【営業が楽な業界】営業職に楽な業界はある?見分けるポイントやメリット・デメリットを紹介!
文系といえば営業職、というイメージがあるほど文系の学生に人気の高い営業職。
しかし、営業職はノルマが大変で休みが少ないというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
営業と一言でいってもさまざまな業界や業種があり、その大変さもさまざまです。
営業職に就きたいけれど、きついのは嫌だな、休みも少しは欲しいな、という学生に向けて楽な営業職の見分け方と業界について詳しくお伝えします。
この記事では「楽」の定義を「ワークライフバランスが整っている、残業が少ないこと、給与が安定している」としたうえで、比較的楽といわれている営業の業界を紹介していきます。
これから企業選定に入るという学生や、営業職に就きたいけれどどんな業界が自分にあっているのかわからないという方はぜひ役立ててみてください。
【営業が楽な業界】営業が楽な業界の特徴
営業といえば大変そうなイメージですが、楽な業界なんて本当に存在するのでしょうか。
ここでは、比較的楽といわれている業界の特徴について紹介します。
営業が楽な業界というのは、競合の有無、顧客の有無、営業方法から見分けることができます。
これらの条件がよければよいほど、いわゆるホワイトな仕事といえるでしょう。
これらのポイントに注目して企業について調べたり求人票を読んだりするところからはじめてみてください。
競合他社が少ない
競合他社が少ない業界や、圧倒的に消費者から支持を得ている製品やサービスを取り扱っている企業は、比較的営業が楽だといえます。
なぜならライバルが少なく選択肢も多くないので、おのずと自社の製品やサービスを求める人が多くなるからです。
また、昔から取り引きしている企業がある場合はルート営業をすることになるので、お客さんとの関係構築をする負担が少なくなります。
一方で、薄利多売が求められるような業界や、競合の多い業界ではより営業力が必要となり、負担が大きくなる傾向にあります。
顧客が定着している
黙っていても売れる商品を扱っていれば、営業の負担が少なく楽に仕事ができます。
また、毎月必要になるもの、定期的にメンテナンスが必要なもの、消耗品などを取り扱う業界であれば、毎回新規の顧客を獲得する必要がありません。
このように、ブランド力があり顧客が定着している、毎月継続的に売れるものを取り扱っている業界も、楽な業界の1つの特徴といえるでしょう。
ルート営業である
営業職には、新規顧客を求めて新規開拓する営業と、既存顧客に対応するルート営業の2種類があります。
毎回飛び込みではじめて会う人のところへ訪問したり、電話をかけてアポイントを取ったりする新規開拓は、厳しい反応をされることも多く粘り強い努力が必要です。
一方で、すでに関係性ができているルート営業は、法人営業に多く取り入れられている手法です。
既存顧客を周り、アフターフォーローをしたり、追加注文を取ってきたりする営業がメインとなります。
【営業が楽な業界】営業が楽な業界は?
営業が楽な業界の特徴や見分けるポイントを理解したうえで、実際に具体的な業界を見ていきましょう。
これらの業界は、そのほかの業界に比べると、上記で述べた特徴やポイントに一致するような仕事内容となっています。
この中から、自分に興味のある業界やチャレンジしてみたい業界がないかチェックしてみましょう。
メーカー業界
営業が楽な業界の1つがメーカー業界です。
食品や自動車、化粧品、化学素材、電化製品など「〇〇メーカー」と呼ばれるような企業を指します。
一般的には製品や食品を取り扱っている有形商材がメインの営業です。
膨大な商品を取り扱っている商社などに比べると、取り扱う製品の数は限られていることから、業務量が比較的少ないといえるでしょう。
また売り上げが安定している商品を扱う企業も多く、すでに顧客が安定していること、ルート営業であることも魅力の1つといえます。
さらに営業スタイルは、個人よりチームで進めるスタイルが多く取られていることもあり、極端なノルマを一人で抱え込むこともありません。
また、営業を商社に任せられる場合があり、他業種の営業と比べると業務が落ち着いているといえるでしょう。
食品メーカー
食品は、人々の生活になくてはならない重要なものであるため、比較的営業が楽な分野であることで知られています。
すでにブランド力や主力商品を持っている企業も多く、売りやすい商材であるといえるでしょう。
また、食品の分野によっては、競合他社が少なく消費者を独占しているものなどもあり、固定顧客がすでについている場合が多くあります。
すでに決まっている主要な取引先をまわり、継続して注文をもらうこと、実際の商品の売れ行きや売り場の様子を確認すること、追加で新商品のアピールをすること、キャンペーンの
実施を提案することなどが主な営業内容となります。
また、商社があいだに入り、営業の業務の一部を肩代わりしてくれることもあります。
化学素材メーカー
化学素材の営業では、鉄鋼、ガラス、プラスチック、樹脂などが商材となります。
これらの素材というのは、さまざまな製品を作るために必要なものです。
そのため、何十年という長い期間において付き合いを続けている取引先も多く、営業の負担は軽い方であるといえます。
特に、最近業績を伸ばしている自動車メーカーや半導体メーカーを取引先にしている企業であれば、よりニーズが大きいため営業もやりやすいはずです。
また、シーズンごとに新商品が出る食品や自動車に比べても、新商品が少なく、新規獲得の営業はそう多くありません。
品質も比較的安定していることからクレームが少ないという点も魅力の1つといえるでしょう。
自動車メーカー
自動車メーカーの営業というと、車を販売している店舗を思い浮かべる方が多いかもしれません。
車を販売しているのはカーディーラーで、自動車メーカーとは別物です。
自動車メーカーの営業の仕事は、販売店であるカーディーラーとやり取りをすることであり、個人の消費者を相手に営業活動をすることではありません。
カーディーラーに向けて、販売促進のためのアドバイスをしたり、資料を提供したりするのが主な仕事内容となります。
そのほかにも、企業や公の機関を相手に、大口取引の対応をすることも自動車メーカーの営業の仕事です。
このように個人の顧客ではなく、ディーラーや法人を顧客としているため、ノルマなどの負担がほとんどなく比較的働きやすいといえるでしょう。
特に車や機械が好き、そのブランドにこだわりがあるという人にはおすすめしたい職種です。
インフラ業界
電気・ガス・鉄道・通信などのインフラ業界も生活になくては困るものばかりであるため、営業は楽であるといえるでしょう。
また、これらの分野は競合が少なく、会社や地域によっては圧倒的なシェアを獲得している場合もあります。
また、人間の生活に必ず必要なものが商材となっているため、強気の営業ができるのはメリットです。
一方で、ほかの業界に比べると古くからの体制が残っている会社が多いため中途採用が少ないというデメリットもあります。
だからこそ、これらの業界を狙っている人は、新卒のうちにチャレンジするのがおすすめです。
ここでは、例として電力会社とガス会社についてさらに詳しく説明します。
電力会社
電力会社の営業では、工場やビルの管理をしている企業や法人に向けた電力プランの提案がメインの仕事です。
ほかにも、より節電につながる設備の技術や、空調やキッチンなどの設備を電化するための営業などがあります。
さらに最近では、ソーラーパネルを設置し太陽光発電を利用する方も増えてきました。
このように、電力の取り扱いに関してだけでなく、その電力の利用についても営業の範囲となります。
最近では、電気の自由化にともなって競合が増えてきているため、自社で発電所を持っている大手の企業の方が比較的営業が楽といえるでしょう。
なくなることのないエネルギーであることから、将来的にも安定度の高い業界となっています。
ガス会社
ガス会社の営業には、個人の顧客に提案をする家庭用営業と、企業や法人に向けて提案をする業務用の2つに分かれます。
中・大手のガス会社では、個人向けの営業は外注しているので、外注先とのやり取りや工場系など大手顧客とのやり取りがメインの仕事内容となります。
たとえば、利用プランを提案したり、新たな技術をアピールしたりすることが求められます。
都市ガスの主要企業としては、東京ガス・大阪ガス・東邦ガス・西部ガスこれらの4社があげられます。
これらは、4大ガス会社とも呼ばれており、圧倒的なシェア率を誇っていることから、将来的にも安定している企業といえるでしょう。
2017年にはじまった都市ガス自由化の影響もあり、新規参入が増え競合が多くなってきました。
固定客がすでに多いという観点から見ると、シェアがより大きなガス会社の方がおすすめです。
IT業界
IT業界の営業は、インターネットや通信関係の商品・サービスを個人や法人向けに売り込む業務が中心です。
具体的にはNTTや富士通といった大手電気通信企業がよい例でしょう。
今やインターネットは欠かせない重要なツールになりました。
個人・法人関わらず長期的に需要があり、今後もますます増加や発展が見込まれています。
価格やサービス内容などによって多少の差はありますが、基本的には安定して供給する必要があるため営業が大変になるということは考えにくいでしょう。
あくまで大手や有名ブランドにいえることであり、中小系は緻密な戦略などで営業をかける必要があります。
【営業が楽な業界】楽な営業に従事する4つのメリット
営業が楽な業界で働くことにはメリットもデメリットも存在します。
では営業が楽な業界で働くことのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
主な4つについて見ていきましょう。
ライフワークバランスが取れる
比較的楽といわれる営業の仕事に就くメリットは、何よりもライフワークバランスを取れるということです。
過度な残業が少なく、休日には趣味や自分の勉強にしっかり時間を取ることができます。
特に家族ができてからは、子どもとの時間や家族の時間を大切にできるというメリットもあります。
ストレスのない環境で働くことができる
法人を顧客とした営業では、個人での営業成績を求められるというよりは、チームでの成績重視となっています。
ノルマに追い詰められて精神的に不安定になってしまうことも避けられるでしょう。
特に、現代病ともいわれるストレスが原因の不眠や自律神経失調症などは、一度体調を崩してしまうと、なかなか回復するまでに時間がかかってしまいます。
心と体のバランスを重視して働けるというのは、大きなメリットといえるでしょう。
ノルマが低い傾向がある
営業職では成約件数にノルマが設定されることが一般的ですが、楽な業界といわれる環境ではノルマ設定が低くなるという傾向が見られます。
ノルマを達成しないと昇格や昇給ができなかったり、ノルマへのプレッシャーで上手く仕事ができなくなったりすることが起こり得ますよね。
ノルマ達成が難しくない分、キャリアアップがしやすいことや働きやすさを感じやすいというメリットがあります。
収入も一定以上見込める
営業が楽であれば収入も低いのではないかという疑問が湧く人もいるでしょう。
確かにハードな環境やレベルの高い職場環境であれば、給与面も充実している可能性が高いです。
しかし楽だからといって低収入というわけではありません。
営業職は成果を上げるほど収入面にもつながるため、楽にノルマを達成していけば比較的安定的に一定の収入が見込めます。
実力ややる気次第では、より高みを目指すことが可能です。
【営業が楽な業界】楽な営業に従事する3つのデメリット
どんな仕事にもメリットだけでなくデメリットがあります。
それぞれを事前に知っておくことで、仕事をはじめた時にこんなはずではなかった、想像していたのと違ったというミスマッチを防ぐことができるでしょう。
3つのデメリットについて紹介します。
事前に確認しておき、ケアできるように準備しておきましょう。
営業としてのスキルがつきにくい
まずデメリットとしてあげられるのが、営業としてのスキルがつきにくいということです。
既存の顧客ばかりをまわっている場合には、どうしても商品を売り込む力、成約獲得までこぎつける力がつきません。
現代では、1つの会社に新卒から定年退職までいるということが少なく、転職することが当たり前の時代になりました。
自分がいざ転職をするとなった時に、営業で学んだことや成約の成績は大きなアピールポイントになることでしょう。
モチベーションが保ちづらい
比較的きついと呼ばれる営業は、ほとんどの場合で成果報酬制を取り入れています。
つまり、基本給はそこまで高くないものの、結果を出せば出すだけ、報酬に反映されるというシステムです。
楽な営業と比べると、自分の努力がしっかりと目に見える形で返ってくるため、高いモチベーションを持って働くことができるでしょう。
事務作業が多い
営業職は営業相手にただ話をするという仕事ではありません。
話す内容を事前にまとめたり、市場や需要などを分析してまとめたりする事務作業が多く発生します。
むしろ現場よりも作業量が多くなる可能性もあるでしょう。
ある程度のPCスキルや整理整頓能力が無ければ務まりません。
事務作業のような地味な仕事が苦手な人にとってはデメリットになり得ます。
【営業が楽な業界】楽な業界に転職する方法とは?
仕事を選ぶ基準は人によって異なりますが、負担が少ない楽な業界や業種で働くことを臨む人は少なくないのではないでしょうか。
転職時にしっかりと情報収集を行い適切にアプローチをすることで、楽な業界への転職が可能です。
ここでは、転職をサポートしてくれるサービスを紹介していきます。
転職に困っている人や楽な業界選びにこだわりたい人は、紹介するサービスを活用してみてください。
転職エージェントを利用する
「転職エージェント」は、転職が初めての人や悩みを多く抱えている人におすすめする転職サポートサービスです。
マージン(手数料)を支払うことで、転職活動を全面的にバックアップしてくれます。
資格やスキルなどを分析しおすすめの企業や業界を提案してくれたり、実際の面接を想定した練習を行ってくれたり、幅広く対応可能です。
業界知識が豊富なため、営業が楽な業界に行きたいと相談することでぴったりな業界や企業を紹介してくれるでしょう。
国内では多くの転職エージェントサービスが展開されており、インターネットで事前に評価や口コミなどを見て利用検討の参考にするとよいでしょう。
転職を成功させたいという人は、一度利用を検討してみてはいかがでしょうか?
転職サイトを利用する
「転職サイト」は、企業が転職者向けに出している求人情報をまとめて掲載しているウェブサイトのことです。
企業が求める人材や労働条件など、一般的に求人に掲載される情報が見られます。
業界別や地域別など特定のカテゴリーでまとめられたサイトもあるため、業界を絞って検索すると仕事探しが楽になるでしょう。
実際にその企業で働いた人が感想や会社についてレビューしているサイトもあり、転職活動での業界選びに大いに役立ちます。
【営業が楽な業界】逆に営業がきつい業界も見てみよう
どんな仕事にもメリットやデメリットがあることがわかりましたね。
それでは、ここで逆に営業が大変・きついといわれる業界についてもみてみましょう。
たとえば、ノルマがきつくて大変というデメリットも、メリットとしては成績に応じたフェアな評価をもらえるということもできます。
デメリットばかりではなく、メリットにも目を向けながらそれぞれの業界についてみていきましょう。
広告・メディア
テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などのマスメディアと、広告を出したいという人をつなぐのが、一般的な仕事の内容です。
また、自社で媒体を持っているメディアでは、それらに広告を出してくれる人を探す営業の場合もあります。
ここ最近では、特にWeb上の広告費が年々増えており、まだまだ市場が拡大していきそうです。
一見華やかに見える業界ですが、やり取りをする相手が多く、それぞれの顧客に合わせたまったく異なる営業方法が必要とされます。
また、自社で媒体を持っているメディアでは、それらに広告を出してくれる人を探す営業という場合もあります。
不動産
不動産営業と一言でいっても、マンションなどの不動産売買、賃貸物件に関する営業、不動産や土地の買い取りに関する営業など、さまざまな内容があります。
ほかにも、マンションやビルのオーナーに向けた管理に関する営業など、人と人とを結びつける営業となります。
業界の傾向としては、ノルマが厳しいともいわれていますが、成績や成約数が給料にそのまま反映されるため、頑張りが報酬に直結しやすい業界といえるでしょう。
保険
保険営業は、生命保険、車や自然災害のための損害保険、がんや介護に関する医療保険の3種類に分けられます。
不動産と同様にノルマが厳しいことで知られており、電話営業や飛び込み営業をする場合もあるでしょう。
保険は、それぞれの顧客のライフプランに関わる個人的なものでもあるため、十分に信頼関係を構築することがとても大切です。
また、学んだ保険や資産運用の知識が身につくというメリットもあります。
【営業が楽な業界】営業への転職前にしておくべき準備は?
転職活動を成功させるうえで、事前準備が大切であることは言うまでもありません。
言い換えると、準備が万全になれば転職活動を有利に進めることが可能です。
営業職の転職前に必ずすべき準備について3点解説します。
紹介する項目は優先的に取り組むようにしましょう。
資格やスキルを取得する
転職では能力や実績が重視される傾向があります。
能力を証明するものとして、スキルや資格がありますよね。
応募条件に指定されることもあるため、必要な資格やスキルは事前に取得しておく必要があるでしょう。
転職時に有利になるだけでなく、それだけで入社時の給与が上がったり希望のポジションで働けたりします。
勉強や技術の取得には時間や費用がかかるため、早めに手を付けるようにしてください。
転職面接の対策をする
転職面接は転職活動においてメインイベントともいえる重要なプロセスですよね。
一回だけでなく複数回行われることもあり、準備をしなければ突破することは困難でしょう。
面接では決まって聞かれる質問があったり、マナーやふるまいなど確認すべきことがたくさんあります。
面接経験者の話を聞いたり転職エージェントなどのサービスを活用したり、面接対策は様々な方法で可能です。
身だしなみや持ち物についても、漏れなくチェックしておきましょう。
営業職について徹底的に調べる
営業職へ転職するときには、営業職について徹底的に調べておくこともポイントです。
業務内容・給与・転職市場における需要・必要スキルや資格など、営業職に関わることは事前に調査しておきましょう。
面接で聞かれたときに答えやすくなるだけでなく、内定をもらって働き始めてからのイメージがしやすくなりますよね。
自分が就きたい仕事については、大まかな知識は入れておくべきでしょう。
転職活動・転職後どちらにもメリットがあります。
【営業が楽な業界】 まとめ
今回は、文系の学生に人気の営業職、特にその楽さに焦点をあててご紹介しました。
楽さと一言でいっても、人それぞれの能力が違うため、楽と感じることもさまざまです。
仕事をするのは楽なことばかりではないという前提のもと、それでもやりがいを感じてモチベーションを持って取り組める仕事、または自分の理想とするライフスタイルに適している仕事を選ぶことが大切です。
今一度、自分にとって大切なことを考えてみるとよいでしょう。
やりがい、趣味に使う時間、報酬などそれらは人によってさまざまなはずです。
これらを考慮しながら、就活活動を成功させ、自分が納得してイキイキと働ける場所を見つけてくださいね。
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