知識を養う機会とも考えられます。
また、売買仲介では民法や建築基準法、金融知識に加え、ほかにもさまざまな法律的知識が求められます。
もし不動産営業で将来的に稼ぎたいなら、売買仲介への転職がおすすめなので、不安な方は一度賃貸仲介を経てキャリアアップするのも良いでしょう。
2種類の仕事内容の違いを理解してから転職先を決めましょう。
【賃貸仲介への転職】賃貸仲介に求められるスキル
賃貸仲介に求められるスキルを紹介します。
賃貸仲介は広義な意味では「営業」とも言えます。
それはモノやサービスを案内して、顧客の要望に応えるという点で共通しているからです。
しかし、提供する商品が賃貸不動産という特性上、求められるスキルにも特徴があります。
具体的には、コミュニケーション能力・スケジュール管理能力・忍耐力・不動産に関する知識・法律に関する知識などがあげられます。
以下、くわしくお伝えしていきましょう。
コミュニケーション能力
賃貸仲介は店頭での接客が中心なので、さまざまな人と意思疎通できるコミュニケーションスキルを求められます。
第一に、顧客の要望を聞き出すヒアリング能力です。
賃貸物件に求めるざっくりとした条件を聞き出すだけではなく、今の住居環境に何か不満があるのか、生活スタイルが変わるのか、そもそもなぜ賃貸物件を探しているのかといった顧客の本質ニーズをつかむことがとても重要です。
また、顧客の中には単身者も多く含まれることでしょう。
たとえば地方から都会に出てきたばかりの若い人は、見慣れない土地での「はじめての住まい探し」「はじめての一人暮らし」に不安を抱えていることが少なくありません。
顧客に安心感を持ってもらえるよう、親切で温かみのある対応ができるかどうかといった点も大切です。
スケジュール管理能力
賃貸仲介にはスケジュール管理能力も求められます。
なぜなら、同時期に何人もの顧客を担当し、仕事を進めていくことがほとんどだからです。
とくに繁忙期と言われているのは年度末前の1〜3月初旬です。
3月〜4月は入学や卒業、就職や転勤などが重なります。
そのため、1月〜3月のいわゆる繁忙期には担当顧客の数も一段と増えるでしょう。
そのため、いかに効率良く業務を進められるか、管理会社や顧客、そして自身のスケジュールも含めて日時を調整していく必要があります。
お客様によっては、内見していてなかなか決まらないという場合もありますが、時間は有限です。
早めに決まるような交渉力も必要ですし、別の提案をする機会を作ることも大切です。
また、顧客の希望条件に合う複数物件の位置が大きく離れているような場合、移動時間等も考慮し、その日の行動予定を決める必要が出てきます。
一度決めた予定をこちらの都合で変更することは顧客が離れていく要因にもなるため、綿密なスケジュール管理は欠かせません。
忍耐力
賃貸仲介営業は営業職なので、ノルマに追われることはもちろん、顧客とのやりとりとの中でストレスを感じるシーンが多々あります。
そのため、忍耐力も必要です。
顧客の希望する条件の物件がなかなか見つからなかったり、満足のいく提案ができなかったりした場合などは、責任を感じてしまうケースも多いかもしれません。
さらに、契約まで進んで入居が完了したあとも、物件に不具合が見つかり、クレームを受けることもあります。
管理会社が対応すべき案件であったとしても、まずは担当営業にに連絡が入り、対応をしなければならないこともあるでしょう。
また、初回来店時のヒアリングから物件のリサーチ・提案・内覧・契約・入居と、中長期にわたり対応を求められるケースも非常に多く、まさに忍耐力が求められます。
なかなか契約を取れない時期が続いてしまうと、ストレスを感じる機会も増えるようです。
不動産に関する知識
売買仲介営業ほどの知識は要りませんが、賃貸仲介営業も不動産管理に関するある程度の知識が必要です。
これは入社時に必要なわけではありませんが、仕事に慣れながら徐々に覚えていかなければなりません。
顧客によっては建物の構造や設備機器に関する質問、周辺の土地事情に関する細かな質問をする人もいます。
その場で答えられなければ不信感を与えてしまうでしょう。
物件の構造や設備に関しては、図面や公開情報で事前に深く情報を収集し、不足しているなと感じたり不十分であったりする場合などは、管理会社やオーナーに確認しておくことも重要です。
知識を身につけるポイントは、「自らがその物件に住むとしたらどんなことが気なるか」という視点を常に持っておくことです。
顧客の要望に対して適切なアドバイスができれば、成約に結び付く可能性は高まるでしょう。
法律に関する知識
不動産に関する法律はかなり奥深いものですが、営業もある程度の知識を持っておく必要があります。
知識を持っておけば顧客からも信頼されますし、何かトラブルがあった場合もすぐに対処することができるからです。
一番覚えておくべきことは借地借家法です。
この法律は入居者を守ることができる法律であり、お客様ファーストの営業にとっては知っておくべきでしょう。
賃貸物件の入居者は借地借家法によって権利を守られているため、場合によっては契約内容より優先されることもあるのです
基本的に会社の賃貸借契約書は法律に違反しないよう作られていますが、借地借家法に関する基礎的な知識は身につけておいて損はありません。
また、顧客が住まいを借りる場合、仲介会社は物件に関する重要事項説明をしなければなりません。
宅地建物取引業法では、賃貸借契約を締結するまでの間に「仲介や代理を行う不動産会社は、入居予定者に対して賃借物件や契約条件に関する重要事項の説明をしなければならない」と定めています。
なお、重要事項説明は、宅地建物取引士の有資格者が行わなければなりません。
入社後は宅地建物取引業法の知識を深め、宅地建物取引士の資格取得を目指すなどのスキルアップが必要となってくる場合もあります。
【賃貸仲介への転職】賃貸仲介のメリット・デメリット
ここまで不動産賃貸仲介の営業の仕事内容を、売買仲介と比較しながら解説してきました。
それぞれに営業職としての特徴がありました。
ここからは賃貸仲介のメリット・デメリットを紹介します。
賃貸仲介のメリット
まずは賃貸仲介のメリットから紹介していきます。
賃貸仲介への転職を考えている方は、是非参考にしてみてください。
未経験でも転職しやすい
まず賃貸仲介は未経験でも転職しやすいというメリットがあります。
賃貸仲介では、売買仲介ほど不動産や税金に関しての知識を必要としないため、不動産業界の中では未経験でも挑戦しやすい職種だと言えます。
将来的に売買仲介の営業で働きたいと考えている方も、まずは賃貸仲介からはじめてみるというのも良いと思います。
営業が比較的楽
賃貸仲介には、営業における負担が比較的軽いというメリットもあります。
なぜなら、新規開拓営業がほとんどないためです。
営業職でほとんどの人が苦手意識を持つのが、テレアポや飛び込み営業などの新規開拓です。
しかし賃貸仲介の場合はインバウンド型の集客方法のため、新規開拓の必要はありません。
部屋を借りたい人に物件を案内することがメインで、チラシやWebへの物件掲載も裏方に任せる会社が多数です。
また、もともと物件を借りようというニーズのあるお客様のみ対応するため成約率も高く、ストレスも少ないです。
繁忙期と閑散期で収入に多少のばらつきは出るものの、成約率自体が高いので安定した年収も見込めるでしょう。
成果が出しやすい
一般的な営業職の場合、新人だとなかなか成果を出すことは難しいでしょう。
しかし賃貸仲介営業の場合は新人でもすぐに契約ができる場合が多いです。
来店する顧客は既にニーズがある状態であり、「今すぐにでも契約したい」という人もいます。
棚ぼた的に成約するケースも多く、すぐに成果を出すことで自信をつけることもできるでしょう。
なお、売買仲介の場合は不動産や法律に関する知識が必要になるため、未経験から転職すると基礎知識を身につけるまでに時間がかかり、はじめのうちはなかなか成果を上げることができません。
未経験から長期的に不動産業界で働きたい方にとってはおすすめの転職先です。
賃貸仲介のデメリット
次に賃貸仲介のデメリットも紹介します。
どんな仕事にもメリットがあればデメリットもあります。
転職する際は、デメリットも頭に入れて検討することが大切です。
土日に休めない
基本的にお客様は土日・祝日に来店することが多いため、多くの不動産会社は水曜日を定休日にしています。
そのため一般的な休日に休めないというデメリットがあります。
休みがないというわけではありませんが、家族や友人と休日を合わせることが難しいため一緒に遊びに行ったりすることが困難になるかもしれません。
営業力は身につきにくい
また、賃貸仲介では営業力自体は身につきにくい職種とも言えます。
なぜなら、基本的にはじめから物件を借りようというお客様が多いため、簡単に成約が取れてしまうからです。
一般的な営業職はテレアポや飛び込み訪問などの行動数目標も課されるため、厳しい環境です。
さらに、アポイント数や商談数なども細かく設定されます。
しかし賃貸仲介はインバウンド型である分、行動目標を設定されていることは少ないです。
さほど厳しくはない環境であるため、茨の道を進む他の営業職に比べると営業力は身につきにくいでしょう。
不動産業界で営業力を身につけたいという方は、売買仲介の営業に挑戦することをおすすめします。
売買仲介について興味を持った方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
【不動産売買仲介】高収入を目指すなら不動産売買仲介に転職!メリット・デメリットや向いている人の特徴など徹底解説!
【賃貸仲介への転職】賃貸仲介で成果をあげるコツ
賃貸仲介の仕事で成功している人はどんなことを意識し、実践しているのでしょう。
業界の専門知識や仕事のやり方などは入社してから覚えていくことが多いです。
ここでは専門的な知識や情報以外に、賃貸仲介の仕事で成果をあげるための、とっておきのコツとポイントを以下の4つに絞ってご紹介します。
・物件のセールスポイントを理解する
・親近感のある接客をする
・顧客の求める条件や理由を引き出す
・物件の弱みを強みに変える
賃貸仲介への転職を視野に入れている人はしっかりと確認をしておきましょう。
物件のセールスポイントを理解する
顧客に前向きな決断をさせるためには、営業担当者が自信をもって物件をすすめることが大切です。
物件のセールスポイントとその根拠を整理し、本当にすすめられる物件かどうかを確認する必要があります。
また、その物件に住みたいという人はどういう人かを想像することも大切です。
物件の特性は見る角度によってさまざまです。
ある人によってはメリットであっても、別の人にとってはデメリットになる場合もあるため、多面的な視点で分析する必要があります。
たとえば、マンションの上層階という物件があったとしましょう。
賃料が多少高くても上層階のほうが眺望も良く住みやすいと思う人がいる一方、賃料を抑えられるなら階数は気にならないという人もいるでしょう。
対象の物件がどういう年齢層で、どういうライフスタイルを送る人に向いているのかを想定したり、明確に物件のセールスポイントを理解することが大切です。
それぞれの顧客の要望に応じた形で提案・説明する力が養えてくるでしょう。
親近感のある接客をする
顧客の本音を引き出すためには親近感のある接客が必要です。
とくに賃貸仲介営業はBtoC(個人向け)営業であるため、顧客との距離感を縮めることが大切です。
営業が「話しやすいな」と思えるだけでも、その人から提案を受けたいと思うものです。
そのため、距離感を縮める接し方を心がける必要があります。
初めてお会いした場合、ビジネスライクに接するよりもアイスブレイクを交えながらリラックスして会話をする方が顧客も喜ぶでしょう。
警戒心を解くだけでなく顧客の要望へ真剣に答えようとすることで、信頼感を与えることもできます。
自信のパーソナリティや個人的な話、これまで賃貸仲介に携わってきた中で体験した経験談なども交えながら接客をすることで、より親近感を抱いてもらえるでしょう。
お互いにリラックスして話ができれば、顧客が本当に求めている住まいの軸が見えてくるため、良い提案もしやすくなります・
業務には関係がないと一線を画すのではなく、丁寧に親身になって顧客と向き合っていくことで、「この人なら信用ができる」「頼りになる」と思ってもらえる可能性も高まり、結果的には契約に結び付くケースも多くなっていくでしょう。
顧客の求める条件や理由を引き出す
顧客の希望条件は、物件探しの理由と密接に関わっている場合が多いです。
できるだけ具体的に物件探しの理由を聞き出し、顧客の譲れない条件に適した物件を紹介するように努めると良いでしょう。
ただし、すべての条件が満たされている物件を紹介することは、なかなか難しいかもしれません。
何を重視して、何を妥協するか、複数の選択肢の中から顧客の要望にもっとも近い条件の物件を一緒になって探してくことがとても重要です。
はじめは「これだけは譲れない」といった条件があったとしても、物件の紹介を進めていく段階で、また実際に物件の内覧を行う中で、条件が流動的に変化すすこともしばしばあります。
顧客の心理的な変化も敏感にとらえ、紹介する物件を変えたり、説明の仕方を工夫したりと、柔軟な対応をしていくことも成果につながる大きなポイントと言えるでしょう。
物件の弱みを強みに変える
完璧な物件はなく、どんな物件にもデメリットがあります。
たとえば、家賃が高い・駅から遠い・繁華街に面している・築年数が古い・セキュリティ面がぜい弱などです。
ただ重要なのは、説得することではなく、ネガティブな印象を抱かれないようにすることです。
条件にこだわるよりも、価値あるメリットが得られることをわかりやすく伝えることがポイントになります。
具体的には「当初の想定家賃より2割ほど割高にはなるが、オートロック完備で女性の一人暮らしには安心」や「駅から徒歩15分ではあるが、駅周辺より家賃相場が格段に安く、また最寄り駅には駐輪場も多いため、自転車で通えば毎日の通勤通学も問題にならない」といった具合です。
ぜひ弱みをデメリットとしてとらえるだけでなく、さまざまな角度から価値ある条件に変換してみてください。
【賃貸仲介への転職】賃貸仲介に向いている人
ここまでは売買仲介との違いや、賃貸仲介のメリット・デメリットについて見てきました。
賃貸仲介の営業は、未経験でも成果が出しやすい魅力的な職種だと言えます。
それでは、賃貸仲介に向いているのはどのような人なのでしょうか。
ここでは賃貸仲介の営業に向いている人の特徴を解説していきます。
コミュニケーションが得意
当然ながら、営業職はお客様とのコミュニケーションは欠かせません。
とくに賃貸仲介営業は個人営業のため、老若男女問わず様々な人とコミュニケーションをとります。
そのため、どんなタイプの人でも差をつけずに接することができるコミュニケーション能力は必須です。
相手の立場に立ってコミュニケーションが取れる人は、最終的に自分のペースに相手を巻き込むことができるため、営業の成果を上げやすいでしょう。
また、賃貸仲介営業は顧客だけでなく、物件のオーナーと接することもあります。
ときにはビジネスライク、ときにはフランクにと、柔軟な対応力も必要です。
不動産に興味がある
賃貸仲介ではお客様から住居の構造や設備関係などの質問を受けることも多いです。
そのような時に、日頃から不動産や物件に対する興味がある人はうまく答えることができ、契約につなげやすくなります。
図面や写真から物件の特徴を読み取り、具体的にイメージできるように説明することができれば、お客様とのやり取りをスムーズに進めることができます。
お客様の家族構成や年齢に合わせたアドバイスをすることができれば、お客様からの信頼感も高まるでしょう。
リサーチができる
賃貸仲介のお客様は、物件の内容だけでなく周辺の環境も重視することが多いです。
そのため、事前にリサーチができる人は賃貸仲介の仕事に向いているでしょう。
その土地のことを事前に調べておき的確なアドバイスができる人は、営業の成果も上がりやすいです。
お客様目線で生活情報を伝えることができれば、信頼感を高まります。
【賃貸仲介への転職】賃貸仲介の魅力・やりがい
賃貸仲介の仕事は人の暮らしを変えられるだけでなく、コミュニケーションを通して営業スキルを身につけられるのもメリットです。
賃貸仲介は短いスパンで契約までもっていくことが可能です。
お客様は不動産の売買ではなく、住める場所を求めているだけなので、営業マンはそのサポートに集中できます。
そのため軌道に乗れば、月間の契約件数を稼げるでしょう。
的確なお客様のサポートができれば、感謝されることもあります。
賃貸仲介の営業の利点について、詳しくご紹介していきます。
人の暮らしを支えられる
賃貸仲介の営業は、人の暮らしを支えられることがやりがいです。
マンションやアパートはお客様の生活拠点になります。
彼らの要望を聞きながら理想の物件を案内すれば、新しい生活準備のサポートを果たせるのです。
お客様にとっても、営業マンの印象がよければ、新しい生活に対するモチベーションも上がるでしょう。
良好な関係を実現するために、コミュニケーション能力を身につけたり、印象がよくなるテクニックを覚えたりするのがおすすめです。
お客様を気持ちよく契約までもっていければ、社内でも有能な人物として評価してもらえます。
たくさんのお客様の暮らしを支えることが、賃貸仲介の使命です。
お客様の良い思い出に残る接客が、社内での高評価につながるでしょう。
短いスパンで契約まで進められる
物件を借りたい人は、基本的に1ヶ月後や2ヶ月後の引っ越しに向けて来店します。
そのため、賃貸仲介は短いスパンで契約までもっていきやすいことも特徴です。
来店数が多いことはもちろん、賃貸仲介は案内件数が多いこともあり、提案の幅が広がれば成約率も高まります。
理想の物件を提案するためにはお客様の要望に耳を傾けることが前提ですが、多数の物件の中から気に入った物件があればすぐに成約になることが大半です。
お客様が納得できる形で契約する場面を生み出すことが、賃貸仲介のやりがいといえます。
また、成約件数を積み重ねれば、たくさんのお客様を喜ばせ、働く本人にとってもやりがいを感じられるでしょう。
また、賃貸の場合は売買と違って粗利が少ないですから、とにかく数をこなさなければなりません。
契約を1つでも多く、早く得ることがしやすいため、制約が続けば自信にもつながるでしょう。
また、1ヶ月間に契約をたくさん決められれば、自身の営業成績が上がるだけでなく、社内にも大きな利益をもたらせます。
成績が好調な月は社内から表彰されることもあり、やりがいを感じることもできます。
【賃貸仲介への転職】賃貸仲介の転職事情
不動産業界はもともと求人需要が高く、この傾向は近年も変わっていません。
彼らにとっての商売の対象である不動産は、人が生活するうえで必須だからです。
2020年から新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの事業が休業や制限を受けることになり、各業界での求人の変化が懸念されました。
しかしコロナ禍であっても、不動産賃貸における求人はそれほど変化がありません。
そのなかで求人数が近年増加傾向なのは、不動産売買仲介、戸建て住宅販売、リフォーム会社などです。
一方でマンションの販売を中心に扱う会社は、求人が減少傾向です。
以上から賃貸仲介や売買仲介は、転職先として理想の選択肢になりやすいでしょう。
【賃貸仲介への転職】賃貸仲介への転職に求められるもの
賃貸仲介への転職に求められるものは、コミュニケーション力、目標への達成意欲、前職での実績、資格の取得の4つです。
どれも転職市場で人事に認めてもらううえで、重要なステータスになります。
新しい職場で活躍するには、転職成功に向けて必要なスキルを磨くことが大切です。
特に前職でも実績や資格の取得は日ごろから心がけていないと条件を満たせないので、1年前からの準備が望ましいといえます。
転職に求められる4つの項目の重要性を見ていきましょう。
コミュニケーション力
営業マンである以上、コミュニケーション力は重要です。
賃貸仲介に限らず、相手と話を噛み合わせる能力、お客様が求めていることを的確に聞き出す能力は営業力の基礎になります。
賃貸物件の契約に成功するには、まずお客様が求める理想の物件をヒアリングしなければなりません。
ヒアリングに基づいて、理想の条件と考えられる物件を提示するのです。
ここで重要なのはお客様の言葉だけでなく、そこに秘められた心情をくみとり、それにふさわしい物件を探し当てる力です。
会話の上手さだけでなく、お客様を納得させるための思考能力も重要になります。
相手の立場を尊重したコミュニケーションと、物件の選び方が、成約に上手くつなげられるかを左右します。
目標への達成意欲
賃貸仲介で成功するには、目標への達成意欲も重要です。
できる営業マンは、常に目標を立て、仕事現場で強く意識しています。
賃貸仲介に限らず、営業マンとして転職するなら、日ごろから目標への意識が大切です。
賃貸仲介の現場でも、1ヶ月の成約件数や、仕事をスムーズに進めるためのテクニックの実践などさまざまな目標を作れます。
目標なしでなんとなく仕事を進めているようでは、会社やお客様に貢献できないでしょう。
目標に対する強い意識が、成果につながります。
たとえ目標達成に失敗したとしても、その原因を分析して対策を施すことで、自身を向上させられるでしょう。
月ごとの目標を作り、それを目指して仕事に臨めば、やりがいを見出せます。
前職での実績
転職では前職の実績も評価されます。
異業種からの転職では、新しい仕事現場で過去の経験をどう活かすかがカギだからです。
営業未経験だと、何をアピールすればよいかわからないと悩んでしまうでしょう。
しかしそうした立場でも、前職で売り上げに貢献する工夫や、会社に貢献するための戦略的な行動が過去にあればアピールすべきです。
人生では過去の経験のうち、何が未来につながるかわかりません。
営業では思いやりにつながる行動や、売り上げアップのきっかけになった出来事、仕事で成果をあげるための戦略などがポイントになります。
自身の前職での経験が、賃貸仲介にどう結びつくかを自己分析してみましょう。
アピールポイントを整理すれば、自身が不動産業界にどのような形で役立つかを見出せます。
資格の取得
賃貸仲介では資格もプラスポイントになります。
必ずしも必要ではありませんが、資格保有によって、会社側からは一定の知識があるとみなしてもらえるでしょう。
たとえば運転免許があれば、賃貸物件の調査や情報収集を目的とした移動が容易になります。
宅地建物取引士の資格をもっていれば、賃貸物件の扱いやお客様が遭遇したトラブルなどに正しく対処できるでしょう。
ほかにもマンション管理士や土地家屋調査士など、不動産に関わる資格は多数あります。
ファイナンシャルプランナーという資格も有用です。
賃貸物件の家賃を払えなくなったときに、お客様を正しい解決方法に導けるでしょう。
このように前職で賃貸仲介に役立つ資格があれば、転職で有利になれます。
【賃貸仲介への転職】転職成功のコツ
最後に賃貸仲介の営業に転職を成功させるためのコツをご紹介します。
未経験からスタートできる職業といえど、人気の営業職の一つでもありますから、ライバルたちに勝てる策を立てなければなりません。
今からお伝えする3つのコツを抑えて転職を成功させましょう。
書類選考通過のためのコツ
転職活動における第一関門が書類選考に通過することです。
転職サイトなどで応募をしたら、まずは履歴書と職務経歴書の提出が求められることが大半です。
このとき、応募先企業に響く内容にまとめないと採用確率を上げることはできません。
とくに気をつけて力を入れたいのが志望動機と自己PRです。
職歴などの項目は時系列で事実を記載するのみですが、志望動機と自己PRに限っては自分の言葉で伝えることができるためです。
なぜ賃貸仲介が良いのか、将来的にどういうことがしたいのかを熱意込めてまとめるようにしましょう。
また、営業に活かせるコミュニケーション能力などの強みがあれば、ぜひそのスキルも含めてアピールすると良いでしょう。
面接対策のコツ
書類選考に通ったらいよいよ面接です。
面接はいわゆる企業と応募者のお見合いの場ととらえましょう。
書類の時点で採用基準に乗ったのですから、その期待に応えられるようにリアルな魅力をアピールする必要があります。
面接対策でおすすめなのが、想定される質問に対しての答えを用意しておくことです。
例えば、以下のような質問は多くの企業の面接で受けることになるでしょう。
・自己紹介をお願いします
・あなたの経歴を教えてください
・あなたの強みはなんですか
・応募動機はなんですか
・キャリアプランを教えてください
これらの他にも、採用担当者によって質問内容は異なりますが、一通り上記の質問に対する回答を用意しておけば問題ないでしょう。
転職エージェントにサポートを受けるのもおすすめ
転職活動を効率的に進めるためには、転職エージェントのサポートを受けることもお勧めします。
転職エージェントは転職のプロであるため、応募者一人ひとりに合った会社を紹介してくれるだけだなく、書類の添削や面接対策もサポートしてくれます。
また、転職エージェントに求人をサポートしてもらえれば、非公開求人に出会えることもあります。
非公開求人は、公になっていない好条件の案件であることも多いため、思わぬ大手企業に出会えるかもしれません。
サポートを受けるのに金銭がかかるものではありませんので、ぜひ気軽な気持ちで登録してみてください。
まとめ
不動産業界の求人は基本的に安定しているので、賃貸仲介の営業も選択肢に入ります。
似たようなタイプに売買仲介もありますが、賃貸仲介のほうが業務はシンプルです。
お客様に物件を紹介し、契約を結ぶ業務に集中しやすいといえます。
賃貸仲介の転職を目指すなら、前職の段階で資格を取得し、これまでの経験から新しい職場で何をアピールできるかを整理しておきましょう。
今回の記事をきっかけに、賃貸仲介への転職が成功することを願います。
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